自分で(DIYで)耐震補強できる?方法やメリット・デメリット、DIY以外で耐震性を高める方法を紹介

自分で(DIYで)耐震補強できる?方法やメリット・デメリット、DIY以外で耐震性を高める方法を紹介

「自分で(DIYで)耐震補強はできますか?」
こうした疑問を聞くことがあります。

地震についてのニュースを見るたびに、自宅の耐震性が気になる方は少なくありません。
そこで、耐震性を高めるために検討するのは、耐震補強(リフォーム)することです。

しかし耐震補強は100~200万円ほどの費用を要しますので、予算の面で補強を断念することもあります。
もしもDIYによって、ご自身の手で耐震補強できれば、安価に安全な住まいを手に入れられるかもしれません。

本記事では、自分で耐震補強することについて、どういった選択肢があるのか、さらにメリット・デメリットやDIY以外に費用を抑えて耐震化する方法もお伝えします。

この記事を読んだらわかること

・自分で(DIYで)耐震補強するための方法が分かります。
・自分で(DIYで)補強する以外の安価な方法が分かります。

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耐震補強とは?

耐震補強とは、建物の耐震性を高めるための工事を指していて、たとえば以下の工事が挙げられます。

  • 耐力壁(地震に耐える役割を持つ壁)を増設する
  • 揺れの原因となる屋根を軽量化する
  • 地震の揺れで柱や梁がずれないよう金具で固定する

こうした工事をすることで、耐震性を高めて地震による揺れで建物が倒壊したり、家具の転倒によるケガをしたりすることを防げます。

>関連コラム:「耐震補強は意味がない」言われる5つの理由・「意味がある」5つの理由│耐震補強以外の地震対策も紹介

自分でする耐震補強とは?

こうした耐震補強工事は自分でできるのか、工事の種類ごとに確認してみましょう。

筋交い・構造用合板(耐力壁)の設置

耐震補強:筋交い・構造用合板(耐力壁)の設置

耐震補強工事の代表的なものは、筋交いや構造用合板を追加する工事です。

既設の柱や梁の間に新たな木材(筋交い)や構造用の合板を取り付ける工事で、既存の柱や梁に留め付ける工事ですので比較的簡易な工事といえます。

柱の追加・寸法の大きいものへの交換

建物を支える柱を増やしたり、寸法が大きなものへ交換することも考えられます。

支えとなる柱が多いほど柱1本あたりが支える荷重が小さくなりますので、地震の際も被害が少なくなることを期待できます。

金物による土台と基礎の緊結

耐震補強:金物による土台と基礎の緊結

古い耐震基準で家を建てている場合は、建物本体(木造部分)が、建物を支える基礎(コンクリート部分)に乗っているだけのケースがあります。

大きな揺れによって建物本体が脱落する危険性がありますので、建物本体と基礎とを地震用の金物で結びつけることで、地震の被害を避けられる可能性があります。

>関連コラム:耐震金物ってなんだろう?種類や効果を解説|より地震に強い家にするには?

耐震補強は自分で(DIYで)できる?

こうした取り組みが考えられる耐震補強のDIY。
改めてご自身で耐震補強できるのでしょうか。

結論から言うと、自分で耐震補強するのは難しいといえます。
その理由を、DIYで耐震補強するメリット・デメリットとともにお伝えします。

【メリット】安く耐震補強できる

耐震補強を自分でするメリット・デメリット

自分で耐震補強する唯一のメリットは、耐震補強にかかる費用を抑えられることです。
耐震補強などのリフォーム工事は人件費が占める割合が大きく、専門家に依頼せずご自身で耐震補強することで、費用を大幅に抑えられます。

【デメリット】本当に耐震性が高まったか分からない

DIYで耐震補強するデメリットは、本当に耐震性が高まったか分からないことです。
耐震リフォームの専門家に依頼する場合、現状の間取りや建物の状態から、どの位置に柱や耐力壁を設置すればよいか、再設計した上で耐震補強します。

しかしDIYで耐震補強する場合、最適な補強位置を決めることは困難で、耐震補強しても本当に耐震性が高まったのか確認できません。

【デメリット】耐震性のバランス把握が困難

耐震性のバランスを把握できない点も、DIYでの耐震補強のデメリットです。

耐震補強は、柱や耐力壁を適当に増やせばよい訳ではありません。
片側に柱や壁が偏って設置されると、地震が起きたとき、補強した方と逆側の被害が大きくなることもあります。

