【地震による家の傾き】修理費用はどれくらい?地震前後に取れる対策も解説
「地震で家が傾いたとき、修理費用はどれくらいかかるの?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。
大きな地震を受けると、柱や梁が損傷を受けて家が傾くことがあります。
倒壊しない場合でも、家が傾けば様々な問題につながりますので、早めの修理が必要です。
一方で修理費用が多額になることも予想されますので、地震が起きる前に、修理費用がどの程度かかるのか、傾きを防ぐ対策はないのか確認しておきましょう。
・地震後の家の修繕費用の目安が分かります。
・修繕費用を捻出するための方法が分かります。
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。
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目次
「傾き」によって家に起きる不具合
はじめに、地震が発生して家が傾いてしまった場合、どのような問題が起きるのか確認します。
床の傾斜による体調不良
地震で家が傾くことで、床が傾斜して以下のとおり体調不調を引き起こすことがあります。
- 0.6°:めまいや頭痛
- 1°:頭痛感、浮動感を訴える人がある。
- 1.3°:牽引感、ふらふら感、浮動感などの自覚症状が見られる。
- 1.7°:半数の人に牽引感。
- 2°~3°:めまい、頭痛、はきけ、食欲不振などの比較的重い症状。 など
阪神・淡路大震災で液状化被害が発生した地域の住宅を対象にした調査結果でも、傾斜が気になると回答する方は多くいて、床の傾斜は早期に修繕するべき不具合といえます。
外壁のひび割れ
地震で家が傾いたとき、外壁にひび割れが生じることがあります。
外壁がひび割れると亀裂から雨水が侵入し、建物を支える柱やはりが腐食する恐れがあります。
また、木材の湿度が高い状態が続くとシロアリが繁殖しやすい環境になります。
食害を受けて耐震性が低下する可能性もありますので、ひび割れも早急に修復しなければいけません。
ほかにも、ひび割れがあることで、外観が損なわれてみすぼらしい印象を与えることも問題です。
>関連コラム:地震で亀裂が!壁紙・石膏ボード、柱や基礎に亀裂が入る4つの原因と6つの対策を紹介
屋根のずれや落下
地震で家が傾くと、屋根のずれや落下といった問題も発生します。
屋根がずれることで雨を適切に排除することができず、屋根の下地や柱、壁の中に雨水が染み込み木材が腐食することがあります。
カビやシロアリの発生につながることもあり、早急に修理するべき問題です。
ずれた屋根は余震などによって落下することもあり、人身事故や車両などの損傷にもつながります。
応急処置的にブルーシートで覆う場合もありますが、長期化すると補修が完了していない雰囲気が出て、外観が悪くなるデメリットもあります。
ドアや窓ガラスなど建具の不具合
家の傾きは、ドアや窓といった建具の不具合にもつながります。
ドアや窓は建物の柱やはりを下地として設置していますので、家と一緒に傾いて問題を引き起こします。
家の傾きによって建具の不具合が起きている場合、建具を修繕しても再び不具合が生じる可能性がありますので、家の傾きと合わせて修繕する必要があります。
効果的な対策は、耐震と制震を導入すること。
地震に耐える耐震に加えて、揺れを吸収して建物へのダメージを抑える「制震ダンパー」について詳細をお知りになりたい方やご興味を持たれた方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。
住宅の再建に要する費用の目安は?
