【木造】ハウスメーカーは地震に強い?工務店は?各社の比較とチェックポイント|プラスαの地震対策も

ハウスメーカーは地震に強い?

日本はご存知の通り地震大国であり、南海トラフ地震、首都直下型地震など今後懸念されている大規模地震も数多くあります。

そんな日本でマイホームを建てるなら、「地震に強い家を建てたい」と考えるのは当然です。

日本の戸建て住宅の現状を見ると、令和3年度に着工した新築住宅の内、低層住宅(1〜2階建て程度の住宅。3階建てを含む場合もあり)の83.2 %が「木造」という調査結果が出ています。(出典:国土交通省HP「新築建築物に占める木造建築物の割合(R3年度着工・床面積)」)

木造戸建て住宅を展開する各ハウスメーカーも、耐震性のみならず様々な地震対策を施し、地震に強い家であることを訴求しています。

一方で、

  • 「地震に強い家とは、具体的に何をチェックすればよいかわからない」
  • 「大手ハウスメーカーであなければ地震に強い家を建てられないのだろうか」
  • 「建てたい工務店があるけれど耐震性能は?」

といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこで今回は木造戸建て住宅をメインとし、地震に強いと言われる大手ハウスメーカ7社を比較するとともに、住宅の地震対策で見るべきポイント、そして工務店などハウスメーカー以外で家を建てる際に施せる地震対策についてお伝えします。

これから”地震に強い”マイホームをお考えの方はぜひ、ご参考下さい。

この記事を読んだらわかること


・大手ハウスメーカーの耐震性能や地震対策を比較して知ることができます。
・地震に強い家かどうか見るべきポイントがわかります。
・ご希望の工務店で地震に強い家を建てるための方法がわかります。

 

地震に強い家かどうか見るべきポイント8つ

地震に強い家かどうかを見るべきポイントは、大きく分けて8つあります。

  1. 耐震等級
  2. 耐震実験
  3. 制震技術
  4. 免震技術
  5. 基礎工事
  6. 地盤調査
  7. 構造・工法
  8. その他独自技術

まずはそれぞれを簡単にご説明します。

耐震等級

耐震等級
出典:国土交通省HP「 長期優良住宅のページ 」より

耐震等級とは、地震に対する建物の強度を示す指標のひとつで、地震に対してその建物がどのくらい強いのかを知ることができる、ひとつの目安となっています。

耐震等級は1~3までの等級に分けられており、住宅の品質を客観的に評価する「住宅性能表示制度」の中の基準のひとつでもあります。

(※「住宅性能表示制度」は、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称:品確法)」によって運用されている制度です。)

耐震等級は耐震等級3>耐震等級2>耐震等級1の順に耐震性能が高く、その内容は下記の通りです。

耐震等級1 震度6強~7程度の数百年に一度レベルの地震ではすぐに倒壊や崩壊をしない
震度5程度の数十年に一度発生する地震ではすぐに住宅が損傷しない
※現行の建築基準法で定められた最低限の耐震性能を満たしている
耐震等級2 「耐震等級1の1.25倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない
耐震等級3 「耐震等級1の1.5倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない

