アパートの耐震性で重要な「耐震基準・耐震等級」を解説│確認する方法や耐震性を高める方法も紹介
アパートを所有している方の中には、建物の耐震性が気になる方もいるのではないでしょうか。
耐震性を確認する場合は「耐震基準」と「耐震等級」を確認することをおすすめします。
所有するアパートがどの耐震基準・耐震等級に該当するのか確認すれば、アパートの耐震性が分かります。
耐震性が低いことが確認された場合に耐震性を高めるための方法についても紹介しますので、地震に遭遇しても安定したアパート経営を続けたいと思う方はぜひ参考にしてください。
・アパートでも重視される耐震基準、耐震等級のことが分かります。
・耐震性の高いアパートの実現方法が分かります。
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目次
アパートの耐震性を確認できる2つの基準
アパートの耐震性を確認する場合、参考になるのは以下の2つの基準です。
- 耐震基準(建築基準法)
- 耐震等級(品確法)
(1)耐震基準(建築基準法)
1つ目は、建築基準法で定められる耐震基準です。
耐震基準は建築基準法で定められていて、家を建てる場合に最低限達成することが求められる基準です。
具体的には、建築基準法20条で以下のように定められています。
建築物は、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造のものとして、次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。
つまり、建物本体の重さに加えて、家具や人などの重さ、風や土、水圧や地震により生じる圧力に対して安全な構造にする必要があるということです。
耐震基準は大きな地震が発生するたびに改正が加えられています。
1981年と2000年に特に大きな改正が加えられていて、それぞれの年を基準に3つに分類されています。
- 旧耐震基準(1950年~1981年):震度5程度の地震を対象に倒壊・崩壊しないこと
- 新耐震基準(1981年~2000年):震度6強~7の地震でも倒壊・崩壊しないこと
- 現行耐震基準(2000年~):接合部への金具の取り付け、耐力壁のバランスのよい配置
建築年によってこうした違いがありますので、耐震基準の違いを確認することが大切です。
なお、2016年に発生した熊本地震では、耐震基準によって倒壊や損傷を受けた住宅に違いがあることが分かっています。
こちらの調査は一戸建ての住宅を対象としたものですが、アパートについても同様の結果が得られるでしょう。
(2)耐震等級(品確法)
耐震基準と同様に、確認する必要があるのは耐震等級です。
耐震等級は住宅の品質確保の促進等に関する法律で定められていて、以下のとおり住宅を1から3の三段階で分けるものです。
- 耐震等級1:建築基準法と同レベルの耐震性(震度6強~7クラスの地震で倒壊・崩壊しない)
- 耐震等級2:耐震等級1の1.25倍の耐震性
- 耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の耐震性
このように3段階の等級で耐震性への評価が変わりますので、耐震等級の有無を確認することでアパートの耐震性の目安を確認できます。
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アパートの耐震性を確認するための方法
耐震性を確認するための方法を紹介します。
主には3つの方法で、ご自宅の耐震性を確認できます。
建築確認を申請した日を確認する
1つ目は、建築確認を申請した日を確認することです。
建築確認を申請した日は、家に関連する書類のひとつ「建築確認済証」に記載されていて、どの時期の建築基準法に基づいて家を建てているのか確認できます。
旧耐震基準、新耐震基準、現行耐震基準、どの基準が適用されているのかが分かれば、耐震性の目安をつけられます。
一般的には、現行耐震基準か新耐震基準であれば、建物が倒壊する確率は低いとされます。
旧耐震基準に該当する場合は、大きな地震に遭遇したとき、倒壊・崩壊する危険性が高いですので、早急なリフォーム、または建て替えが求められます。
>関連コラム:新旧耐震基準と2000年基準の違いとは?|耐震性の確認や耐震補強の方法を解説
住宅性能評価書の有無と内容を確認する
2つ目の確認方法は、住宅性能評価書の有無を確認した上で、耐震等級1から3、いずれに属するのか確認することです。
住宅性能評価書は、対象とする住宅の性能を一定の基準で評価するもので、耐震性についての評価基準も備えられています。
評価書があり、耐震等級2、または3の取得を確認できれば、一般的な住宅より耐震性が高いことが分かります。
>関連コラム:耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します
耐震診断を受ける
3つ目の方法は、耐震診断を受けることです。
耐震診断とは、建物の耐震性を評価する方法で、間取りや現在の柱や梁の状態から、耐震性の有無やリフォームする場合のメニュー提示といったサービスを受けられます。
建築確認日や住宅性能評価書の有無が分からない場合でも、建築やリフォームの専門家から見てもらえますので、アパートの耐震性が気になる方は診断を受けてみましょう。
>関連コラム:is値って?|耐震診断の必要性と評価の基準を知っておこう|なぜ耐震診断?
アパートの耐震性を高める4つの方法
アパートの耐震性を確かめられたところで、続いては耐震性を高めることを検討しましょう。
耐震性への配慮は、入居を希望する方からの評価にもつながりますので、入居率アップや家賃の下落防止など、アパート経営上もプラスの効果を発揮します。
現行の耐震基準に適合するよう耐震リフォームする
旧耐震基準、または新耐震基準に基づいてアパートを建てている場合は、現行の耐震基準に適合するよう耐震リフォームすることをおすすめします。
たとえば、以下のような工事が考えられます。
- 耐力壁(地震に耐える役割を持つ壁)や柱の本数を増やす
- 耐震性が不足している基礎を補強する
- 基礎と建物を緊結する金具を設置する
- 軽量な屋根に更新して荷重を減らす
耐震等級を高めるように耐震リフォームする
アパートが現行の耐震基準に従って建てられている場合は、耐震等級2、または耐震等級3になるよう仕様を高めることも効果的です。
実施する工事の種類としては、耐震基準に適合するよう施すリフォームと変わりません。
より高い耐震性になるように計算した上でリフォームをします。
制震技術を導入して対策する
耐震性を高めるためには、制震技術を導入することも効果的です。
制震技術とは、地震の揺れを吸収する制震ダンパーを柱や梁のあいだに設置して、地震が発生した際の建物に対する揺れを小さくするものです。
耐震のみでは、余震のように何度も発生する地震で建物のひずみが大きくなり耐震性が減少しますが、制震技術は複数回発生する揺れに対して減衰効果を発揮しますので、より安心感が高まります。
また、壁の一部をカットして施工することもできますので、リフォームの費用が安価になる点もメリットといえます。
既存のアパートを取り壊して建て替える
アパートの築年数が古すぎる場合は既存のアパートを取り壊して建て替えることも選択肢に入ります。
建て替えの場合は、最低限、現行の建築基準に基づいて設計・施工されますし、耐震等級2・3に強化することも、制震技術を取り入れることもできます。
まとめ│アパートの耐震対策は耐震性の確認から
>制震ダンパー施工事例(株式会社ニットーホーム様・T様邸【栃木県】)
アパートの耐震性を確認する上で重要な、耐震基準や耐震等級を確かめる方法、高める方法について解説しました。
地震が発生した場合、アパートを所有していると入居者の安否や建物の状態が気になりますが、最新の耐震基準や高い耐震等級を取得していれば安心できます。
地震のニュースを見るたびに所有するアパートのことが気になる方は、紹介した方法を利用して耐震性を高めてみましょう。
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