「制震ダンパー、設置しても揺れるの?無意味じゃない?」と思う人へ

「制震ダンパー、設置しても揺れるの?無意味じゃない?」と思う人へ

これから新築住宅を建築する人や、現在既存の住宅にお住まいの人は、国内・海外で大きな地震が発生するたびに「自分が住んでいる地域でも発生するのでは?」と不安に感じるかもしれません。

そこで地震対策について調べて制震ダンパーに行き着いたときに、ふと「制震ダンパーって結局建物が揺れるんでしょ?意味ないんじゃ?」とも思うかもしれません。
そこで本記事では制震ダンパーを設置しても、建物が揺れて本当に意味をなさないのか解説します。 疑問を解消して、地震への抵抗力を持つ家を手に入れましょう。

この記事を読んだらわかること

・制震ダンパーの持つ役割とは?

・耐震・免震では担えない「制震の役割」とは?

そもそも制震ダンパーとは?どんな装置なの?

最初に制震ダンパーとは、一体どんな装置なのかを確認してみましょう。

制震ダンパーは建物の揺れ「減衰」する機構

制震ダンパーは建物の揺れ「減衰」する機構

制震ダンパーは「地震の揺れを減衰する」機構です。

つまり、地震によって大きく揺れるはずだった建物が、制震ダンパーが揺れを吸収してくれて、揺れが小さくなるということ。
このため「制震ダンパーを設置しても建物が揺れる」こと自体は正しく、揺れを完全に抑えられる訳ではないということです。

関連記事:制震ダンパーとは?その種類や特徴について解説

倒壊リスクの軽減・破損防止効果を期待

一方で「制震ダンパーが無意味である」という表現は正しくありません。制震ダンパーを設置することで「倒壊するリスクを抑えて、建物の柱や梁といった部材の破損を防止する」効果が期待できます。

特に制震ダンパーは、繰り返し発生する地震に対して強い効果を発揮します。油圧式の制震ダンパーは何度も地震動に晒されても、高い減衰機能を維持し続けます。
特に、『αダンパーExⅡ』の場合は、耐久性試験によって120年以上の耐久性を持つこと、メンテナンスフリーであることが実証されているので、長期間の地震への効果が期待できます。

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壁・柱の接合部に設置する機器

壁・柱の接合部に設置する機器

地震が発生したときに建物の変位を抑えられる制震ダンパーは「壁や柱といった構造部材の接合部に設置」されます。

このため、新築住宅で建築時に設置することはもとより、現在住んでいる住宅に設置したり、中古住宅の購入時に導入することも可能です。
設置する必要がある箇所の壁の一部をくり抜いて設置するので、大掛かりなリフォームが不要な点も、制震ダンパーの強みといえるでしょう。

関連記事:制震ダンパーを後付けしたい!その方法について解説

制震ダンパーが無い場合は地震をどのように食い止めるの?

もしも制震ダンパーが設置されていないときに大きな地震に遭ってしまったら、建物にどのような影響が及ぶのでしょうか。

制震ダンパーが無い場合は「耐震」の考え方に期待

制震ダンパーが無い場合は「耐震」の考え方に期待

制震ダンパーが無い建物の場合「耐震の考え方に基づいて地震動に抵抗」します。 耐震とは、建物の強度そのもので地震のエネルギーに立ち向かう考え方です。

木造住宅の場合は、柱と梁を金物で強固に固めて、さらに筋かいや構造用の面材で面的に固めることで、地震が起きても柱や梁の結合が崩れずに、建物が崩落せず私たちの身体を守れるのです。

関連記事:耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します

耐力壁・釘など構造部材の変位に頼ることに

ただし、耐震で固めた住宅は「柱と梁の接合部、筋かい、耐力壁、釘といった、建物を支える部材にダメージが加わります」

大きな地震動を受ければ建物が崩壊しなくても、柱と梁の間に隙間ができたり、耐力壁にヒビが入ったり、釘が曲がったりと、わずかながら変位が生じます。
逆に、こうした変位をすることで地震のエネルギーを吸収していると言えるでしょう。

徐々に地震に対する抵抗力は失われる

徐々に地震に対する抵抗力は失われる

こうして建物を支える部材に変位が加わっていくと「建物は徐々に地震に対する抵抗力を失っていく」ことになります。 本震の後も繰り返し発生するタイプの地震の場合は、1度や2度の地震に耐えられても、3度4度と余震が続くうちに建物が崩壊してしまう可能性があるのです。

関連記事:繰り返し地震から家を守る!本震と繰り返される余震に備える方法

地震を伝えない「免震」じゃダメなの?