耐震実験

「実大振動実験」と呼ばれる実物(実際の建物)を使った耐震実験の有無と、その結果も地震に強い家かどうかを見るためのポイントのひとつです。

実物を使用した耐震実験では、家を振動台などに載せて人工的に揺れを起こし地震と同じ状況におき、耐久性・耐震性について検証します。

各メーカーによって与える振動などに違いはありますが、こうした実験結果は建物の耐震性を示す際にとてもわかりやすいため、多くのハウスメーカーで導入されています。

制震技術

メーカーによっては制震技術を取り入れているところもあります。

制震技術とは制震ダンパーなどの制震装置を構造部に設置し、揺れを吸収させることで建物の揺れを制御して小さくする技術です。

制震技術は通常、より地震に強い家とするために耐震性能を備えた建物にプラスして取り入れられます。

ハウスメーカーによってはオリジナルの制震装置(制震ダンパー)や方法を開発しているところもあります。

免震技術

免震技術とは、地盤と建物の間に免震装置を入れて地盤と建物を切り離し絶縁することにより、地震のエネルギーを直接建物に伝わらないようにする技術です。

免震技術を取り入れるには高コストで様々な制約も伴うため導入しているハウスメーカーは少ないですが、地震の揺れを制御する点ではとても優れた技術です。

基礎工事

地震に強い家かどうかを知る上で、建物を支える基礎工事は耐震性に大きく影響するため、大事なポイントとなります。

基礎工事の種類には次の3つがあります。

  • 独立基礎
  • 布基礎
  • ベタ基礎

この中でも一般的な戸建住宅でよく用いられているのは「布基礎」「ベタ基礎」です。

それぞれのおもな特徴は下記の通りですが、布基礎よりもベタ基礎の方が耐震性に優れているとされています。

布基礎  ポイントごとに「点」で木造住宅を支える基礎の構造
ベタ基礎とよりもコストを抑えられる
箇所によってはベタ基礎よりも強度が高い部分がある
湿気やシロアリ被害を受けやすい
ベタ基礎と比較すると耐震性に劣る
ベタ基礎  床もあわせた大きな「面」で木造住宅を支える基礎の構造
不同沈下が起こりにくい
湿気やシロアリ被害の防止効果がある
布基礎よりもコストがかかる
布基礎よりも耐震性に優れている

 

地盤調査

地盤が強弱も建物を建てた後の耐震性に関わる大事な事柄です。

地盤に関しては建物を建てる前には地盤調査を行い、必要であれば地盤改良を行いますが、ハウスメーカーによっては独自の方法や技術を持っているところもあります。

地盤調査の方法は大きく分けて次の二つです。

 

こうした独自の方法や技術を持っているかどうかも確認しておきたいポイントです。

構造・工法

戸建て住宅の構造は大きく分けて「木造」「鉄骨」「RC造」の3つがあります。

そして各構造にはそれぞれいくつかの工法があります。

今回は木造の戸建て住宅を展開しているハウスメーカーを対象としていますが、構造が違うと耐震性も異なり、同じ構造でも工法によっては耐震性に違いが生じることもあるため、どんな構造・工法で建てられているかを確認しておきましょう。

 構造  一般的な工法 耐震性
 木造  木造軸組工法(在来工法)、木造枠組壁工法(2×4工法)、
木質パネル工法(プレハブ工法)、ラーメン工法、モノコック工法
工法により
異なる場合あり
 鉄骨造  軽量鉄骨軸組工法、重量鉄骨ラーメン工法 工法により
異なる場合あり
 RC造  ラーメン工法、壁式工法 比較的高い
どれでも モノコック工法 比較的高い

 

その他技術

”地震に強い家”にするために、耐震・制震・免震に関する技術や構造・工法に関する技術など、各ハウスメーカーで独自に開発された技術がある場合もあります。

また、上記に挙げた項目以外にも耐震に関する技術を取り入れているハウスメーカーも多くあります。

そうした独自技術の有無や、ある場合は内容も確認しておくとよいでしょう。

ハウスメーカー7社を比較

自然の中の家

では上記のポイントを基に、ハウスメーカーごとに一覧で見ていきたいと思います。

ハウスメーカーによっては家の構造が鉄骨・木造の両方がラインナップされているところもあります。

積水ハウス

積水ハウスは木造、鉄骨の両方の構造の取り扱いがあります。

いずれも独自に開発されたオリジナルの構造や工法が多数用いられており、耐震に対する取り組みに力を入れていることがうかがえます。

基礎は布基礎ですが、木造の商品には土台を介さずに基礎と柱を専用の構造用金物で直接緊結する「基礎ダイレクトジョイント」を取り入れており、柱や梁などの主要構造部の接続部を高精度に緊結する「MJ(メタルジョイント)接合システム」が採用されています。

