地震による建物倒壊を予防する【あなたの家のブロック塀は大丈夫?】
地震による大きな揺れはその一瞬ですが、最も恐怖なのは「建物の倒壊や損壊」です。
過去に発生した地震では、数多くの建物が倒壊などの被害に合い、尊い命を奪ったケースも少なくありません。
もしあの時建物が倒壊しなかったら・・・。
もう少し逃げる時間が確保できれば・・・。などという思いをなさった方もいらっしゃるでしょう。
住宅は家族の生活の中で「基礎」となる尊いものです。
地震の被害から住宅を守る方法を、一緒に考えていきましょう。
目次
過去にあった地震での建物・ブロック塀の倒壊
世界の中でも地震の発生回数の多い国である日本。
過去には様々な地震が発生しています。
「平成28年(2016年)熊本地震」では、震度7(マグニチュード7.3)もの大きな地震が2度も襲い、
- 住家全壊 8,667棟
- 住家半壊 34,719棟
- 住家一部破損 162,500棟
と桁違いの被害が報告されています。
そして熊本地震では、熊本県のシンボルである「熊本城」にも被害がおよび、立派な石垣も崩れ去ってしまいました。
もしこれが自分たち所有しているブロック塀で起こってしまったら・・・、一大事です。
しかし過去の地震では、ブロック塀の倒壊により多くの被害が出ているのです。
ブロック塀は人の命、建物の倒壊の原因にもつながる
1978年(昭和53年)6月に発生した宮城県沖地震では、マグニチュード7.4、最大震度震度5(強震)の揺れを観測しました。
東日本大震災を含む「宮城県東方沖を震源とする地震」のひとつです。
この地震では、建物の全半壊で7,400棟に被害が発生しましたが、亡くなった方の約半数になる16名(死亡者28名)がブロック塀などの外構施設の倒壊によるものでした。
1995年(平成7年)の阪神淡路大震災では、2,500カ所でブロック塀が倒壊し14名の方が被害に合い、
2011年(平成23年)東日本大震災に対しては被害範囲も被害者も甚大のため、ブロック塀による被害は集計できない状況でした。
また1番記憶に新しいのは、2018年(平成30年)6月に発生した大阪府北部地震でのブロック塀倒壊でしょう。
この地震では、震源が深さ13kmと浅いこともありマグニチュード6.1、最大震度6弱と大きな地震観測されました。
住家の全壊21棟、半壊483棟と建物の被害は少なめだったものの、登下校中の小学生にブロック塀が
倒れ下敷きになるという被害が起こりました。
このように住宅やご自身の所有物に何かが起こった場合、自分たち家族だけではなく周りにも被害をあたえてしまいます。
いくら住宅が倒壊しないよう対策を施しても、周囲の環境が守られなければ効果は半減してしまいます。
もし地震でブロック塀が倒壊してしまったら
一般的なブロック塀に使われる「C種」と呼ばれる規格のコンクリートブロックでは、最も薄い100mmのタイプでも「1個あたり10キロ」の重さがあります。
実際では、コンクリートブロックをつなげるためにモルタルを使用します。
そのため「ブロックの使用個数×10キロ+α」の重量となってしまいます。
ブロック塀が倒れる場合、高さに応じて重力加速度が加速し、状況によって受ける衝撃は100キロを越えると言われています。
そう考えると地震の揺れでブロック塀が倒れてきた場合、人の命はもちろん、住宅にも大きな被害をあたえる可能性があります。
倒壊は所有者の責任も発生します
住宅などの土地工作物を所有した場合、その物に対しての責任が発生します。
これは「民法第717条」によって定められています。
第717条
1.土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
建築物の所有者には「工作物責任※」が課せられているため、もし所有する建築物が原因となり「人にケガをさせた」「建物や物を壊してしまった」などの場合その全責任を負うことになっています。
※ 工作物責任:作物の瑕疵によって他人に被害を与えた場合に、工作物の占有者・所有者が負う賠償責任のことです。
これはブロック塀だけにかかわらず、自分たちの所有している我が家も含まれます。
地震などの災害で倒壊した場合、道路をふさぎ、避難や救助・消火活動を妨げる場合もあります。
万が一の被害を未然に防ぐためにも住宅の地震対策を検討する際は、ご自宅の周りにも注意を配り、対策を施すことが大切です。