【デメリット】既存の構造材の劣化に気づかない

現状の建物の劣化に気づけない点もDIY耐震補強のデメリットです。

耐震補強をする前には、間取りの確認とともに柱や梁など、構造材がシロアリ・腐食などにより耐久性を失っていないか確認します。
また、問題がある場合は構造材の交換・補強により耐久性を回復させます。

DIYの場合は、シロアリや腐朽菌の有無が分からない場合があり、強度を失った状態のまま耐震補強工事を進めてしまう恐れがあります。

【デメリット】高所作業など慣れていないと危険な工種がある

ご自身で耐震補強工事をする場合、慣れていない高所作業などによりケガをする恐れもあります。
節約のためにDIYで耐震補強した結果、ケガによる治療や本業への影響による収入の減少につながる可能性もありますので注意が必要です。

 

このように、耐震補強のDIYはメリットよりデメリットの方が大きくなるケースが多いですので、住まいの耐震性を高める場合は専門家に依頼することをおすすめします。

耐震性を高める方法は、柱や梁、壁を増やす「耐震」だけではありません。
費用を抑えて耐震性を高める方法には「制震」もあります。

複数回発生する地震にも対応でき、費用も抑えられる「制震技術」ついて詳細をお知りになりたい方やご興味を持たれた方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

DIY以外で耐震性を高める4つの方法

費用を抑えつつ自宅の耐震性を高める方法は他にもあります。
主な4つの方法を紹介しますので、選択肢に加えてみてください。

補助金を活用して耐震診断を受ける

1つ目は、補助金を活用して耐震診断を受けることです。

自治体によっては、現在の建物の状態を確認する耐震診断について、補助金を設定している場合があります。
専門家の目でご自宅の耐震性を確認してもらい、その後DIYで耐震補強することも可能です。

>関連コラム:「耐震診断、費用はどれくらい?」耐震診断を行う理由や流れも解説

補助金を活用して耐震補強する

2つ目は、補助金を活用して耐震補強することです。

耐震診断と同様に、耐震補強工事に対しても補助金が設定される自治体があります。
耐震診断・耐震補強、いずれにも補助金を利用すれば、ご自身の負担を大幅に減らしつつ自宅の耐震性を高められます。

制震ダンパーを設置する

建物の揺れを吸収する「制震ダンパー」

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3つ目は、制震ダンパーを設置することです。

制震ダンパーとは、地震の揺れを吸収する装置を柱や梁の間に設置するもので、地震による建物のダメージを最大で55%軽減できます。

こうした効果に加えて、設置費用についても建物の広さによって変わりますが、50~80万円ほどの費用で済みます。
費用を抑えながら自宅の耐震性を高めるなら、制震ダンパーの利用がおすすめです。

建物を減築リフォームする

4つ目は、建物の減築リフォームをすることです。

ご自宅が2階建てである場合、2階部分だけを取り壊して平屋にすることで、上部からの荷重を減らして耐震性を高めることができます。
2階建てのまま耐震補強する場合と比べて安価に済むこともありますので、耐震補強と同時に検討してみましょう。

まとめ│耐震補強の設計・施工はプロに依頼を

耐震補強以の耐震性を高める選択肢「制震ダンパー」

>制震ダンパー施工事例(株式会社ヨシウダ建築様・I様邸・改修工事)

「自分で(DIYで)耐震補強はできますか?」
こうした疑問にお答えしました。

地震への不安を減らせる耐震補強は、重要である一方100万円を超える費用が必要で実行するには十分な予算が必要となります。
日曜大工などを趣味にする方であれば、「自分でできないか?」と思うこともあるでしょう。

しかし、耐震補強の精度や建物のバランス調整など専門家でなければ難しい工程もありますので、耐震補強はプロに依頼することが現実的といえます。

 

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その上で、協力企業となるハウスメーカー・工務店様に依頼し、十分な効果を発揮できるようプロの施工者による精度の高い施工を行います。

DIYの技術が高い場合でもプロの設計者・施工者ほどの精度で施工するのは困難ですので、ご自宅の耐震性に不安を感じる場合は、プロに相談することをおすすめします。

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監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021