『新築でも地震保険は必要?倒壊することはあるの?』疑問の回答と地震被害軽減の方法を紹介
「新築でも地震保険は必要なの?」
新築で家を建てた方の中には、こうした疑問を持つ方もいるでしょう。
本記事では、新築で家を建てた際に地震保険は必要なのか、判断するための検討材料をお伝えします。
地震保険の加入は家を建てた場所や経済状況など、個々人の状況によって異なります。
自分は地震保険に加入するべきなのか、判断できるように知識をつけましょう。
なお、そもそも自宅が倒壊などの被害を受けなければ地震保険は加入する必要がなくなります。
地震の被害を軽減する方法についても紹介しますので、合わせて参考にしてください。
・新築住宅での地震保険の必要性が分かります。
・地震で新築住宅が倒壊する危険性について確認できます。
・地震保険以外の地震対策を確認できます。
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目次
新築で地震保険は必要なの?
新築住宅を建てる際、地震保険は必要なのでしょうか。
判断するためには地震保険の概要をつかむ必要があります。
そもそも地震保険とは?
地震保険は、地震が原因で家屋が倒壊などの被害を受けた場合に、建物や家財を対象として保険金が支払われる仕組みです。
具体的には、以下の4つの場面で保険金が支払われます。
- 地震による家屋の倒壊・損壊
- 地震による津波被害
- 地震を原因とする火災
- 噴火を原因とする被害
火災保険では地震を原因とする火災に対して保険金は支払われませんので、地震火災に備える場合は火災保険とは別に地震保険に加入する必要があります。
また、地震保険は単体で加入することはできず、火災保険に付帯する形で加入する点もポイントです。
加えて、地震保険は火災保険の保険金額の30~50%の範囲内で保険金額を決めることができます。
つまり、地震保険では対象となる家屋全体を立て直すだけの保険金額は出ないことに注意が必要です。
>関連コラム 【地震保険はいらない・必要ない】は本当?どうして?どっちにするべきか判断基準も紹介
かけた金額全部が出る訳ではない
地震保険では、対象とする災害・火災を受けた場合に設定した保険金額の全額が出る訳ではない点にも注意が必要です。
>引用:政府広報オンライン もしものときの備え「地震保険」を。
上の図のように、地震保険に該当する災害を受けた場合、建物は全損・大半損・小半損・一部損・被害なしの5つの分類に分けられることとなります。
このうち全損に該当すれば設定していた保険金の全額が支払われますが、一部損に該当する場合は保険金額の5%しか支払われないことになります。
たとえば、火災保険に3,000万円を掛けていた場合に自宅が一部損の被害を受けた場合を想定します。
地震保険の保険金額は最大で火災保険の半額ですので1,500万円、一部損の被害の場合は5%である75万円が保険金として支払われます。
このように、地震による被害を受けたあと、新たに建物を建てられるだけの保険金が下りないことが、地震保険が不要であるという意見の根拠です。
全壊した場合地震保険なしで「2100万円不足する」計算も
ただし、地震保険は建物が全損被害に遭遇した場合には大きな効果を発揮します。
>参考リンク:内閣府 住宅・生活再建にはこんなにお金がかかる
内閣府では、東日本大震災に遭遇した住宅の再建に必要な費用と、義援金や支援金を受けても不足する金額を2,100万円と試算しています。
火災保険に3,000万円を掛けていた例で全壊判定を受けた場合は1,500万円の保険金が支払われますので、再建築に不足する金額の多くを地震保険で賄える計算です。
このように、地震保険へ加入したあと、万が一地震をはじめとする地震保険の対象となる災害に遭遇した場合に、自宅がどの程度被害に遭うかで地震保険に対する評価は変わります。
ご自宅の立地や周辺地盤の状況などから、自宅の被害の予測を行い地震保険への加入を検討することが大切です。
地震保険の加入率はどれくらい?
