スムーズな地震避難を目指して|地震の発生時間によって、対策も変化する

スムーズな地震避難を目指して|地震の発生時間によって、対策も変化する

世界の中でも地震の発生の多い国、日本。

南海トラフ地震、首都直下地震などの懸念もあり、今度も注視しておきたい状況は変わりません。

多くの自然災害がありますが、その中でも地震は「いつ発生するか分からない」「いつ発生してもおかしくない」災害です。

いつ起こるか分からないため、地震の発生時間によってはその怖さも大きく変化します。

日中に起こる地震と寝静まった時間帯に起こる地震とでは、避難に対する注意も変化します。

そこで今回は、「スムーズな地震避難を目指して」という部分に、クローズアップしてみましょう。

この記事を読んだらわかること

・地震の発生時間により、どのような弊害がでてしまうのでしょうか。
 スムーズな地震避難の注意点を知ることができます。
・時間帯に分け、避難状況の変化をシミュレーションすることができます。
 これからの地震対策に活かしていきましょう。

災害の常識をくつがえした「トンガ 大規模噴火」

住宅

自然災害の多い国日本では、過去に起こった災害を調査・分析し、今後の災害に活かす取り組みが盛んに行われています。

そのひとつが、住宅の建物倒壊を防ぐ「耐震基準の見直し」です。

耐震基準とは、大きな地震でも建物が倒壊しないようにする建築物の耐久構造の基準です。

1950(昭和25)年に「人命や財産を守ることを目的」に建築基準法で制定されたのが始まりです。

その後耐震基準は実際に発生した大地震に合わせて見直しをされており、現在は

○ 震度5強程度の地震ではほとんど損壊しない。
○ 震度6強から7程度の地震では建物が倒壊・崩壊しない。

という基準が設けられています。

建物自体を強くすることにより、「倒壊によって、尊い命が失われることを防ぐ」「倒壊・崩壊しないことで、避難に対する時間を確保する」など、様々な効果が期待できます。

地震が発生した場合、大・小の揺れ以外にも気をつけたいものがあります。

それが、東日本大震災で多くの尊い命を巻き添えにした「津波」です。

地震の揺れを感じたら「津波が来るかもしれない=避難しよう」というこの常識が、今くつがえろうとしています。

トンガ 大規模噴火では、揺れがなくても津波が到達した

津波イメージ

長い年月の中では、海外で地震などの自然災害が発生し、日本に津波が到達したケースも少なくありません。

1960年5月 に発生した世界で1番大きな規模であった「チリ地震」では、地震発生から20時間以上経った翌日に日本へ津波は到達しました。

宮古湾では2.0~6.3m、山田湾では2.7~4.8mと、大きな規模の津波が到達し、大きな被害が発生しています。

<参考コラム> チリ地震について詳しく解説【5月に発生した地震】

過去の経験から、地震など揺れに対して「津波は起こる」という常識が、今までは当たり前でした。

しかし2022年1月に発生した「トンガ 大規模噴火」 では、日本では揺れを感じなくても「津波が到達する」という事態が起こったのです。

トンガの海底火山で発生した大規模な噴火に対し気象庁は、当初「多少の潮位の変化があるかもしれないものの被害の心配はない」と発表しました。

しかしその後、国内各地で数センチから1メートル余りの潮位の変化が観測されたことにより、北海道から沖縄の広い範囲に津波警報や注意報を発表しました。

そんな状況も重なり、実際に避難などの要請が出たのは夜中となり、避難状況にも大きな影響をあたえました。

今まではこれで大丈夫だったから・・・という常識があだとなる場面も

常識、非常識

避難に対する要請が遅れてしまったことも、避難がスムーズに行われなかった要因のひとつではあります。

しかし私たちの頭の中でも、「大きな揺れがなかったから、そこまで深刻ではないだろう」という過信が働いた可能性もあります。

地震などの自然災害は、私たちの常識をくつがえすケースも発生するということを忘れず、それに対応できる地震対策を行っていかなければいけないのです。

<参考コラム>大地震発生直後、「余震」と言わなくなった!みなさん知っていましたか?

発生時間により変化する「避難方法」

被災

いつ地震が起こってもその恐怖は変わりませんが、特に夜中など「視界が限られた状態での被災は恐怖をより一層大きく」します。

地震の発生する時間帯によって、想定される被害の特徴も変化します。

時間帯により避難方法がどのように変化するのかを、シミュレーションしてみましょう。

真夜中の時間帯、地震が発生したら

真夜中の地震 停電

2016年に発生した熊本地震では、午後9時26分と午前1時25分に熊本県益城町で最大震度7を観測しました。

その後も強い揺れや余震の多くが、未明に発生しています。

夜寝ている時などの地震の場合、「揺れを気づくまでのタイムラグ」が発生します。

リラックスしている状態から急に緊張状態におちいるます。

そのため危険を察知するまでに時間がかかり、周りも暗いため状況が分からず揺れ以外での危険度が高まります。

○ まわりが暗く、どこに何があるか分からず動けなかった。
○ 逃げようとしても気持ちが動揺して、なかなか動けなかった。
○ 非常品は用意してあったのに、避難に時間がかかってしまった。

など、夜だからこそのリスクもあるのです。

<真夜中の地震:被害を最小限に抑えるポイント>

深夜の地震は、昼の地震に比べて「実際の震度より大きく感じる傾向がある」と言われています。

状況の確認しにくい夜だからこそ、よりパニックにならないよう「落ち着いて、そして冷静に行動することが大切」です。

地震の揺れを感じた場合でも、急に飛び起きたりせず目を開け布団の中で、頭を守りながら揺れがおさまるのを待ちましょう。

何より暗い時間帯での地震の場合、停電などライフラインの停止により真っ暗になることで「動きと判断が制限されること」が最大のリスクです。

暗闇の中での闇雲な行動は、ケガを発生させるなどの可能性を高めます。

地震に備えてベッドや布団は家具が倒れてこないように配置し、家具はL字金具などで固定するなど日頃の地震対策が有効的です。

<参考コラム> 家庭でできる簡単地震対策~自宅ですぐに取り掛かれる!