また、鉄骨造になりますが、オリジナルの制震装置「シーカス」も導入し「耐震+制震」の地震対策を取り入れられるようになっています。

木造の商品には免震技術をオプションとして用いることも可能です。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
入力波最大速度160カインで損傷なし(参考:兵庫県南部地震(最大速度90カイン)の約2倍)
制震技術 【鉄骨造】
オリジナル開発 制震装置「シーカス」
免震技術 取り扱いあり(木造)
基礎工事 【鉄骨造】
布基礎
【木造】
布基礎 ※基礎と柱をダイレクトに緊結する「基礎ダイレクトジョイント」
地盤調査 SWS(スクリューウエイト貫入)試験
SKIPシステム
構造・工法 【鉄骨造】
1・2階建て:軽量鉄骨オリジナル構法「ダイナミックフレーム・システム」
3・4階建て:重量鉄骨オリジナル構法「フレキシブルβシステム」、
外壁:ロッキング式(外壁パネルロッキング工法)

【木造】
木造軸組構法をベースとした「シャーウッドハイブリッド構造」
(モノコック構造とラーメン構造の良い部分を融合)
外壁:ロッキング式(スライドアブソーバー工法)
その他 【木造】
MJ(メタルジョイント)接合システム

ミサワホーム

ミサワホームは実大振動実験において、世界最高水準と言われる耐震性能を実現しています。

構造は商品によっても異なりますが、基本的に木質パネル接着工法によるモノコック構造が用いられ、オリジナルの新構法としてより耐震性能の高い「センチュリーモノコック構法」も採用されています。

木質パネルの接着に独自開発された接着剤、そして地震のエネルギーを最大約50%軽減するというオリジナル制震構造「MGEO」が導入されており、「耐震+制震」の組み合わせで地震に強い家を実現しています。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
2,000ガルの振動で損傷なし(参考:兵庫県南部地震の約2倍)
制震技術 オリジナル開発 制震構造 制震装置「MGEO」
免震技術
基礎工事 連続布基礎(布基礎)
※独自のアンカーボルトを採用
地盤調査 スウェーデン式サウンディング試験
(独自に開発・蓄積してきた全国の地盤調査データを活用)
構造・工法 「木質パネル接着工法」による「モノコック構造」
「センチュリーモノコック構法」(新仕様の120mm厚パネルを採用)
「木造軸組工法」
その他 独自開発の高分子接着剤を使用
MJ(メタルジョイント)接合システム

三井ホーム

三井ホームでは実大振動実験で震度7レベルの振動を連続60回加えても倒壊がなく、構造躯体の損傷がないばかりか室内の家具の転倒も少なく、実験結果においては最高レベルの耐震性を実現していることがわかります。

構法も従来より木造枠組壁工法(2×4工法)の先駆けとして、40年余りの経験と技術を基に「プレミアムモノコック構法」を開発し、耐震性をより高いものへとしています。

基礎はベタ基礎に剛性を加えた「マットスラブ」、そして耐震性をより強固にするためのオリジナル床構造「トラスフロア」も採用しています。

また、独自に開発された制震付与耐震壁「VAX(バックス)」を採用することで、「耐震+制震」による地震対策も実現されています。

商品によっては免震技術を取り入れることも可能です。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
加振最大加速度:5,115ガル、加振最大速度231ガイン
震度7に連続60回耐えた
制震技術 オリジナル開発 制震付与耐震壁「VAX(バックス)」
免震技術 取り扱いあり(M-400)
基礎工事 超剛性ベタ基礎「マットスラブ」
地盤調査 スウェーデン式サウンディング試験
独自の基礎・地盤補強判断 プログラム「Geo Engine(ジオ・エンジン)」にて分析
構造・工法 プレミアムモノコック構法
※枠組壁工法にオリジナル技術を加えた独自の構法
その他 オリジナルの床構造「トラスフロア」