ここで気になるのは、ほかの人は地震保険にどの程度の割合で加入しているのか、ということです。
損害保険料算出機構によると、2022年度の火災保険に加入した人の中で、地震保険に加入した人の割合は69.4%です。
火災保険に加入した方の多くは、地震保険にも加入していることが分かります。
>参考リンク:地震保険料算出機構 グラフで見る!地震保険統計速報
地震保険の必要性は地域や家庭によって異なる
ここまで地震保険について解説したとおり、地震保険に加入するべきかはお住まいの地域やご家庭の経済状況によって異なります。
お住まいの地域の地震リスク、建物の耐震性や万が一地震で自宅が被災した場合に備えた預貯金の有無など、総合的に考慮して加入を検討する必要があります。
地震の揺れを軽減して、建物への被害を抑える場合は、何度も発生する地震にも効果を発揮する「制震ダンパー」の利用がおすすめです。
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地震で新築住宅が倒壊することはある?
ここまでの解説から、地震保険に加入してよかったと思える場合は、地震で自宅が全壊・半壊といった被害を受けて、多額の保険金を受け取れた場合であることが分かります。
では、地震を受けて新築の住宅が倒壊する可能性はあるのでしょうか。
過去の地震から確認してみましょう。
熊本地震の新築住宅の被害
2016年に発生した熊本地震について、国土交通省は建築物被害の状況を取りまとめています。
資料の中で、震度7を2回観測した益城町での建物の建築時期別被害の状況をまとめたものが以下のグラフです。
このうち「平成12年6月~」と記載のあるグラフが、現在の建築基準法に則って建てられた建物の被災状況です。
多くは無被害、または軽微・小破・中破である一方で、3.8%にあたる12件で大破、2.2%にあたる7件で倒壊・崩壊被害を受けています。
新築でも倒壊する危険性はある
熊本地震の調査結果から、現行の基準で建てられた建物であっても倒壊する可能性があることが分かりました。
「新築だから安全」と考えるよりも、新築で地震に強い住宅でも倒壊・損壊の被害を避けるために、さらなる地震対策を施すことが重要だといえるでしょう。
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地震の被害を軽減するために
地震による被害を抑えられれば、地震保険を利用しなくても済む可能性があります。
では、具体的にどうすれば地震被害を軽減できるのでしょうか。
「耐震」地震に耐えられる家づくり
倒壊による被害を抑えるためには、耐震性能を高めることが効果的です。
熊本地震の被害状況調査の中で、住宅の耐震性能を示す耐震等級3を取得した住宅では大破・倒壊した建物がなかった一方で、耐震等級1の住まいでは大破・倒壊した事例が見られました。
このことから、耐震等級3の取得は地震の被害を抑える方法として効果的であることが分かります。
「制震・免震」地震の力を弱める家づくり
続いて効果を期待できるものは「制震・免震」といった技術の導入です。
制震・免震はどちらも地震の揺れを建物に伝えにくくする技術ですが、免震工法は費用が高額になることから、一般的には制震工法を利用するケースが多くなっています。
制震は地震が発生した際の建物の変位量を抑える働きを持ちます。
この結果、柱や梁の破断や接合部の引き抜きといった影響を抑えられ、本震・余震と何度も発生する地震に強い家を実現できます。
家の形や建材の選択も重要に
地震による被害を抑えるためには、家の形や間取り、使用する素材といった各種仕様も大切になります。
設計の際に地震に強い家にするための工夫については以下の記事で紹介していますので、家づくりの参考にしてください。
>関連コラム 【地震に強い家の特徴10選】揺れても安心の住まいを手に入れよう
まとめ│新築でも地震に備えた家づくりを
「新築でも地震保険は必要なのか」「新築で建物が倒壊することはあるのか」
こうした疑問に対して、地震保険の概要や過去の地震での被災状況などを元に解説しました。
「新築なら倒壊しない、地震保険も必要ない」
このように考える方もいるでしょう。
しかし新築住宅など現行の建築基準法に基づいて建てられた家でも倒壊・崩壊した事例はありますので、新築だから地震保険はいらない、とは言えないでしょう。
建物の仕様や立地、ご家庭の経済状況などから総合的に検討して、地震保険の要不要を判断しましょう。
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