【地震が少ない県はどこですか?】震度4以上の地震の少ない県をランキング形式で紹介
地震が発生したというニュースを見るたびに「私の住んでいる地域でも地震が起きるのでは?」と不安に感じる人もいるでしょう。
ここで気になるのは、地震が多い地域、少ない地域があるのか?ということです。
地震が多い地域は、こちらの記事(日本で地震の多い場所はどこだろう)で解説しているので、本記事では「地震が少ない県」について紹介します。
どんな地域で地震の回数が少ないのか、データから確認してみましょう。
目次
震度の目安は?震度何から危険なの?
はじめに、地震はどの程度の震度から危険性を感じ始めるのか確認します。
気象庁によると日本では、地震は「震度0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7」の10段階で評価されています。
このうち震度4を超えると「座りの悪い置物が倒れることがある」震度5を超えると「固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある」と記載されていて、震度4を超えると何らかの被害が生じる可能性が示唆されています。
そこで本記事では、震度4を超える地震を対象に、各県ごとの地震回数を数えました。
>関連コラム:震度5弱・震度5強の揺れや被害はどれくらい?内容を知って適切な対策を
地震が少ない県はどこ?(統計史上)
気象庁の震度データベースで、下記条件で検索をかけたところ、地震の少ない県の上位10県は以下の表のとおりになりました。
検索条件
- 1919年1月1日(全期間)~2023年7月17日(記事作成日)
- 最大震度4以上の地震
1位 | 佐賀県 | 14回 |
2位 | 富山県 | 15回 |
3位 | 岡山県 | 19回 |
4位 | 滋賀県 | 24回 |
5位 | 大阪府 | 25回 |
6位 | 香川県 | 26回 |
7位 | 福岡県 | 28回 |
8位 | 島根県 | 29回 |
9位 | 奈良県・徳島県 | 30回 |
10位 | 高知県 | 33回 |
「地震の少ない県」を見る上で気をつけておきたい点
地震の回数を確認して、お住まいの地域の地震発生回数が少ないと、安心感を覚えてしまいますが「表を見るうえで気をつけておきたい点」があります。
それは「地震が少ない県であっても、地震への対策が必要であること」です。
表の中で、1位・7位の佐賀県や福岡県は震度6弱の地震を受けた経験がありますし、10位の高知県は南海トラフ巨大地震が発生した際には、地域によっては震度7の地震を受けることが予想されています。
>引用:南海トラフ地震に備えるポータルサイト 南海トラフ地震
地震の回数が少なくても、日本に居住している以上は大きな地震が突然発生するリスクに備える必要があります。
なお、地震への有効な対策は「耐震・制震・免震」の3つの種類に分類されます。
>関連コラム:耐震・制震(制振)・免震の違いとは?コストやメリット・デメリットについて解説
耐震は複数回発生する地震への対応力が、免震は一般住宅に設置するうえでの設置費用が課題とされています。
一方で制震は、新築は当然のこと、中古住宅でも軽微なリフォームで取り付けられるため費用は安く、そして何度も発生する地震に対応できる特徴を持っています。
地震への対策を考えているなら、制震を主軸に考えることをおすすめします。
地震が少ない県はどこ?(直近10年)
続いて、直近10年のあいだで地震の少なかった県について確認してみましょう。
集計を行った結果、以下の表のとおりになりました。
1位 | 滋賀県・奈良県 | 2回 |
2位 | 富山県・福井県・三重県・兵庫県 | 3回 |
3位 | 岡山県・香川県 | 4回 |
4位 | 大阪府 | 5回 |
5位 | 愛知県・京都府 | 6回 |
6位 | 山形県・徳島県・山口県 | 7回 |
7位 | 山梨県・静岡県・高知県・佐賀県・長崎県・沖縄県 | 8回 |
8位 | 岐阜県・島根県 | 9回 |
9位 | 和歌山県・広島県 | 10回 |
10位 | 秋田県・新潟県 | 11回 |
統計史上の震度4以上の地震回数が9位であった奈良県が1位に、1位であった佐賀県が8位になりました。
こうした地震の少ない県の順位の変動から分かるとおり、地震の発生は時期・場所によって偏りが生じます。
極端な例としては、東京都が挙げられます。
実は統計史上、震度4以上の地震が多かったエリアは「東京都」で、回数は498にも及びます。
この回数の原因は三宅島の噴火に伴う、2000年前後の地震回数の増加です。
2000年1年間の東京都の地震回数は255回を数え、その多くは三宅島近海で発生していました。
このように、地震が発生する時期・エリアには大きなバラつきが生じるため、地震が少ないエリアでも十分な地震対策を施すことが求められるのです。
費用のかからない地震対策はありますか?