住友林業

住友林業といえば「ビッグフレーム工法(BF工法)」と言っても過言ではないくらい有名なのではないでしょうか。

ビックフレーム工法(BF工法)は通常幅の5倍ある560mmのビッグコラム(大断面集成柱)を主要構造材として使用し、ビッグコラムと梁の接合部はオリジナル金物による「メタルタッチ接合」で強固に接合し、まるで耐力壁のような強さを生み出して優れた耐震性を保ちながら、大開口部の間取りなどを実現しています。

実大振動実験では多数回の震度7、震度4~6レベルの振動を加えても耐震性に問題がなく、基礎はベタ基礎を採用しています。

また、オリジナルの「地震エネルギー吸収パネル」は制震装置の役割を果たし、ここでも「耐震+制震」による地震対策が取り入れられています。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
最大3,406ガルに耐えた
震度7×22回、震度4~6×224回の計246回に耐えた
制震技術 オリジナル開発「地震エネルギー吸収パネル」
免震技術
基礎工事 ベタ基礎
地盤調査 スウェーデン式サウンディング試験
構造・工法 ビッグフレーム工法(BF工法)
※ビッグコラム(通常の5倍の柱)を基にオリジナル金物でメタルタッチ接合する独自工法
マルチバランス構法
※木造軸組構造に最新技術を組み合わせて進化させた独自構法
その他 オリジナル金物によるメタルタッチ接合

ダイワハウス

ダイワハウスでも、木造、鉄骨の両方の構造の取り扱いがあります。

ダイワハウスが展開する木造住宅は木造軸組工法をベースに、耐力壁・剛床・耐力屋根といった面剛性を取り入れて耐震性を高くしています。

木造ではオリジナルのエネルギー吸収型制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」、従来の軸組工法に比べて厚さ2倍以上となる構造用合板と梁を一体化させた剛床構造、屋根で建物を支える高耐力屋根構面により、優れた面剛性を生み出しています。

基礎は高耐久布基礎、各構造部の接合部はオリジナルの接合金物で緊結されています。

ダイワハウスではエネルギー吸収型制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」を用いることで、ここでも「耐震+制震」による耐震性・耐久性の強化が図られています。

商品によっては免震技術も取り扱いがあります。

耐震等級 耐震等級2以上
耐震実験 実大振動実験
震度7相当を4回連続で受けても新築と同様の耐震性能を維持
制震技術 【鉄骨造】
オリジナル開発 制震パネル「Σ形制震パネル」

【木造】
オリジナル開発 エネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」
免震技術 取り扱いあり(ダイワハウス新免震住宅システム)
基礎工事 高耐久布基礎(布基礎)
地盤調査 スクリューウエイト貫入試験
構造・工法 【鉄骨造】
軽量鉄骨軸組構造

【木造】
木造軸組工法(グランウッド構法)※面剛性をプラス
その他 【鉄骨造】
オリジナルのエネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST(ディーネクスト)
【木造】
オリジナル接合金物

一条工務店

一条工務店は創業当初から耐震性に力を入れており、30年以上前から東京大学をはじめとする大学や研究機関と連携し、多くの実大振動実験を行ってきたハウスメーカーです。

実験ではガル(加速度)やカイン(速度)だけでなく、周期(=キラーパルス)を含むさまざまな地震波を加えたあらゆる揺れに関する実験を行い、耐震性を実証してきました。

耐力壁・剛床・天井を強力に結びつけた、強靭な箱型の「ツインモノコック構法」で、接合部は長さ最大1.5倍のオリジナルの釘を最大2倍以上増し打ちし、強度を高めています。

地質調査にも力を入れており、建築基準法を大きく上回る頑丈な基礎は入念な地質調査に基づいて最適なものが選択されます。

耐震性のおびやかす一因となるシロアリ対策も一貫して行われています。

一部商品では免震技術も取り扱いがあります。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
2年間で253回実施しても強度を保持
ガル、カインといった速度に加えて周期を含む地震波も与えて揺らす
制震技術
免震技術 取り扱いあり(一部商品に対応)
基礎工事 布基礎
ベタ基礎
※地盤調査後の結果・周辺環境・過去の状況等から分析して適した基礎を選定
地盤調査 スクリューウエイト貫入試験
業界初「地盤調査研究所」を自社内に開設
構造・工法 ツインモノコック構造
その他 オリジナルの釘
耐震として自社グループ工場で一貫して木材の防腐・防蟻処理を行う

