地震対策と地層について 地震に強い家づくりをするためには
今現在、住宅を所有している人も、これから家づくりをと考えている人も「家族の命と財産を守れる家づくりをしたい」と、誰もが思っていることでしょう。
災害に強い家づくり、地震に強い家づくりを考えていく中で、それを現実にするためには、さまざまな要因をトータルで高めていく必要性があります。
その中でも家の基盤を支え続ける「地盤」は、とても重要です。
いくら建物で地震に強い性能を持ち合わせていたとしても、それを支える地盤が弱くては、建物の性能を十分に生かすことはできません。
地盤は建物が建築されてからでは、手遅れです。
建物を建てる前に、その地盤がどの程度、建物の重さに耐えられるのか。
地耐力という沈下に抵抗する力を持ち合わせているのかなど、調べておきたいポイントがたくさんあります。
地震に強い家づくりをするために、目には見えない「地盤」にクローズアップしてみましょう。
これから家づくりをと検討している方や、家づくりをアドバイスする施工会社の方にも、知っておきたい情報を集めました。
目次
地震に強い家と地層の関係
一目では同じように見える地盤でも、地盤の性質は異なっています。
近くに山などの崩れる地形がなくても、液状化や地盤沈下、斜面崩壊、地滑りなど、災害を起こしやすい地盤もあるのです。
こういった地盤から起こる災害を「地盤災害」と呼んでいます。
いくら地震の揺れから建物を守り切っても、そのほかの災害で住宅に被害が出ては困ります。
まずは「住宅を支える地盤である地層」を解説します。
地層とは
地層とは、長い年月をかけて作られているものです。
私たちの日常過ごしている大地は、砂や粘土、火山灰や小石、生物の死骸など、様々なものが堆積し形成されています。
お菓子の「パイ」のように、何層も重なり、複数の層状でできているようなイメージになります。
その地域や風土によっても、つもり重なるものが異なるため、強さも形成される物質も異なり、下に行くほど一般的には古い地層になります。
しかし地殻変動などの影響により、部分的に上下の地層が逆転することもあるのです。
自然の力は見えないところでも、様々な影響をあたえているのです。
住宅に影響をあたえそうな地盤とは?
同じように見える地層でも、構成している成分、土の粒子の大きさや硬さ、人の手が入った土などによっても、地層は分けられます。
その中でも次のような項目が当てはまる場合、注意が必要です。
地盤の状況や調査方法などを含め、専門家にしっかりと相談することが大切です。
- 軟弱な土が厚く重なっている地盤
- 年数の違う盛土※1 や材質の異なる地盤などの、地盤が不均一になっている地盤
- 切土※2 と盛土が混在している地盤
- 地盤の中に廃棄物などの不純物が埋まっている、盛土材料が不良な地盤
- 造成されているが、その経緯が不明な地盤
- 山のそばや崖の横などの傾斜地
※1 盛土:住宅を建てるには、低い地盤や斜面に土地を盛り上げて高くする工事です。その際に平坦な地面を作ります。盛土は傾斜地の他、水田・湿地帯の埋立地などを造成する場合にも用いられます。
※ 2切土:高い地盤や斜面を住宅が建てられるように、切りとって平坦な地面を作る工事です。切土自体は元の地盤を削ったものであるため、全体的に均質で締まっており、比較的良い地盤で災害などの被害を受けにくいと言われています。
このような土地の場合、しっかりとした調査や必要に応じて改良工事などが必要となる場合もあります。
しっかりとした地盤選びは、家づくりの基盤となります。
安全面を任せる部分となりますので、地盤調査や工事などを含め、信頼できるパートナーをセレクトすることが重要なことなのです。
こんな地層には注意が必要です
地震が発生した場合、「普通に生活を送っていた時には気づかなかった現象」が表れることがあります。
それが「液状化現象」です。
液状化現象とは、地下水位が高い未固結の砂地盤において発生します。
ゆるく堆積した砂の地盤に大きな地震の揺れが加わることにより、砂粒子同士の支えが外れてしまいます。
そのことがきっかけで、通常に使用できていた地盤が突然「液体状してしまう現象」です。
液状化現象が発生しやすい地盤としては、下のような傾向があります。
- 地下水位の高いゆるく堆積した砂地盤(埋立地、干拓地、昔の河道を埋めた土地、砂丘や砂州の間の低地など)
- 海沿いの低湿地
- (条件により)内陸の平野部
