平屋は地震に強い?6つの理由と「もっと強くする」5つの方法を紹介
「平屋は地震に強い」
こうしたイメージを持つ方は多いでしょう。
一方で、どうして平屋が地震に対して強いのか、明確な理由まで分かる方は少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、平屋が地震に強い理由を紹介します。
また、平屋を選択した上で更に耐震性を高める方法についても紹介しますので、平屋を検討中の方はぜひ参考にしてください。
・平屋が「地震に強い」とされる理由が分かります。
・平屋でさらに耐震性を高める方法が分かります。
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目次
「平屋は地震に強い」6つの理由を解説
「平屋が地震に強い」とされるのは、以下の6つの理由からです。
- 建物の高さが低く重心が低くなる
- 単位面積当たりの重量が軽い
- 建物の形をシンプルにしやすい
- 柱の接合部を少なくできる
- 地盤が支える重量が軽くなる
- 建物の状態を確認しやすい
建物の高さが低いことから重心が低くなる
1つ目の理由は、建物の高さが低いことから重心を低くできることです。
重心とは、建物にかかる力を1箇所にまとめた場合の代表となる点を指します。
二階建てになると重心は高くなり、平屋になると重心は低くなります。
横揺れの地震の場合、重心が低いほど揺れのエネルギーは小さくなりますので、建物の高さを抑えられる平屋は揺れが小さくなる構造といえるでしょう。
単位面積当たりの重量が軽い
2つ目の理由は、単位面積当たりの重量が軽いことです。
地震は、建物の重量が軽くなるほど揺れのエネルギーを抑えることができます。
このため、二階建てと比較して単位面積当たりの重量が軽い平屋は、地震の揺れを受けづらい建物といえるでしょう。
建物の形をシンプルにしやすい
3つ目の理由は建物の形をシンプルにしやすいことです。
二階建ての場合、予算の関係から一部二階建てにするなど、凹凸のある形になりやすい傾向があります。
家に地震のエネルギーが加わると、凹凸のある箇所だけ揺れが増幅されて建物の一部が破損する可能性があります。
一方で平屋はワンフロアで、上下方向に建物の凹凸が生じることがなく、住まいの一部に対して地震の揺れが大きくなることを避けられます。
このことから、シンプルな形状にしやすい平屋の方が地震に強いといえるでしょう。
>関連コラム:【地震に強い家の特徴10選】揺れても安心の住まいを手に入れよう
柱の接合部を少なくできる
4つ目の理由は、柱の接合部を少なくできることです。
地震のとき、揺れの影響を受けやすいのは、柱と柱、柱と梁など、建材同士をつなぐ部分です。
最新の耐震基準では接合用の建材として、規定の金物を利用することが義務付けられているものの、弱点であることに変わりはありません。
二階建てや三階建ての建物の場合は、建物が縦方向に長くなるため、接合部が多くなる点が問題です。
一方で平屋は柱一本で十分高さを確保でき、接合部を少なくできます。
揺れに対する弱点が少なくなることも、平屋の強みといえるでしょう。
地盤が支える重量が軽くなる
5つ目の理由は、地盤が支える建物の重量が軽くなることです。
家を建てるとき、地盤は建物を支える必要があります。
一定の面積の土地に重量がかかるほど地盤にかかる負荷は大きくなり、地盤が軟弱である場合には、地盤沈下を起こすかもしれません。
単位面積当たりの建物の重量が軽いほど地盤の負荷は少なくなりますので、二階建てよりも平屋の方が地盤への影響は小さくなるといえます。
地震が発生した際に不同沈下を起こす恐れも少なくなりますので、地盤が軟弱である場合は平屋を選択肢に加えてみましょう。
>関連コラム:『軟弱地盤とは?』定義・マップでの確認方法を紹介│対策・改良工法も解説
建物の状態を確認しやすい
6つ目の理由は、建物の状態を確認しやすいことです。
家は建築時だけでなく、適切なタイミングで点検し必要であれば維持補修工事をする必要があります。
点検をせずに放置すると、屋根や壁面から雨漏りを起こして、断熱材や梁、柱が腐食して耐震性が低くなることも。
平屋は脚立があれば壁面の高いところや屋根の上も簡単に点検できます。
万が一雨漏りなどがあった場合にいち早く対処し、建物の長期的な耐震性を維持し続けられるでしょう。
