【耐震・免震・制震】の違いを再確認│メリットやデメリットを解説
住宅に施す地震対策には「耐震・免震・制震」の3種類があります。
日本は地震大国であり、2011年の東日本大地震、2016年の熊本地震は記憶に新しい人も多いでしょう。
さらに今後『南海トラフ地震』がそう遠くない将来必ず発生するとされ、より住宅の地震対策に対する意識も強まっているのではないでしょうか。
しかし、地震対策は何が重要で何をすべきなのか、その点はまだまだ浸透しきっていないことが多いのもまた事実です。
そこで今回は、住宅を地震の被害から守るための対策について、改めて重要な項目を解説していきます。
目次
耐震・免震・制震の違いとは
住宅を襲う地震の揺れに対しての対策は主に「耐震・免震・制震」の3種類があり、それぞれの工法には違いがあります。
特に大きな地震が発生したときに、住宅に対しどのような効果を発揮し家を守ってくれるのか、それぞれの特徴についてみていきましょう。
耐震
耐震は文字の通り「地震に耐える」ことです。
建物の壁に筋交を入れることにより、地震の揺れに耐えられるような工夫がされたものを耐震工法と呼びます。
耐震対策は建物の地震対策において最もポピュラーな構造であり、住宅だけでなく自治体の建物、学校といった施設もこの耐震工法で建てられていることが多いです。
耐震住宅の特徴
地震によって発生する力は主に重量の重い屋根や床に伝わるため、そのような力に耐えうる家を作るためには、屋根、床、壁、柱、梁をしっかりと作ることが重要です。
耐震住宅ではこれを実現させるために、筋交いや構造用合板、金具などを使用し補強する方法がとられています。
特に筋交いを使用するケースでは、片方組み、たすき掛けといった補強材の組み方によって強度もコストも変わるため、どの方法を選択するかしっかりと検討し工事を依頼するようにしましょう。
免震
免震とは、地震によって発生した揺れを「建物に伝えないようにする」ことで、建物の倒壊や家具の転倒を防ぐ工法のことです。
耐震対策や制震対策との大きな違いは、建物の倒壊を防ぐだけでなく建物内部にダメージが及ぶことを防いでくれるという点になります。
免震住宅の特徴
免震住宅の特徴は、建物と地盤を切り離しその間に免震装置を設置することです。
耐震対策のような筋交いなどで柱を固める工法ではなく、建物とは違う免震に特化した装置を使用し、地震の揺れを建物に伝えにくくする構造になっています。
免震装置には、アイソレータと呼ばれる建物の土台でありながら揺れを吸収するゴムと、ダンパーと呼ばれる揺れを吸収する装置が使用されます。
これらの装置を住宅や地盤の状況に応じて適切に組み合わせることで、より高い免震性能を発揮することが可能です。
制震
制震とは、制振と呼ばれることもあり、地震による地盤の「揺れを抑える」工法のことです。
免震とは異なり、地面に家の土台が接しているため揺れは直接家に伝わりますが、おもりやダンパーといった制震装置を組み込んでいるため地震の揺れを吸収・抑制することができます。
制震住宅の特徴
制震住宅は免震住宅と異なり、直接地面に家を建てます。
しかし、内壁と外壁の間に「制震ダンパー」を設置することで、地震の揺れを吸収することが可能です。
制震ダンパーにも種類があり、ゴムダンパー、鋼材ダンパー、オイルダンパーといったそれぞれ特徴の異なる制震ダンパーが使用されます。
耐震構造のメリット・デメリット
耐震構造は住宅の地震対策としては最もポピュラーであり、普及率も高いです。
ここでは、耐震構造のメリット・デメリットについて紹介します。
耐震構造のメリット
耐震構造のメリットは以下の通りとなります。
- 一般的に3つの工法のなかでは最もコストが安い(数十万円)
- 現在の建築基準法に則っていれば追加費用なしで耐震住宅を建てられる
- 地震以外に台風など強風にも備えることができる
- 地下室の設置が可能
今から家を建てる際には耐震基準に従って建てるため、すべての家が耐震住宅となります。
しかし、この場合の耐震住宅は耐震等級1であり、地震において「最低限の」耐震性能ということなのです。
そのため、さらに耐震性能を高めたいのであれば、追加のコストはかかりますが耐震等級2、耐震等級3の家を建てることも検討しましょう。
耐震構造のデメリット
一方、耐震構造のデメリットは以下の通りとなります。
- 揺れが激しい
- 建物の上部ほど強く揺れる
- 家具の転倒を防ぐには弱い
- 繰り返しの揺れに弱い可能性がある