タマホーム

ローコスト住宅の中で耐震性で健闘しているのがタマホームです。

ベタ基礎には設計基準強度(Fc=18N/m㎡)よりも大きい強度(Fc=24N/m㎡)を使用しており、65年耐久としています。

耐力面材+接合金物+剛床構法で耐震性と耐久性を備え、特に構造用面材を壁全体へ張って荷重を分散し、接合部の金物には耐食性の高い塗装が施されたものを採用し経年劣化を防ぎ耐震性を確保しています。

また、タマホームではオリジナル制震ダンパー「タマホームオリジナルダンパー」を採用しており、ここでも「耐震+制震」による組み合わせの地震対策が採用されています。

耐震等級 耐震等級3
耐震実験 実大振動実験
震度7でも耐震性を確
制震技術 オリジナル制震ダンパー「タマホームオリジナルダンパー」
免震技術
基礎工事 ベタ基礎
地盤調査 スウェーデン式サウンディング試験
構造・工法 木造軸組在来工法
その他

耐震・制震・免震とは

耐震 制震 免震

ではここで、先ほどから繰り返し出て来ている「耐震、制震、免震」についてご説明します。

住宅に施す地震対策として、「耐震・免震・制震」の3つが3本柱としてあります。

耐震建物の構造体の強度を上げて頑丈にすることで地震の揺れに耐えるようにする技術で、建物の倒壊を防ぐ
制震構造部に制震装置(制振装置)を設置して地震の揺れを吸収する技術で、建物の揺れを制御し損傷を低減する
免震基礎と地面の間に免震装置を設置して建物と地面を切り離し、建物に揺れを伝えないようにする技術で、建物の揺れを大きく制御する

建物の地震対策では「耐震」が基本となり、大型建築物や高層ビル、大型商業施設や公共施設などにおいても耐震を中心に多くの場合この3つの技術を組み合わせて用いられています。

戸建て住宅においては耐震基準の改正とともに国の政策としても耐震性の向上が取り組まれ、今日至ります。

近年では戸建て住宅が耐震性を備えていることはもちろん、耐震性と相性の良い「制震」の技術を取り入れている方法がスタンダードになりつつあります。

免震の技術は揺れを大きく制御できるという点で最も優れていますが、設置や間取りに制限があったり、なによりもコストが非常にかかるため、現時点では戸建て住宅で採用されるケースは多くありません。

大手ハウスメーカーでないと耐震性能は低い?

ハウスメーカーでなければ地震に強い家ではない?

ご覧の通り、各ハウスメーカーでは耐震技術の工夫とともにオリジナルの制震装置を採用しているパターンが多いことがわかります。

ではマイホームに制震を取り入れたい場合、制震技術を取り入れているハウスメーカーで家を建てるしか選択肢はないのでしょうか。

ハウスメーカー以外の工務店等で家を建てる場合、耐震性能を上げるにはどうすればよいのでしょうか。

答えは建築時にあわせて制震装置(制震ダンパー)を設置することです。

制震装置(制震ダンパー)はハウスメーカー以外にも開発されたものがあり、住宅の建築時に取り付けることが可能です。

制震装置の種類によっては、新築住宅・既存住宅を問わず設置することが可能です。

これから家を建てる場合、耐震基準によって最低でも耐震等級1レベルの耐震性は確保されています。

また、工務店等で建築する場合も、耐震等級2以上や耐震性に考慮した設計は数多くあるでしょう。

こうした耐震性に優れた住宅に制震装置(制震ダンパー)をあわせて設置することで、「耐震+制震」の組み合わせによる優れた地震対策が実現できます。

制震ダンパーとは

制震ダンパー

制震装置には通常「制震ダンパー」が用いられます。

制震ダンパーには素材や形状によっていくつかの種類に分けられます。

  • オイルダンパー(油圧式ダンパー):揺れを受けるとピストンが作動して、揺れを吸収
  • 粘弾性ダンパー(ゴムダンパー):弾力のある素材の性質を利用して、地震の揺れを吸収
  • 鋼材ダンパー:折れ曲がる時に発生する熱エネルギーで地震の揺れを吸収