では、耐震でもなく、制震でもなく「免震」ではダメなのか?と疑問に思う人もいるでしょう。 

免震は建物に揺れを伝えにくくする

地震を伝えない「免震」じゃダメなの?

免震とは、特殊な機器を使うことで地面と建物本体を切り離し「揺れを伝えにくくする機構」です。

免震装置を入れることで、大きな地震が発生しても建物に揺れが伝わりにくいため、短期的に大きな地震を受けても、長期的に複数回の余震を受けても、建物が崩落する可能性を低くできるでしょう。

初期コストが高額になってしまう

一方で実は免震構造にはデメリットが存在します。それは「導入する際の費用が高額になること」です。

免震には専用のアイソレータやダンパーと呼ばれる機器を導入します。機器の種類にもよりますが、一般的に1棟あたり300万円前後の費用が必要とも言われます(機器や設置する建物の大きさによって左右されます)。
また、中古住宅に導入する場合は、基礎と建物の間に免震装置を配置するために、一度建物を持ち上げるなど、導入コストがさらに高額になる点もデメリットです。

関連記事:免震とは?特徴やメリットデメリットを詳しく説明|戸建住宅への向き不向き

メンテナンスにも手間と費用がかかる

また、免震装置は建物の下部にあるため「メンテナンスに手間・費用がかかる」点もデメリットと言えるでしょう。

大きな地震が発生した後など、機器の状態確認を行うことがありますが、床下に潜ってメンテナンスを行うため、手間や費用が高額になる点も認識しておきましょう。

まとめ:「ちょうどいい」地震対策が『制震ダンパー』

まとめ:「ちょうどいい」地震対策が『制震ダンパー』

地震対策を検討している人が一度は疑問に思う「制震ダンパー、結局揺れるなら意味がないんじゃ?」という疑問に対して「揺れを減衰する効果」の大事さを紹介しました。
また、制震ではなく「耐震や免震でも問題ないのでは?」という疑問についても回答しました。

改めて、耐震構造は建物の構造部が損傷を受けることから「繰り返し発生する地震に対して弱い」というデメリットが、免震構造は免震機器が「初期・メンテナンス費用が高額になる」というデメリットがあるため、地震対策の主軸として勧められません。

耐震・免震の弱点を担う「制震」について知りたい人は、資料を請求して詳しい説明を見てみましょう。

制震ダンパーが費用と効果を鑑みるとちょうどいい

一方で制震ダンパーは「何度も地震が発生しても効果を発揮すること」「導入にかかるコストが抑えられること」から、費用と効果のバランスが適度で万人に勧められる地震対策です。

制震ダンパーが費用と効果を鑑みるとちょうどいい

たとえば油圧制震装置『αダンパーExⅡ』は、本来建物の変位が3cmにも及ぶ揺れに対して、変位量を1.5cmに抑える効果を有しています。1.5cmではありますが、変位量を半分にできれば、柱や梁、筋交いや構造壁へのダメージは大きく軽減できます。

制震ダンパーが費用と効果を鑑みるとちょうどいい

また、耐久性試験を経て120年間メンテナンスフリーで地震に対抗してくれる、優れた耐久性も制震ダンパーの強みです。
さらに、油圧制震装置『αダンパーExⅡ』は、25cmほどの非常にコンパクトな装置なので、持ち運びや施工にかかる手間が少なく、設置費用を抑えられる点もメリットです。リフォームで設置する際も、くり抜く壁の寸法を最小に抑えられ、施工費用を抑えられます。

耐震の「繰り返し発生する地震に弱い点」、免震の「設置コストが高額になる点」といったそれぞれのデメリットを補う「ちょうどいい地震対策」が制震ダンパーといえるでしょう。

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

いつ起きるかわからない地震。

恐ろしい地震から誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、耐震化された住宅の弱点を補いつつ建物の倒壊防止に効果を発揮します。

耐震性の優れた住宅に制震ダンパーをプラスして、より安心・安全な住宅を目指してみませんか?

「αダンパーExⅡ」 であれば、あなたの大切な住宅をしっかりとサポートします。

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021