アウターライズ地震について解説【津波を引き起こしやすい】
地震対策には、耐震、制震、免震など様々な種類があります。
それぞれに良さがあり、やはりデメリットと感じる部分があるのが現状です。
また地震の揺れや種類によっても、住宅にあたえる被害は変化します。
今回は地震に対策を考える中から、「アウターライズ地震」にクローズアップしてみましょう。
この記事を読んだらわかること
・地震から住宅を守る方法を、知ることができます。
目次
アウターライズ地震とは
地震の揺れで有名なのが、縦揺れと横揺れ。
そして 狭い範囲で発生する「直下型地震」や津波を起こす地震と言われている「海溝型地震」など、たくさんの種類があります。
そんな中でも聞き覚えのないフレーズの「アウターライズ地震」。
この地震はどのような特徴なのか。
どう注意したらいいのかなど、地震対策のこれからを考えてみましょう。
地震が発生する原理とは?
地震とは、地球の表面上にある「プレート」の内部でずれにより発生します。
プレートとは地球の表面を覆う、厚さ数10~200km程度の岩石でできた層のことです。
そのプレートはいくつかのブロックに分かれており、日本は4つの大きなプレート(太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北アメリカプレート)がぶつかり合う位置にあるため、地震の発生回数も多くなるのです。
地震の時に発生する波には進行方向があり、この進行方向に対して揺れが垂直かどうかで私たちが感じる揺れも変化します。
また地震発生場所までの距離や位置、深さなどによっても地震の種類や被害も変化します。
私たちが地震と表現しているものでも、ひとつひとつに特徴があり、その注意点も変化するのです。
参考コラム>>地震対策の第一歩!地震震度と地震計の秘密
アウターライズ地震の原理を解説
今回クローズアップするアウターライズ地震も他の地震と同様、プレートのずれにより発生します。
地震によっては、海溝などから沈み込んでいくプレートの内部で大規模な破壊が発生し、大地震につながることもあります。
海洋プレートが折れ曲がって海溝から沈み込む際にできる隆起帯をアウターライズといい、その部分を震源域とする地震を「アウターライズ地震」と呼んでいます。
日本でなぜ地震が多いのかは、下の図のように太平洋側を中心にいくつもの海溝が位置していることが原因です。
日本列島の東側には、千島海溝、日本海溝や伊豆・小笠原海溝。
また南東側や南側には、相模トラフ、駿河トラフ、南海トラフや南西諸島海溝が、列島に沿うように延びています。
沖縄の大陸側には、沖縄トラフがあります。
出典:日本列島とその周辺の地形|地震調査研究推進本部
このように日本の周りを様々なプレートが入り組んでいることから、日本全国で地震が発生してしまうのです。
アウターライズと呼ばれている地震にも種類があり、浅い部分で発生する正断層型地震。
深い部分で発生する逆断層型地震などが存在しています。
参考コラム>>日本で地震の多い場所はどこだろう
アウターライズ地震の特徴は
海洋プレートの部分で発生するアウターライズ地震は、陸地から離れた場所で地震が発生するため、陸地では揺れが小さいという特徴があります。
私たちは日頃、揺れが大きい、マグニチュードの大きいなどの「地震の規模」について注目が集まりやすいのです。
このアウターライズ地震では地震の揺れは比較的小さくても、併発する津波は大規模になりやすいのです。
過去のアウターライズ地震ではどのような被害が発生したのかを解説していきましょう。
過去のアウターライズ地震
今までにもアウターライズ地震は、いくつも発生しています。
- 1896年明治三陸地震(M8.2)の37年後、1933年に発生した昭和三陸地震(M8.1)
- 2006年千島列島沖地震(M7.9)の2カ月後、2007年に発生した千島列島沖地震(M8.2)
- 2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震(M9.1)の8年後、2012年に発生したスマトラ島沖地震(M8.6)
など、日本のみならず海外でも発生しています。
特に海外ではありますが スマトラ島沖地震 は、地震の規模も大きく被害も大きな地震として、みなさんの記憶にも残っているかも知れません。
出典:JAMSTEC | 海洋研究開発機構 | ジャムステック
1933年に発生した昭和三陸地震では、最大震度5という地震にもかかわらず大津波が押し寄せ、死者・行方不明者が3,000人以上にものぼりました。
アウターライズ地震の場合、例えば震度4くらいの小さめな地震であっても「6~10メートルの津波」が発生の可能性もあるのです。
どんな地震でも起こりがちな、過去との比較による油断は、地震被害を大きくさせるひとつの要因につながる場合もあります。
過去の教訓を活かすことも大切ですが、「想定外のことも起こりうる」ということを、忘れずにいましょう。
参考コラム>>小さい地震でも注意が必要な話【大きな津波の可能性も】
東日本大震災もアウターライズ地震だった!?
2011年3月11日に発生した東日本大震災でも、地震発生から約40分後に発生したM7.5の余震や、同月22日に発生したM6.7の余震はアウターライズ地震ではないかと見られています。
東日本大震災から10年経過した2021年2月。
あの時の恐怖を思い出させるような地震も発生しています。
余震域で発生した M4.0 以上の地震の発生数は、東日本大震災(2011年3月11日)後の約1年間と比べて、9年後からの1年間(2020年3月~2021年2月)では25分の1以下にまで時間の経過とともに大局的に減少傾向にあると評価されています。
しかし東北の沿岸部や東北から関東の沖合にかけての「日本海溝」の周辺では、震災の前の平均的な地震の回数と比べると多い状態が続いているそうです。
政府の地震調査委員会は、東日本大震災の発生から10年間の東北沖の地震活動を分析し、「今後も長期間にわたって規模の大きな地震が発生する可能性があり、注意が必要だ」とする評価をまとめました。
出典:「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の地震活動の評価|地震調査研究推進本部
過去に起こった地震は、その時で終了ではないこと。
引き続き注意や警戒が必要であることを、東日本大震災は私たちに教えてくれています。
参考コラム>>風化させない大地震の記憶【東日本大震災】
アウターライズ地震にも強い!制震ダンパー
今回クローズアップしたアウターライズ地震では、弱い揺れで済む場合と東日本大震災のように強い揺れにまで発展するケースなど様々です。
津波の被害を防止するためには、建物を建てる立地などのあるため「こうしたら守り切れる」という方法がないというのが現状でしょう。
しかしアウターライズ地震を含め揺れに対する対策は、今からでももちろん施すことが可能です。
地震対策にはいくつもの方法がありますが、弱い揺れの地震から強い地震まで対応できる制震ダンパーは、有効的な対策です。
オイルダンパーの「αダンパーExⅡ」は、小さな揺れから大きな揺れまで「あらゆる揺れに効果を発揮できる」ことが最大のメリットです。
そのため地震のみならず台風などの強風の揺れも軽減することができ、大切な我が家を守ってくれます。
高さのある建物への施工もでき、何より免震よりもコストが抑えられる部分が最大の魅力です。
地震対策への基本となる「耐震」に制震ダンパーを組み合わせることで、より建物への被害を削減することが可能です。
設置したお客様からも、「設置した後、大きな地震が発生しましたが、外壁の塗り壁にもヒビもなく、性能面でも信頼度が高まりました。」など「ダンパーを入れているから大丈夫」という安心感が心強いという感想をいただいております。
これから家づくりを考えている方も、家づくりをアドバイスしている工務店の方も、ぜひ一度制震ダンパーを検討してみませんか。
参考コラム>>制震ダンパーが選ばれる理由|αダンパーEXⅡとは
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、
繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。
「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
18,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅に制震装置をプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。