【地震が来た時】家の中で安全な場所はどこ?家中安全にする方法が知りたい!

家の中で突然、緊急地震速報のアラームが鳴りはじめたとき、あなたはどうしますか?

まずはとにかく自分の身を守ることを優先しなければなりません。

倒れてきそうな家具や落下物から頭を保護し、丈夫なテーブルの下などに隠れることが大切です。

一方で、家の中では「トイレに逃げれば安心!」と聞いたことはございませんか?

果たしてこれは正解なのでしょうか?

そこで今回のコラムでは、地震が起きたときに家の中で安全な場所について解説してきます。

この記事を読んだらわかること

・地震が来た時に家の中で比較的安全と言われている場所を知ることができます。
・地震が来た時に家の中で比較的安全と言われている場所を知ることができます。

 

地震の時に家の中で安全な場所とは

万が一地震が起きたとき、家の中で安全な場所は次の条件を満たしている場所と言われています。

  1. 落下物や転倒物が少ない場所
  2. 窓が少なくガラスが飛び散らない場所
  3. 避難時に外に出やすい(閉じ込められない)場所

次にそれぞれについて詳しく説明していきます。

落下物や転倒物が少ない場所

地震による家具の転倒

地震でけがや死亡の多くの原因となっているのが、照明器具やテレビなどの落下や、本棚やタンスや冷蔵庫など大型家具・家電類の転倒によるものです。

近年に発生した地震においても、負傷者の約30~50%が家具類の転倒・落下・移動によるというデータも出ています。

したがって、家の中で地震が起きたとき安全な場所の1つ目の条件は「落下物や転倒物が少ない場所」であるということが挙げられます。

では震度がどれくらいになると室内で落下物や転倒が起きるのでしょうか。

目安として、気象庁が作成した「震度とゆれの状況」をご覧ください。

震度とゆれの状況
出典:気象庁HP「震度について」

これによると、震度4の時点で「座りの悪い置物が倒れることがある」、震度5弱の時点では「棚にある食器類や本が落ちることがある」「固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある」と想定されています。

最近は日本の各地で震度4以上の地震も頻発していることもあり、「落下物や転倒物が少ない場所」が安全であることは必ず頭に入れておきましょう。

家具や家電の落下・転落防止には、家具類の固定も効果があります。

【参考コラム】
地震による家具・家電の倒壊や転倒を防ごう!ポイントや方法をご紹介

窓が少なくガラスが飛び散らない場所

窓・玄関ドアの破損を軽減してくれる

地震が起きたときのリスクとして意外と見落とされがちなのが、窓ガラスや食器棚などの「ガラス」による被害です。

大きな地震が起きると建物や窓枠がゆがんだり、屋内外のものが当たって窓ガラスが割れることがあります。

また、室内の食器棚や飾り棚などにガラスが使用されている場合、中のものが外に投げ出されたはずみでガラスが割れる恐れがあります。

地震で窓や棚などのガラスやが割れると、体に刺さってけがをするだけでなく、移動のとき割れたガラスを踏んで足に刺さったり、割れたガラスを片付ける際に手指を傷つけてしまう恐れがあります。

したがって家の中で地震が起きたとき安全な場所の2つ目の条件として、「窓が少なくガラスが飛び散らない場所」が挙げられます。

地震の時の窓ガラスへの対策は次のコラムもご参照ください。

【関連コラム】
「地震で窓ガラスが割れるのが怖い…」万が一の行動や対策を解説します

避難時に外に出やすい(閉じ込められない)場所

地震時に安全な外に出やすい場所

大きな地震が起きた場合、屋外へ避難しなければならないケースもあります。

家が倒壊する危険性がある場合や、地震による火災が発生した時も屋外へ逃げなければなりません。

そんな時、地震によってドアにゆがみが生じ、開けられなくなったら大変です。

また、ドア付近などに大きな家具類が倒れ、避難経路がふさがれてしまう危険性もあります。

したがって、家の中で地震が起きたとき安全な場所の3つ目の条件として「避難時に外に出やすい(閉じ込められない)場所」が挙げられます。

地震のときにドアを開けて避難口を確保したり、あらかじめドアの付近に倒れやすい物を置かないことも大切です。

地震の時に「トイレ」は安全な場所?

地震の時にトイレは安全?