地震で家が傾いてしまった場合、住宅の再建に要する費用の目安はどの程度なのでしょうか。
傾きを修理する費用の目安:200~1,000万円
家の傾きを修理する費用の目安は200~1,000万円ほどです。
費用に差があるのは、工法によって施工費用が異なるからです。
プッシュアップ工法 |
家を油圧ジャッキで持ち上げた後、モルタルなどで隙間を埋める。 |
200~300万円 |
硬質ウレタン注入工法 |
ベタ基礎の下にウレタンを注入し、膨張する力を利用して傾きを調整する。 |
300~600万円 |
アンダーピニング工法 |
既設の基礎下部に新たに杭基礎を打ち込み傾きを調整する。 |
600~1,000万円 |
どの工法を利用するのか、またどの程度金額がかかるのかは、建物の状態や地盤などによって変わりますので、具体的な金額を知りたい方は建物の傾きを補修する業者に見積もりを取る必要があります。
再建築する場合:2,500万円~
>参考リンク:内閣府 住宅・生活再建にはこんなにお金がかかる
建物の傾きを根本的に直す方法として、傾いた家を取り壊し再建築する方法があります。
この場合、住宅を新築する費用が必要となりますが、東日本大震災で全壊被害に遭遇した住宅の再建築費用の平均は約2,500万円でした。
補助金や義援金を利用しても予算が不足しますので、十分な備えを確保するか傾きを修復するか選ぶ必要があります。
住宅の修理費用を安くする対策は?
地震を受けたあと、修理費用を安くするには、以下の対策を検討しましょう。
耐震等級3の取得
1つ目は、耐震等級3の基準に適合するように家を建てることです。
耐震等級とは家の耐震性を3段階で評価する基準で、耐震等級3が最も高い等級です。
耐震等級1は震度6強から7の揺れに耐え、震度5強の揺れを受けても構造部分に損傷を受けない強度を持ちます。
耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の強度を持つことが期待されますので、地震を受けても損傷しづらく、家が傾くことを避けられます。
>関連コラム:【耐震等級とは?】耐震等級を高くすることで得られるメリット・デメリット
制震・免震技術の導入
>関連コラム:制震構造のメリットとデメリット|きちんと知って住宅に万全の地震対策を
2つ目は、制震・免震といった耐震性を高める技術を導入することです。
制震は地震の揺れを吸収する役割を持つ制震ダンパーを、柱や梁といった木造住宅の構造部分に設置して揺れを抑えます。
免震は建物の木部と基礎の間に積層ゴムのような建材を設置し、地震の揺れの伝達を防ぐ技術です。
どちらも設置することで揺れを抑えることができ、建物へのダメージを避けられますので家の傾きを防ぐ対策になります。
中でも費用対効果が高い対策は「制震」です。詳しく知りたい方は、トキワシステムまでお気軽にご相談ください。
復旧にかかる補助金を活用
3つ目は、地震に関連する補助金を活用することです。
地震で被災した場合、被災者生活再建支援金を利用できます
被災者生活再建支援金は、住宅の被害の程度に応じて支援金を受け取れる制度です。
全壊・解体・長期避難の場合は100万円が、大規模半壊の場合は50万円が基礎支援金として受け取れます。
また、住宅の建設・購入の場合200万円が、補修の場合100万円が、賃借の場合は50万円が加算支援金として受け取れます。
ほかにも、災害復旧貸付や災害援護資金など、被災者に向けて低利で貸付をする制度もありますので、自宅の復旧に活用しましょう。
地震保険の活用
4つ目の方法は、地震保険を活用することです。
地震保険は、地震による揺れや火災などで受けた被害を補償する制度で、建物の損壊の程度によって以下のとおり保険金(時価額が限度)を受け取れます。
- 全損:地震保険の保険金額の100%
- 大半損:地震保険の保険金額の60%
- 小半損:地震保険の保険金額の30%
- 一部損:地震保険の保険金額の5%
こうした制度や補助金、保険を利用することで、地震による家の傾きの修理や避難先での生活の安定につながります。
まとめ│事前の対策で再建築費用を抑える
地震で家が傾いてしまった場合、修理費用はどれほど要するのか、費用の目安や傾きで生じる問題点などについて解説しました。
家の傾きを修理するためには、100万円単位の費用が必要で、簡単には費用を捻出することができません。
補助金や保険の活用で費用を確保することも大切ですが、耐震・制震といった地震対策を施して、自宅が受ける被害を最小限に抑えることも検討してみましょう。
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