など、比較的どんな地域で発生してもおかしくはありません。
写真から確認する地盤の変動
出典:「昭和58年(1983年)日本海中部地震」による噴砂の跡|地震調査研究推進本部事務局
上の図のように、液状化現象が発生することにより「水や砂の吹き上げ(噴砂現象)」が発生します。
出典:第2章 震災による千葉市の被害状況|千葉市ホームページより
東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、千葉県でも大きな影響が出た地域があります。
上の図は、千葉県美浜区の液状化現象になります。
液状化による噴出土砂により、住宅にも多くの土砂が押し寄せています。
出典:「新潟地震」の液状化現象によるビルの倒壊|地震調査研究推進本部事務局
上の図は噴砂現象とは反対に、液状化現象から建物を支える力も失われてしまい比重の大きいビルが沈下してしまっています。
このように建物全体が傾く・倒れるなどしてしまっては、地震対策をいくら建物に施しても、性能は活かせません。
出典:「平成5年(1993年)釧路沖地震」の液状化現象によるマンホールの抜け上がり|地震調査研究推進本部事務局
今度は大きくマンホールが隆起(抜け上がり現象)しています。
比重の小さい地下埋設管やマンホールなどは、浮力で浮き上がる可能性もあるのです。
必要に応じて対策を
建物の基盤となる地盤は、地盤調査を実施するよう法律で義務付けられています。
甚大な被害を出した阪神淡路大震災後、2000年(平成12年)に改正された建築基準法では、家を建てる際に重要な地耐力を調べることを求められるようになりました。
そのため軟弱な地盤などを含め、建物の荷重に耐えられないと判断された場合、沈下の恐れがあれば適切な対策(地盤改良)を行うようになっています。
※この建築基準法の改正は、建物の耐震基準も変更されました。
詳しくは「建築基準法の耐震基準を解説、マイホームに備えて知っておきたい知識」をご確認ください。
地盤を強くする方法「地盤改良」とは
建物の下にある地層は、地域や風土などによっても異なる傾向があり、それに対してメリットやデメリットも大きく変わります。
建物が構造などによっても変化するように、その地層が持つ性質は異なっているのです。
私たちトキワシステムは、地震に対する補強を行う制震ダンパーによって、地震に対する安心・安全をサポートしています。
地面の下に隠れてしまう地盤には、「地盤調査」+「地盤改良」という方法で、建物の安全性を高めているのです。
必ず行わなければならない地盤調査にはいろいろな方法がありますが、今回はふたつの方法をご紹介しましょう。
調査方法 | スウェーデン式サウンディング試験 (SS試験) | ボーリング標準貫入試験 |
概要 | 100kgの重りを載せたままロッドを地盤に貫入させ、その時の貫入に要する荷重と回転数から抵抗値を測定する方法です。 | 地盤にφ10cm程の穴をあけて、土を採取する、地下水位などから確認します。 土にサンプラーを打ち込んで、打撃回数=N値を計測することで、地盤の締まりを評価する方法です。 |
メリット | ・最も汎用性のある試験とされており、試験装置や試験方法が簡単で容易にできる。 ・費用が安価で済ませられる。 ・作業範囲が狭くても、作業が可能。 ・深度方向に連続してデータを採取でき、試験結果をN値に換算できる。 | ・どんな地盤でも調査ができる、対応の広さ ・ 試料や地下水を直接観察することができるので、調査結果と目視のダブルチェックが可能。最も信頼性が高いとされている。 ・土が採取できることから、実際の土層の確認ができる。 ・N値を計測できるため、基礎設計へ反映できる。 |
デメリット | ・地中内に礫(つぶて)などが混入している場合、貫入困難となり作業ができない。 ・調査深度は、10m程度が目安となってしまう。 ・地盤の中を目視で確認することができない。 | ・他の方法に比べ、作業スペースが大きくなる。(約4m×5m程度) ・調査費用が高額になる ・調査に関して騒音が発生してしまう。 |
自然の力は私たちの想像をはるかに超え、以前にも増して威力も規模も大きくなってきています。
安心・安全に対する追求は、ここまで行ったから大丈夫という終着点はないのかも知れません。
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