地震でエアコンは落下する?真相と対策、室外機の転倒対策など注意事項も解説

地震でエアコンは落下する?真相と対策、室外機の転倒対策など注意事項も解説

「地震でエアコンが落下することはない?」
このように不安を感じる方もいるでしょう。

地震の大きな揺れで家具・家電が倒れるケースもあり、エアコンの落下も例外ではなさそうです。
また、エアコンは10キロ前後の重量があり、メーカーや機種によっては20キロに至るものもあります。
万が一、就寝中に頭に落下すれば、ケガは避けられないでしょう。

そこで本記事では、地震とエアコンの関係について解説します。

エアコンの落下への不安を軽減すると同時に、万が一にも落下しないよう対策を取りましょう。

この記事を読んだらわかること

・地震時にエアコンが落下することへの対策が分かります。
・室外機も含めた地震時のエアコンの取り扱いについての注意点が分かります。

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地震によってエアコンが落下する確率は低い

はじめに結論からお伝えすると、地震によってエアコンが落下する確率は非常に低いといえます。
その理由について詳しく解説します。

エアコンの据付方法を確認しよう

据付板とネジで取り付けるエアコン

>参考リンク:ダイキン 知って安心!住まいの設備で災害に備える方法

エアコンは本体が直接、壁に留められている訳ではありません。
はじめに据付板を壁にネジで固定した上で、据付板に被せるようにエアコンを設置、最後にエアコン本体と据付板を別のネジで固定します。

本体を壁掛けしてから再度ネジ止めすることから、突き上げるように発生する縦揺れの地震を受けても壁から外れる可能性は低くなります

>関連コラム:地震の「縦揺れ」と「横揺れ」はどちらが怖い?特徴や揺れのしくみを知ろう

震度7でも落下しないよう設計されている

エアコンは様々な試験をクリアしてから販売されていますので、地震に対する安全性は入念に検討が加えられています。
たとえば、ダイキンのエアコンは東日本大震災クラス(震度7)の地震を再現してエアコンの安全性を確認しています。

実験では、縦・横どちらの揺れに対しても実験をして、大きな地震を受けても問題のないことが確認できています。

万が一外れても配管で支えられる

取り付け時に施工不良があった場合など、万が一地震でエアコンが脱落する可能性はゼロではありません。

しかし、このときもエアコンはすぐには落下せず、室外機とを結ぶ配管部分で支えられることになります。
本体が斜めになったり宙に浮くことはあっても、床まで落下する可能性は低いといえるでしょう。

注意点は下地の強度不足・取り付け不良

エアコンの取り付けは壁内の間柱など強固な支えに取り付けることが大切

エアコンの取付で注意が必要な点は、以下の2つです。

  • 下地の強度不足
  • 取り付け不良

エアコンを設置する際は壁面に重量がかかりますので、下地に一定の強度が必要です。
設置予定場所の壁面がタイルや土壁、漆喰といった仕様である場合、据付板を取り付けても強度を発揮できず壁ごと剥がれてしまう可能性があります。

この場合は、まず柱や梁、間柱といった強度を期待できる箇所にタテ桟と呼ばれる部材を使用して、安心できる下地を確保した上で据付板・本体を設置します。

経験が不足していたり、技術が不足する業者に依頼した場合は十分な強度のない壁に設置するケースがありますので注意が必要です。

不安を感じるなら頭の上は避けよう

解説してきたとおり、適切にエアコンを取り付けた場合は、エアコンが落下する危険性は低いといえます。
一方で万が一施工不良があった場合など、エアコンが落下する可能性をゼロにはできません。

このため、地震時のエアコン落下に不安を感じる場合は、エアコン直下に頭が来ないよう配置を工夫する必要があります。

エアコンの破損・落下を防ぐためには、家にかかる揺れの力を減らす発想も重要です。

建物にかかる揺れを最大55%減らすこともできる「制震ダンパー」の設置で、エアコンのみならず建物全体の耐震性を高めましょう。
 

注意したい室外機への揺れの影響

エアコンへの地震の影響は室内機が気になってしまいますが、室外機についても配慮する必要があります。

揺れにより生じる位置ズレ・転倒

1つ目の問題は、地震の揺れで室外機の位置がズレること、または転倒することです。

室外機は重量があることから、一般的に固定はせずに架台に置いて利用します。

しかし、固定していない室外機は、地震や大型の台風の際に移動したり、転倒する恐れがありますので、地震の揺れが大きいエリアや、台風による強風が吹くエリアなどでは、架台をアンカーボルトで固定するなど対策が必要です。