制震ダンパーでは上記のオイルダンパー、粘弾性ダンパー、鋼材ダンパーが代表的です。

それぞれに特徴があり、建物や用途に応じて適したものが用いられています。

※制震ダンパーについて詳しく知りたい方、導入をご検討中の方は、わかりやすい資料を送付させていただきます。

お問い合わせ・質問等もお受けしておりますので、下記バナーよりお気軽に請求ください。

制震の技術を取り入れるにはどんな制震装置でもよいわけではありません。

  • 確かなエビデンスに基づいた性能
  • 確固たる実績

を必ずご確認して選択しましょう。

まとめ

大手ハウスメーカーは各社ともオリジナルの構法や耐震・制震(場合によっては免震)技術などを用いて耐震性能を高めており、いずれも”地震に強い家”であることがわかります。

その中でもどこを重視するかによって、選択肢が変わってくるのではないでしょうか。

また、ハウスメーカー以外で家を建てる場合でも制震装置(制震ダンパー)を取り入れることが可能であり、ハウスメーカーと同等、場合によってはそれ以上の”地震に強い家”を手に入れることができるでしょう。

制震装置はトキワシステムの「αダンパーExⅡ」がおすすめ

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

ダンパー製造メーカーであるトキワシステムの制震装置「αダンパーExⅡ」は、特殊オイルを用いたオイルダンパーです。

「αダンパーExⅡ」は東京工業大学・静岡大学・豊田工業高等専門学校・岐阜県立森林文化アカデミーなどの数多くの学術研究機関による性能試験をクリアし、その確かな性能が認められています。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の特徴を簡単にまとめました。


  • 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
  • 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
  • 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
  • コストパフォーマンスの高さ
  • さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
  • 18,000棟以上にもおよぶ採用実績
  • 新築へも既存住宅へもフレキシブルに施工可能

次の実証実験結果をご覧ください。

耐震工法で建てられた住宅に制震装置『αダンパーExⅡ』 を設置すると、設置前に比べて大きく地震の揺れが軽減されることがわかります。

(※radとは、radian(ラジアン:層間変形角を意味する国際単位)の略で、柱の傾きを示し、分母の数字が大きくなるほど実際の傾きは少なくなります。)

このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は十分な採用実績、きちんとした裏付けに基づいた安心の技術でお施主様のご自宅をお守りします。

また、トキワシステムでは制震ダンパーの設置サポートとして、トキワシステムの専門設計スタッフがダンパーの配置(設置)計画を行います。

制震性能の向上はもちろんの事、梁のかかり方、金物干渉の有無などきめ細やかな配置計画を行わせて頂き、設置現場でのトラブルが起こらないよう最善の対策を心がけています。

制震ダンパーの配置例(在来構法)
制震ダンパーの配置例(在来構法)
制震ダンパーの配置例(2×4構法)
制震ダンパーの配置例(2×4構法)

制震ダンパーの選択には以下のコラムもご参考下さい。

参考コラム】
制振ダンパーの施工画像20選を住宅タイプ別に紹介!地震後の画像もあり
制震ダンパー ランキング オイルダンパーはαDamperExIIが第一位

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

いつ起きるかわからない地震。

恐ろしい地震から、誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。

この機会に、ご自宅に制震ダンパーを取り入れてみませんか?

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちらからどうぞ。

資料請求フォームからもご質問等受け付けております。

 

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021