早朝5時頃、地震が発生したら

早朝イメージ

早朝での大地震と言えば、阪神淡路大震災が代表的です。

1995年の午前5時46分に震度7にもなる大きな揺れが動き出す前の街を襲い、数多くの尊い命が失われました。

早朝の地震の場合、まだ就寝中の方も多いため「家庭内の環境により被害に合う可能性」が最も高くなります。

○ 地震対策の施されていない家具が倒れる → ケガの危険性や避難経路を塞ぐ
○ 窓ガラスが割れる → 破片によってケガをする
○ 頭のそばに重い物が置かれている → 揺れによって頭上にものが落下する、ケガの危険性が高まる。

上のようなことが想定されます。

<自宅向けての対策:被害を最小限に抑えるポイント>

阪神淡路大震災では、まだ周囲が活動前という時間帯から「家屋の倒壊や家具の転倒からの圧死」での被害が多くありました。

家族や大切な人の命を財産を守るために、建物に被害を出さない対策を施しておくことが重要です。

「耐震補強×制震ダンパー」で地震に対えられる!性能アップさせることも方法のひとつです。

制震ダンパーを取り入れることで、耐震のデメリットである「繰り返しの地震による建物にダメージの蓄積を軽減」し、より安心・安全な住まいづくりをすることができるのです。

制震は、「地震の揺れを制し、揺れを吸収する」特徴を持った地震対策です。

地震発生時の住宅被害

上の図のように、地震対策の方法により「中破」「小破」「無被害」など住宅の被害も変化します。

今持ち合わせている耐震性能へ制震装置をプラスすることで、被害を軽減させることができるのです。

<参考コラム> 制震ダンパーが選ばれる理由|αダンパーEx Ⅱ

朝8時頃、地震が発生したら

公共交通機関

通勤や通学ラッシュで、人が多く動いている時間帯です。

移動中の被災者が最も多くなる時間帯です。

人が多くいることから、思ったように動けないなどの可能性も考えられます。

特に人が密集している場所では、周りに流されるのではなく、冷静に判断することが大切です。

まずは自分の身を守る、命を守る行動を心がけましょう。

昼12時頃、地震が発生したら

ビル

かつて大きな被害が出た関東大震災は、昼間の地震です。

オフィスや繁華街など、数多くの人が集まっている場可能性も高い時間帯になります。

住宅街と違い、街中などでは「店舗の損壊」や「上からの落下物」などの危険性が高まります。

カバンや洋服などでしっかりと頭を守ることが、ケガ防止につながります。

夕方18時頃、地震が発生したら

帰宅ラッシュ

夕方は住宅、飲食店など、最も火気使用が多くなる時間帯になります。

そのため地震の揺れだけでなく、地震の揺れ+火災により被害が拡大する恐れもあります。

揺れの大きさによっては各種交通機関も停止し、人的被害や交通機能支障による影響拡大の危険性が高くなるのです。

<外出時の地震:被害を最小限に抑えるポイント>

上記の時間帯は、外出先により状況も大きく変化します。

またひとりひとり違う場所にいる可能性も高くなります。

あらかじめ家族の安否確認の方法や帰宅手段の検討など、日頃から対策を練っておくことも必要です。

<参考コラム>地震発生時の行動と発生前の対策により被害は変化する

まとめ:万が一のために、地震対策を準備しよう

避難グッズ

避難所へ行くことになっても、自宅で過ごすことになっても、防災グッズの用意は必須です。

いざという時の防災グッズの準備にくわえ、夜中暗い状況でも避難ができるよう

○ 万が一に備え、足のケガを守るためにスリッパを布団の近くに用意しておく。
○ 枕元に懐中電灯など、明かりを準備しておく。
○ スマホなどの情報ツールの充電を、就寝前に忘れずに行う。

など、ちょっとした準備をしておく、心がけておくことは簡単にできます。

<参考コラム>何があれば安心?最低限必要の防災グッズのチェックから見直しまで

今のうちから、住宅にも地震準備を施そう!

日本で建てられている約8割は、木造建築物となっています。

木造住宅との相性の良い地震対策である「制震ダンパー」を取り入れることで、地震の被害を最小限に抑える。

また避難所に行かずとも、在宅避難で乗り切れる可能性も高くなります。

特に弊社トキワシステムの「αダンパーExⅡ」は、とても小さなボディなのに力強く住まいを守る力を備えています。

制震ダンパーαダンパーExⅡ

間取りの重要となる部分に「αダンパーExⅡ」を配置し、地震による建物の変位を約半分にし、損傷を抑えます。

またこの小さなボディゆえ、設置する建物にも制限が少ないことは大きなメリットです。

制震ダンパーαダンパーExⅡ

在来工法や2×4、昔からの伝統工法など木造建築物に設置ができ、小型なのに高性能を持ち合わせています。

「狭小間口3階建ての住宅にも対応が可能」など、建物の階層を問いません。

(2階建ての場合は1階、3階建ての場合は1・2階の設置となります)

私たちトキワシステムでは、 耐震工法に加えることで効果をより発揮する! 制震装置「αダンパーExⅡ」 をご提案しております。

採用に迷っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

地震大国と呼ばれる日本では、繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。

制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。

「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します

繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。

18,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。

家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。

耐震住宅にαダンパーExⅡをプラスしてみませんか。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021