地震や台風での転倒は専門業者に依頼を

>参考リンク:ダイキン 災害時の困りごとと対処法

なお、室外機は転倒を発見してもご自身で起こすことは避けましょう
冷たい風を送り出す際に利用する冷媒の配管や電気設備が損傷するしている場合、冷媒の漏出や感電といった問題につながる恐れがありますので、注意が必要です。

津波・洪水による浸水被害

津波・洪水に拠る浸水被害も専門業者に依頼を

>参考リンク:ダイキン 災害時の困りごとと対処法

2つ目の問題は、津波や洪水といった水害に起因する浸水被害です。

津波や洪水が原因となってエアコンの室外機が浸水した場合は、地震でエアコンの室外機が転倒したときと同様に、起こしたり掃除したりといったメンテナンスは専門の業者に依頼しましょう。
感電や冷媒の噴出によるやけどの可能性があります。

地震によるエアコンへの落下対策

記事の終わりに、地震でエアコンが落下することを防ぐ、具体的な方法を紹介します。

エアコンの適切な取り付けができる業者に依頼する

地震によるエアコンへの落下対策:エアコンの適切な取り付けができる業者に依頼する

地震によるエアコンの落下を防ぐ最も重要な対策は、適切な設置ができる業者に依頼することです。

記事のはじめで紹介したとおり、適切な方法で取り付けたエアコンは震度7クラスの地震を受けても落下しない強度を期待できます。
落下の危険性があるのは、下地の強度が不足した状態のまま取り付け、壁ごと落下する場合です。

壁の下地を適切に確認して、下地が不足する場合はタテ桟なども利用して強度を担保できる業者に依頼しましょう。
また、万が一外れた場合に責任の所在が明らかになるよう、商品の購入と工事をセットで依頼することもおすすめです。

建物の耐震化により建物の倒壊・崩壊を避ける

耐震診断でチェックするポイント

>参考リンク:木耐協 耐震診断 何をするの?誰がするの?

建物の耐震性を高めることも大切です。
エアコンを適切に設置した場合でも、地震の揺れによって下地自体が破損して落下する可能性があります。

特に雨漏りなどが起きていて、壁内で木材腐朽菌やシロアリが繁殖している場合は、下地がしっかりしていても、下地を支える柱や梁が強度を失っている可能性があります。

羽アリを見かける、ドアや引き戸の開閉に違和感を感じる、床が柔らかく感じる。こうした予兆を確認したら、エアコンの新設・取り替えの前に、耐震診断を受けることをおすすめします。

>関連コラム:「耐震診断、費用はどれくらい?」耐震診断を行う理由や流れも解説

制震による建物への揺れの軽減

建物の揺れを減衰する「制震ダンパー」

>建物の揺れを減衰する「制震ダンパー」の効果について詳しく

耐震と一緒に利用をおすすめするのは、制震技術の導入です。
耐震は地震に耐えるために柱や梁、壁の量を増やすなどして家を強固にする対策ですが、揺れを軽減することはできません。

制震であれば、建物にかかる揺れを軽減するとともに、家に生じる歪み(変位量)を小さく抑えることができます。

エアコンにかかる揺れの力を減らし、据付板へのダメージの軽減も期待できますので、耐震とともに制震技術の導入も検討しましょう。

>関連コラム:制震構造のメリットとデメリット|きちんと知って住宅に万全の地震対策を

まとめ│地震によるエアコンの落下を未然に防ぐ

ふと不安になる「地震でエアコンが落下しないか」という不安について解説しました。

エアコンは強固に取り付けられていて、度重なる実験もクリアしていることから、適切な施工であれば地震を受けても落下する危険性は低いといえるでしょう。

一方で強固な下地のない場所に据付板を設置した場合や、下地を支える柱・梁の強度が不足している場合、壁ごと落下する危険性はゼロではありません。

適切な取り付けをする業者を選定するとともに、自宅の耐震性を確保する工夫も取り入れましょう。

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監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021