家自体は頑丈になるものの、揺れを抑制したり吸収するといった効果は高くないため、家具などの転倒防止は自身で行う必要があります。
また、耐震性能を高めるために耐震等級を高くすることも重要ですが、高ければよいというわけではないため、注意しましょう。
免震構造のメリット・デメリット
免震構造は優れた性能であり、今後日本でも住宅の地震対策として主流となる可能性が高いです。
ここでは、免震構造のメリット・デメリットについて紹介します。
免震構造のメリット
免震構造のメリットは以下の通りとなります。
- 建物がほとんど揺れない
- 最も優れた工法である
- 建物内部の被害も防ぐことが可能
耐震と比べても免震の場合は建物自体の揺れが軽減されるため、安心でしょう。
免震構造は建築時の制約こそ多いものの、家具の転倒といった二次災害を防ぐことができます。
免震構造のデメリット
一方、免震構造のデメリットは以下の通りとなります。
- 3つの工法のうち最もコストがかかる(300~600万円)
- 定期的なメンテナンスが必要(追加費用がかかることも)
- まだ歴史が浅い技術である
- 施工できる業者もまだ多くない
- 建築時の制約がいくつかある
最も優れた地震対策といわれる免震構造ですが、地下室が作れないといった制約がいくつか存在します。
また、工事の際やメンテナンスでの免震装置交換には費用がかかるため、運用面についてよく検討しましょう。
制震構造のメリット・デメリット
制振構造は単体でも十分な効果がありますが、その他の地震対策と組み合わせることでさらに高い効果を発揮します。
ここでは、制振構造のメリット・デメリットについて紹介します。
制震構造のメリット
制震構造のメリットは以下の通りとなります。
- 建物の倒壊を防ぐのに有効
- 耐震構造よりも建物内部の被害が少ない
- 耐震構造よりもコストが安い
- 繰り返しの揺れに強い
- 台風などの強風にも強い
- 工期が短い
免震構造よりもお手軽に地震の揺れを抑え、建物内部の被害も小さくできるのが特徴です。
また、地震のたびにメンテナンスをする必要もなく、コストもそれほど高くありません。
制震構造のデメリット
一方、制震構造のデメリットは以下の通りとなります。
- 地盤が弱いと導入できない
- 狭小地では不向きなこともある
- 耐震構造よりはコストがかかる(50~100万円)
- 家具の転倒防止は自身で行う必要がある
- 建物内部では揺れを直接感じる
免震構造に比べると建築時の制約はないものの、家を直接地面に建てるため地盤が弱いと導入できないこともあります。
また、制震構造単体では効果を発揮しずらく、耐震構造と組み合わせることではじめて本来の効果を発揮することが可能です。
αダンパーExⅡの制震効果がなぜ高いのか
「トキワシステム」が紹介する『αダンパーExⅡ』は他の、制震ダンパーと大きく異なる点があります。
それは、独自の振動解析技術と振動解析理論をもとに、自動車のミッション系回転軸のインライン計測装置の設計・開発メーカーで実験装置や解析ソフトの開発を行っていた経験をおうようしていることです。
この技術を応用することで、圧倒的にコンパクトでありながら、高い制震性能を誇る制震ダンパーを実現しました。
まとめ:手軽に高性能な制振機能を実現したいなら『αダンパーExⅡ』
大切な家や家族を地震の被害から守るために、地震対策を施す必要性は以前にも増して高まっています。
それぞれの工法の特徴を理解するとともに、コストや建築基準を考慮して最適な地震対策を行いましょう。
地震対策は必要と感じていても、どこから手をつけたらいいのか分からない。
今じゃなくても、大丈夫だよね・・・など、躊躇している方もいらっしゃるでしょう。
制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、新築住宅はもちろん、既存の住宅にも設置できる地震対策です。
これから家づくりを考えている方も、家づくりをアドバイスしている工務店の方も、ぜひ一度制震ダンパーを検討してみませんか。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。
「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
13,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅にαダンパーExⅡをプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。