地震の少ないエリアでも、地震対策が必要であることは分かりました。
しかし地震が少ないことが分かると、多額の費用をかけて地震対策を施すことにメリットが見いだせなくなる人もいるでしょう。
そこで「費用のかからない・少ない地震対策」を紹介します。
ソフト面での地震対策
地震対策には、建物の補強工事を行う「ハード対策」と、身の安全を守る行動を取る「ソフト対策」があります。
万が一地震が発生したときに、宅内のどこに逃げ込めば安全なのか、外出しているときに安全な場所はどこなのか、普段から意識することで万一とき身を守れます。
費用はかからず、地震が発生したときに身を守る行動を取れるので、まず行いたい地震対策です。
※ソフト対策に関連する記事を紹介します。気になる記事があれば、ぜひ読んでみてください。
>関連コラム:【地震のときはどこが一番安全?】外と中、安全・危険な場所を紹介します
>関連コラム:地震が起きたとき住宅のガスはどうなる?私たちがすべきことと復旧まで
>関連コラム:地震から大切なペットを守りたい|地震の前と後にすること・できること
家具・家電の転倒防止対策
続いて行いたいのは「家具・家電の転倒防止対策」です。
はじめに述べたように、震度5程度の揺れでも家具は倒れ、震度4程度でも不安定な家具・家電は転倒する危険性があります。
背の高い家具や冷蔵庫などの家電は転倒しないよう固定するとともに、高い位置から重いものが落下しないよう対策を取りましょう。
数千円と少ない費用で対策を取れるので、ソフト面とともに行いたい地震対策です。
>関連コラム:地震による家具・家電の倒壊や転倒を防ごう!ポイントや方法をご紹介
築年数の経過した住宅は耐震診断
築年数が経過していて、現行の耐震基準を満たしているか分からない家屋の場合は「耐震診断」の実施がおすすめです。
耐震診断を行うと自宅の耐震レベルが判明するとともに、取るべき地震対策が分かるので、不安を感じる人におすすめできる対策です。
自治体によっては、条件に合致する住宅に対して補助金を設定していることもあるので、利用すれば安価に診断を受けられます。
>関連コラム:「耐震診断、費用はどれくらい?」耐震診断を行う理由や流れも解説
制震ダンパーの設置
地震への対策として、少ない費用で設置でき、長期間に渡り効果を発揮するものは「制震ダンパー」です。
宅内の必要な箇所に制震ダンパーを設置すれば、100年に渡って効果を発揮するとされています。
複数回発生する地震に対しても効果が期待できるので、コストパフォーマンスを意識しながら地震への備えを行いたい人におすすめです。
まとめ│地震が少ない県でも地震に備えよう
「地震の少ない県はどこなのか」という疑問に、気象庁のデータを参照しながら回答しました。
1919年からの100年を超える地震のデータを参照すると、震度4を超える大きな地震は、最も少ない佐賀県では14回、最も多い東京都(三宅島近海を含む)では498回と、大きな開きが出ることが分かりました。
一方で、地震の少ない佐賀県でも震度6弱の地震が発生していることからも分かるとおり、突然大きな地震に見舞われる可能性も少なくはありません。
地震の多い地域でも少ない地域でも、日本に住む以上は地震に遭う可能性があることを認識して対策を取りましょう。
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