さて、かつては「地震が起きたらトイレに逃げればよい」と言われていたこともありますが、実際はどうなのでしょうか。

答えは、「比較的安全ではあるが、家の耐震性によってはおすすめではない。いずれにしてもドアを開け出口を確保しておくことが必要」という回答になります。

ではもう少し詳しく解説したいと思います。

トイレが安全と言われる理由

トイレが安全と言われる理由には、次のことが挙げられます。

  • 大型の家具がない/少ない
  • 窓がない/あっても小さい
  • 部屋が小さく4本の柱と壁で囲まれている

これらはその通りでもあり、実はその通りでもありません。

トイレは狭いのでタンスや棚などの大型の家具は置けれないため、大型の家具がない・少ないという点では安全です。

しかしトイレに吊り棚や吊り下げ式の照明器具があるケースもあり、それら自体や中のものが落下してくる可能性もあります。

古いトイレでは貯水タンクが上部にあるものがあり、それらは地震で落下したり割れたりする可能性があり、大変危険です。

窓についてですが、トイレには窓がない場合やあっても小さいことが多いため、ガラスの被害が小さめである点においては比較的安全といえます。

そしてトイレは空間が小さく取り囲む柱や壁などが短いため、他の部屋と比べると比較的頑丈だといえます。

ただし最近の住宅はトイレの場所も様々であり、昔のように必ずしも4本の柱に囲まれていないことも多々あります。

トイレに逃げる際の注意点

地震の時にトイレに逃げる場合は、次の点に注意しておく必要があります。

  • 新耐震基準(1981年6月1日以降に建築認可を受けた建築物)で建てられている家である
  • 必ずドアを開けて安全を確保する
  • 吊り棚がある場合は落下物に気を付ける

まず、家自体の耐震性が低い場合、揺れによってドアが変形し閉じ込められてしまう危険性が高くなります。

家の耐震性が低い場合は、トイレに逃げるのは避けたほうがよいかもしれません。

耐震性を知るうえでひとつの目安となるのが「新耐震基準で建てられた家かどうか」です。

建築基準法に定められている耐震基準は1981年に大きく改正されており、現行の耐震基準を「新耐震基準」と呼んでいます。

それ以前のいわゆる「旧耐震基準」で建てられた家はどうしても耐震性が劣るため、新耐震基準で建てられた家であるかどうかが注意点のひとつです。

また、耐震基準の新旧に関わらず、トイレに逃げた場合は必ずドアを開けて閉じ込められるのを回避し、安全を確保しましょう。

吊り棚がある場合は上からの落下物でけがをしないよう、頭上にも注意を払いましょう。

あらかじめ、

  • 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る
  • 吊り棚に地震用のストッパーをつけておく

などの対策をしておけば、逃げ場としてだけでなく、トイレに入っている時に地震が来た時でも被害を軽減することができます。

地震の時に「玄関」は安全な場所?

地震の時に玄関は安全?

最近では地震の時に「玄関へ逃げると安全」と言われています。

玄関へ逃げる際はトイレと同様に、「ドアを開け出口を確保しておくこと」が大切です。

では玄関が安全と言われる理由と、玄関に逃げる際の注意点をみていきましょう。

玄関が安全と言われる理由

玄関が安全と言われる理由には、次の内容が挙げられます。

  • 構造上柱が多く頑丈である
  • 大型の家具がない/少ない
  • 窓がない/あっても小さい
  • ドアを開ければすぐに避難できる

玄関は構造的に柱が多いため、家の中でも比較的頑丈で倒壊しにくい場所と言われています。

実際に、1995年に起きた阪神淡路大震災では建物の倒壊被害が甚大でしたが、家が倒壊していても玄関付近だけが残っていたケースが多かったと言われています。

玄関に置かれる家具は基本的にシューズボックスの観の場合が多く、高さの低いシューズボックスが置かれていたり、高さのあるシューズボックスでも固定されているケースがほとんどで倒壊の危険が少ないです。

また、玄関に窓を設けるケースは比較的少なく、あったとしても小さなものや細長い物であるケースが多くガラスも厚く頑丈な場合がおおいため、ガラスによる被害も少ないといえます。

そして何より、ドアを開ければすぐに外へ避難できるという点も、地震が起きたときに玄関が安全と言われる理由のひとつです。

玄関に逃げる際の注意点

以上の理由から最近では、もしも地震時に家の中で逃げる場合は「玄関」がおすすめとされています。

しかしその場合にも注意点はあります。

  • 玄関ドアは開けておく
  • シューズボックスが頭上にもある場合は落下物に注意を払う

玄関に逃げた場合は、トイレと同様にドアを開けて避難口を確保しておくことがポイントです。

また、高さのあるシューズボックスがある場合は、中身の落下に注意を払いましょう。

あらかじめ、

  • 玄関用のドアストッパーを置いておく
  • 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る
  • 玄関や玄関までの通路に物を置かない

という点に気をつけておくと、より安全に避難することができ、被害も最小限にとどめられるでしょう。

家の中の安全には住宅の「耐震性」が大きく関与

耐震

家の中にいて地震が発生したときは、初動に気を付け、家の中でも安全な場所へ逃げることも大切です。

また、トイレの安全性に関する項目でもお伝えしたように、こうした地震対策のベースとしてやはり住宅の「耐震性」が高いことが望まれます

耐震とは「建物そのものの強度を高めることで地震の揺れに耐えられるようにする技術」のことです。

これから家を建てる場合は耐震等級などを目安に、住宅に十分な耐震性があるかを知るようにしましょう。

既存の住宅であれば、いつ建てられた住宅か、新耐震基準で建てられているのか、耐震等級は評価書に記述されているかなどを確認し、お住まいの家の耐震性を確認しておきましょう。

