【最新版】活断層の危険度ランキング|大規模地震に備えて安全な住宅に住むために
日本列島には約2,000もの活断層があり、まだ発見されていない活断層も多数あると言われています。
ご存知の通り活断層は地震が発生する一つの要因となっており、過去にも活断層の動きによっていくつも大規模地震が発生しています。
大規模地震が起きると建物倒壊の恐れが高まり、圧死など命に係わる深刻な被害につながるためとても危険です。
今回のコラムでは日本にある活断層についてご説明し、危険度を危険度ランキング形式でお伝えするとともに、大規模地震に備えて住まいの地震対策に活かせる方法をご紹介します。
活断層について知りたい方、お住まいの地域の活断層の有無や危険度を知りたい方はもちろん、住まいの地震対策に力を入れたい方、マイホームをご検討中の方、地震のリテラシーを高めたい方もぜひご一読ください。
・日本にある活断層について現時点での危険度ランキングがわかります。
・大きな地震に備えた住宅の安全対策についてわかります。
目次
活断層とは
日本列島は陸のプレートや海のプレートなど4つのプレートの境界上に位置し、プレートはそれぞれに別々の方向へ向けて移動する、いわゆるプレート運動をしています。
プレート運動で岩盤に大きな力が加わることによって生まれたひずみが蓄積されると、内陸部の岩盤の弱い部分や割れ目が壊れて「ずれ」が生じます。
そのずれの部分を「断層」と呼び、壊れてずれたときの衝撃が震動として地面に伝わったものが地震です。
断層の中でも過去に繰り返し活動し、将来も活動して地震を引き起こすと考えられている断層を「活断層」と呼んでいます。
活断層には
- 一定の時間をおいて繰り返して活動する
- いつも同じ向きにずれる
- ずれの速さは断層ごとに大きく異なる
- 活動間隔は極めて長い
といった特徴があります。
過去にあった活断層による地震
日本列島の周辺で発生する地震のタイプは大きく分けて内陸の活断層で発生する地震(陸域の浅い地震、内陸型地震、直下型地震とも呼ばれる)と海溝型地震があります。
内陸の活断層で発生する地震はほとんどの場合で前触れがなく突然発生し、陸の浅い場所で揺れていることが多いため被害が甚大になる可能性が高いと言われています。
首都直下型地震も活断層で発生する地震であり、東京やその周辺の首都圏にもいくつかの活断層が存在していることから今後の発生が懸念されています。
活断層で発生する地震は過去にも発生しており、1995年の兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災)や2004年の新潟県中越地震、2016年の熊本地震もこのような活断層の動きによるものでした。
兵庫県南部地震 (阪神淡路大震災)
1995年に起きた大都市の兵庫県南部地震 (阪神淡路大震災)は、六甲・淡路島断層帯の一部である野島断層のずれによって生じました。
人口の多い大都市の直下で発生したため死者6,434名、負傷者43,792名にものぼる甚大な被害を引き起こし、近代都市における災害の恐ろしさを深く考えさせられました。
気象庁の震度階級で震度7を加えて以来はじめて震度7と認定された地震でもあります。
阪神高速神戸線の大規模な倒壊や美しい町並みを飲み込む大規模火災などをはじめ、特に深刻であったのが建物倒壊の被害です。
のちに阪神淡路大震災で亡くなった方の87.8%が建物や家具類などの倒壊による圧迫死と報告されており、その被害数は実に建物全壊104,906棟、建物半壊144,274棟にまでのぼりました。
なおこの地震後の調査では建物被害が旧耐震基準で建てられている物に集中していることも報告されており、住宅の耐震性の大切さを改めて示す結果となっています。
新潟県中越地震
2004年に起きた新潟県中越地震では、活動域周辺に複数の活断層が存在していました。
のちに余震分布などから信濃川断層帯(長岡平野西縁断層帯、十日町断層帯)の北部が活動した可能性があるといわれています。
新潟県中越地震も兵庫県南部地震 (阪神淡路大震災)と同様の震度7が観測された大規模な地震で、死者68名、負傷者は4,805名にのぼり、建物全壊3,175棟、建物半壊13,810棟の被害が生じています。
地震による土砂崩れや河川のせき止めの多発や、走行中の上越新幹線が脱線するなど交通網や道路の寸断の多発等によって集落の孤立が複数生じました。
また新潟県中越地震では余震が著しく多く、地震のあった当日だけでも余震とみられる有感地震が164回観測されています。
震度6弱以上の余震も4回も観測されており、このような余震による被害も多く発生しました。