建物の倒壊を防ぐ!危険なブロック塀の判断の仕方
では実際に危険なブロック塀は、どのようなものを指しているのでしょうか。
実はブロック塀にも決められた定めがあり、「建築基準法施令第62条の8(塀)」により、ブロック塀の高さや厚さ、施工の方法など最小限守らなければならないことがあります。
例えば、
- 塀の高さは2m以下とすること。
- 壁の厚さは15㎝(高さ2m以下の塀は10㎝)以上とすること。
- 径9㎜以上の鉄筋を縦横に80㎝以下の間隔で配置すること。
などが規定されています。
出典:ブロック塀を点検しよう|国土交通省四国地方整備局
また上の図のように、プライバシー保護のため「従来の高さに補強している」「ブロック塀に想定外の加重がかかっている」などのケースはとても危険です。
出典:ブロック塀を点検しよう|国土交通省四国地方整備局
例えば、住宅の地震対策に合わせて周囲もリフォームするなども方法のひとつです。
今は各自治体でも危険性の高いブロック塀には、「撤去」に対して補助金を支援してる所もあります。
ブロック塀を解体・補修することになった際には、補助金を活用できるかなど、お住まいの自治体に一度確認してみましょう。
参考コラム>>
○ 地震対策に使える補助金はあるの?知って有効活用しよう【2021年版】
ブロック塀の自己点検チェックシート
ご自宅のブロック塀が安全かどうかは、ポイントをおさえることでご自身でもチェックすることができます。
- 住宅の安全性にも左右する、地盤の強さを確認する。
- 塀の基礎がしっかりとしているのか確認する。
- 塀の高さは基準が守られているのかを確認する。
など、住宅の安全性を定期的に確認することはとても重要です。
こちらはとても分かりやすくチェックができるようになっています。
義務ではありませんが、いざという時のためにうまく活用し正しいチェックを行うことが重要です。
ぜひ住宅の安全性の確認にお役立てください。
住宅の安全の見直し+住宅の地震対策を
住宅の安全性を高めることも、住宅を地震から守ることも、自分たちの自助努力が必要です。
定期的にメンテナンスをするなどの方法の他にも、住宅に合わせた地震対策を施すことも方法のひとつです。
トキワシステムでは、強い建物を作る「耐震工法」と合わせた制震ダンパー「αダンパーExⅡ」での地震対策を推奨しています。
耐震工法では、筋交いや構造用合板などを用いて住宅に強さを補強します。
しかし耐震対策の場合、何度も襲う揺れによる住宅の損傷に弱い一面を持っています。
損傷を抱えたままの住宅では、地震対策も効果が発揮できません。
制震ダンパー「αダンパーExⅡ」をプラスすることで、地震による建物の変位を約半分にし、損傷を抑えることができます。
耐震工法で建物の強さを。そして制震ダンパーでしなやかさを補うのです。
耐震工法と制震ダンパーの組み合わせだと
下の図のように、地震対策の方法によっても「中破」「小破」「無被害」と大きな差が出ます。
耐震施工だけでは不安が残る住宅対策も、制震ダンパーを取り入れることで被害を最小限に食い止めることができるのです。
設置したお客様からも、「設置した後、大きな地震が発生しましたが、外壁の塗り壁にもヒビもなく、性能面でも信頼度が高まりました。」など「ダンパーを入れているから大丈夫」という安心感が心強い!という感想をいただいております。
制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、新築住宅はもちろん、既存の住宅にも設置できる地震対策です。
これから家づくりを考えている方も、家づくりをアドバイスしている工務店の方も、ぜひ一度制震ダンパーを検討してみませんか。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、
繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。
「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
13,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅に制震装置をプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。