心配な場合は耐震診断を受け、必要に応じて耐震補強工事をおこなうとよいでしょう。

耐震基準、耐震等級、耐震診断に関しては以下のコラムもご参考下さい。

【関連コラム】
耐震基準はいつ改正されたの?「旧耐震基準」と「新耐震基準」の違いとは?

古い住宅の耐震性を知るには築年数が目安になる~耐震基準を知るには~
耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します
「耐震診断、費用はどれくらい?」耐震診断を行う理由や流れも解説

今は「耐震+制震」が注目されている

制震

近年は、耐震だけでなく「耐震+制震」のダブルで住宅に地震対策を行う方法が注目されており、大手ハウスメーカーや工務店などで広く取り入れられています。

制震とは「制震装置(制震ダンパー)の設置によって地震の揺れを吸収し、建物の揺れを抑制する技術」のことです。

耐震性に優れた住宅に制震ダンパーを設置して制震の技術を組み込むことで、耐震性の効果の維持に貢献し、耐震性だけでは補いきれない部分(繰り返しの揺れに弱い、等)を補うことができます

なお、制震ダンパーに関する詳細については、わかりやすい資料がございます。下記バナーよりお気軽にご請求ください。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

まとめ:家の中で安全な場所の条件を把握し、対策をしておくことが大切

繰り返しになりますが、地震が起きたときに家の中で安全な場所の条件は

  • 落下物や転倒物が少ない場所
  • 窓が少なくガラスが飛び散らない場所
  • 避難時に外に出やすい(閉じ込められない)場所

の3つです。

万が一地震が起きて家の中で逃げる場合はこれらの条件を理解しておき、玄関ないし条件を満たす場所へ逃げるとよいでしょう。

また、家の耐震性を上げるとともに、耐震だけでなく制震の技術も取り入れることでより安全な家を実現することができます。

住まいの地震対策として注目の「制震ダンパー」

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

住宅の耐震化はデフォルトである今、耐震化された住宅へ「制震」の技術をとりいれる方法は住宅への地震対策として年々広がりを見せています。

住宅を新築する際はもちろん、リフォームやリノベーションと合わせて制震ダンパーを設置したり、耐震工事と合わせて制震ダンパーを設置するケースも増えています。

制震の技術は耐震性の継続に効果を発揮し、耐震の弱点をカバーします。

こうした制震のメリットを、平時の今だからこそ大切な住まいへ取り入れてみてはいかがでしょうか。

制震の技術を取り入れるには、どんな制震装置でもよいわけではありません。

  • 確かなエビデンスに基づいた性能
  • 確固たる実績

を必ずご確認ください。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」とは

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

トキワシステムの制振装置である制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は特殊オイルを用いたオイルダンパーです。

「αダンパーExⅡ」は東京工業大学・静岡大学・豊田工業高等専門学校・岐阜県立森林文化アカデミーなどの数多くの学術研究機関による性能試験をクリアし、その確かな性能が認められています。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の特徴を簡単にまとめました。


  • 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
  • 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
  • 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
  • コストパフォーマンスの高さ
  • さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
  • 18,000棟以上にもおよぶ採用実績
  • 新築へも既存住宅へもフレキシブルに施工可能

次の制震装置付き耐力壁試験の動画をご覧ください。

続いて、次のシミュレーション結果をご覧ください。

耐震工法で建てられた住宅に制震装置『αダンパーExⅡ』 を設置すると、柱の変位量が最大55%低減しました。

小さな揺れでも効果を発揮するのが特徴で、地震の揺れを吸収し繰り返しの地震からも建物を守ります。

(※この結果は、建物形状・プラン・地盤・工法によって異なる場合があります。)

このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は十分な採用実績、きちんとした裏付けに基づいた安心の技術でお施主様のご自宅をお守りします。

参考コラム】
制振ダンパーの施工画像20選を住宅タイプ別に紹介!地震後の画像もあり
制震ダンパー ランキング オイルダンパーはαDamperExIIが第一位

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

連日、日本のどこかで発生している地震。

南海トラフ地震の発生なども懸念されており、恐ろしい地震から家族や住宅を守りたいと、誰もが願うものです。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、耐震化された住宅の弱点を補いつつ、建物の倒壊防止に効果を発揮します。

この機会に、ご自宅に制震ダンパーを取り入れてみませんか?

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちらからどうぞ。

資料請求フォームからもご質問等受け付けております。

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021