熊本地震
熊本地震では前震が4月14日に、本震が4月16日に発生しており、いずれも震度7が観測されています。
14 日の地震は日奈久断層帯、16日の地震は布田川断層帯のそれぞれ一部の区間が活動したものと考えられており、布田川断層の動きから阿蘇地域や大分県付近でも地震が誘発されていきました。
人的被害は死者183名、負傷者2,738名にものぼっています。
活断層で発生する地震では断層による地面のズレが発生することがあり、熊本地震では基礎部分のズレによる建物被害が多く全体で198,632棟、建物全壊は8,408棟と、耐震化が進んでいる現在においても活断層による地震の恐ろしさを再確認させられるものとなりました。
日本にある活断層の危険度ランキング
活断層の危険度ランキングを知るには、それぞれの活断層の危険度を知らなければなりません。
日本にある活断層は、政府の特別機関である「地震調査研究推進本部」によって評価されています。
同組織では、「地震発生可能性の長期評価(長期評価)」として、主要な活断層で発生する地震の規模や一定期間内に地震が発生する確率を予測し、ランク分けしています。
今回はこちらのランク分け(2022年1月13日現在)を基に、活断層の危険度ランキングを作成したいと思います。
地震発生可能性を表すランクは次のように分けられています。
その中で最も地震発生率の高いSランク(30年以内の地震発生確率が3%以上)を集計し、想定される規模(マグニチュード)の多い順にランキングします。
【活断層危険度ランキング】
以上のような結果になりました。
ただし注意点として、活断層ごとのランク分けや上記の危険度ランキングに関わらず、日本のどの地域でも地震による強い揺れに見舞われるおそれがあることは覚えておきましょう。
活断層ランキングには入っておらずランク分けでも低い評価の活断層がある地域や、活断層に関する危険度が高くない地域でも、日頃から地震への備えをしておくことが望まれます。
また、危険度が高いとされる地域ではより入念に地震への対策を施しておくとよいでしょう。
住宅への地震対策として注目されている「制震ダンパー」の設置
繰り返しになりますが活断層の活動による地震は震源が浅いことが多く、建物倒壊などのような大きな被害が多発する可能性も高くなります。
また、地面がずれることも多く建物への影響は計り知れません。
昨今は住宅の耐震化が進んでいますがもしも繰り返し地震が起きた場合、耐震だけでは住宅にダメージが蓄積されてしまい、ひいては倒壊につながってしまいます。
耐震化が進んでいる現在、住宅への地震対策として注目されているのが耐震化された住宅へ制震装置(制震ダンパー)を設置して制震の技術を取り入れる方法です。
制震とは「建物に制震装置を設置し、地震の揺れを吸収して抑制する技術」のことで、制振と表されることもあります。
制震の代表的な特徴に、
- 余震など繰り返しの揺れにも効果を発揮する
- 建物に伝わる地震の揺れが小さく建物の変形を低減する
といった効果があります。
したがって耐震と制震の相性はとてもよく、耐震性の高い住宅へ制震をプラスすることで耐震だけでは補いきれない弱点を制震によってカバーすることができます。
大手ハウスメーカーなどでは独自の制震装置を導入し、耐震性の高い住宅へさらなる地震対策を施しているところも増えてきています。
もしもお住まいの住宅が耐震化されていなければ、ますは耐震化を。
そして耐震化されている住宅であれば、制震装置をプラスすることでより安全な住宅を手に入れることができます。
これからマイホームを建てるのであれば、「耐震+制震」をぜひ住宅に取り入れてみてください。
まとめ
日本の活断層について、過去の事例を用いながら危険度ランキングをお伝えしました。
また、このように大きな建物被害が予想される地震に備えて、最近採用度が高まっている住まいへの地震対策について「制震装置を設置する方法」ご紹介しました。
冒頭にもお伝えしたように活断層は現在発見されているもの以外にも地下に隠されているものが多数あり、また地震は活断層による地震だけでなく海溝型地震も起こります。
「活断層の危険度ランキングに入っていないから安心」という訳ではありません。
地震は日本中のどこでも起こり得るため、日頃から地震に備えておくことが大切です。
そして危険度が高い地域ではより地震への意識を高め備えるという点でお役立てください。
地震は昼夜問わず発生します。
私たちが家の中で安全に過ごせるよう、住宅への地震対策の方法もぜひご参考下さい。
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