それでも震度6強~7クラスの地震が余震も含めて発生した場合には、徐々に建物の歪みが大きくなり倒壊する可能性は捨てきれません。
複数回発生する地震に対しては「制震ダンパー」の利用がおすすめです。
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もっと平屋を地震に強くする!5つの方法
解説したように、平屋は地震に強い住まいですが、それでも地震の被害をゼロにすることはできません。
平屋の住まいで、もっと地震に強い家にするためには、以下の5つの方法を試してみましょう。
- 耐震等級3を取得する
- 制震技術を導入する
- 免震技術を導入する
- 屋根を軽量化する
- 強固な地盤の土地を取得・適切な地盤改良
耐震等級3を取得する
耐震等級とは、住まいの耐震性を1から3の3段階で評価できるようにした制度です。
建築基準法で認められる最低限度の耐震性(震度6強~7の地震で倒壊・崩壊しない)が耐震等級1で、最高等級3の住まいは等級1の1.5倍の耐震性があるとされます。
耐震等級3の取得によって、震度6強~7の地震を受けても倒壊・崩壊しない強靭な住まいを建てられるでしょう。
>関連コラム:【耐震等級とは?】耐震等級を高くすることで得られるメリット・デメリット
制震技術を導入する
>制震ダンパー施工事例(株式会社くらしのリーザ様・M様邸【愛知県】)
耐震等級と同時に取り入れたいことは、制震技術の導入です。
制震技術は、制震ダンパーと呼ばれる器具を柱や梁の間に埋め込んで使用するものです。
地震が発生したとき、揺れによって生じた建物の歪みを熱などに変換して減少させる効果を制震ダンパーは持っています。
耐震と組み合わせて施工することでさらに安全性の高い住まいになりますので、利用を検討してみましょう。
免震技術を導入する
新築の場合は免震技術を導入することも効果的です。
免震技術とは、基礎と建物の本体の間に設置して利用するもので、発生した地震の揺れが建物に伝わらないようにする効果を持っています。
地震対策に非常に高い効果を発揮する一方で、費用の面(200万円~)から一般的な戸建て住宅では利用される機会は少ないようです。
>関連コラム:結局「耐震・免震・制震」のどれがいいの?効果的な組み合わせの解説と実例を紹介
屋根を軽量化する
平屋は元々軽い仕様の建物ですが、屋根を軽い建材にすることで、さらに耐震性を高められます。
古くから利用されている日本瓦の場合、一般的な広さの住宅では3,000kg前後の重量になりますが、近年選ばれることが多いコロニアルでは1,500kg前後、ガルバリウム鋼板では1,000kg前後と、選択する屋根材の種類によって重量が大きく変わります。
地盤からの距離が離れた屋根部分の軽量化によって、地震時の横揺れのエネルギーも大幅に抑えられることが期待できます。
強固な地盤の土地を取得・適切な地盤改良
>参考リンク:ソリッドキューブ工法協会 支持層までが深い軟弱地盤の地盤改良はどうする?
屋根と同時に検討したいことは、強固な地盤の土地を取得すること、または軟弱地盤であっても適切な地盤改良を施すことです。
平屋が二階建てと比べて単位面積当たりの重量が軽くても、30トン前後の重量が載ることによる地盤への影響は少なくありません。
軟弱地盤にそのまま家を建てれば、地震の際に地盤沈下や不同沈下を起こす恐れがあります。
対象とするエリアが軟弱地盤であれば、表層改良・柱状改良・鋼管杭といった地盤改良により家を建てても耐えられる基礎づくりをしましょう。
>関連コラム:地盤改良とは?種類や地盤改良後に建てる建物への地震対策をご紹介!
まとめ│平屋で地震に強い家を建てる
「平屋は地震に強い?」
こうした疑問について、主だった6つの理由と、さらに平屋の耐震性を高める方法を紹介しました。
建物の重心を低く、単位面積当たりの重量を軽くできる平屋は地震に強い特徴を持っています。
地震に対して不安を感じる方は、平屋を選択することで地震のリスクを抑えられるでしょう。
なお、もっと地震のリスクを抑えたい場合は、耐震等級の取得や制震技術の導入といった対策が効果的です。
制震技術が勧められる理由について、より詳しく知りたい方は、トキワシステムまでお気軽にご相談ください。
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