石川県は最近地震が多い?能登半島地方で起きた過去の地震の概要や被害を知っておこう
石川県と聞いて、地震が多いというイメージを思い浮かべる人はあまりいないかもしれません。
しかしここ数年、石川県能登地方での地震が増えているのはご存知でしょうか。
世間でも最近、石川県で地震が多い・増えていると感じている人は少なくないようです。
では実際のところはどうなのでしょうか。
今回のコラムでは石川県能登地方で最近発生した地震、そして過去にあった地震に注目し、その概要や被害状況についてお伝えします。
・2007年に起きた能登半島地震をはじめ、過去の地震について知ることができます。
・2022年6月に起きた石川県能登地方の地震について概要や被害など知ることができます。
目次
2022年6月に発生した石川県能登地方の地震とは?
石川県では2020年12月頃から地震が多発しており、中規模以上(震度5弱以上)の地震も増えています。
石川県は10月に調べた過去10年間で地震の多い県ランキングでは、47都道府県中29位でした。
しかし中規模(震度5弱)以上の地震が起きた回数でいうと、47都道府県中10位に入っています。
石川県だけで調べると、過去10年間の地震発生数の推移は次のようになっています。
ご覧の通り2020年頃から地震の数が増えており、石川県能登地方では2021年9月16日にはマグニチュード5.1、最大震度5弱の地震も起きています。
そして今年(2022年)の6月19日にはマグニチュード5.4、最大震度6弱の大きな地震が発生し、翌日の6月20日にもマグニチュード5.0、最大震度5強の地震が観測されています。
それ以降も連日震度3~震度4の地震が数回観測されており、2022年6月19~21日の3日間で立て続けにある程度規模の大きな地震活動が発生しています。
地震の概要
この2022年6月19~21日の間に石川県能登地方で発生した一連の地震活動の詳細は次の通りです。
【2022年6月19日に発生した地震】
- 震源地::石川県能登地方(震源の深さ約13㎞)
- 発生時刻:2022年6月19日15時08分
- 最大震度:6弱
- 地震の規模:マグニチュード5.4
この地震で石川県珠洲市では最大で震度6弱を観測し、石川県以外でも東北地方から近畿地方にかけて震度1~震度5弱を観測の地震を観測しています。
また、石川県能登地方では長周期地震動階級1も観測されました。
【2022年6月20日に発生した地震】
2022年6月20日には比較的大きめな地震が2回発生しています。
■1回目
- 震源地::石川県能登地方(震源の深さ約14㎞)
- 発生時刻:2022年6月20日10時31分
- 最大震度:5強
- 地震の規模:マグニチュード5.0
■2回目
- 震源地::石川県能登地方(震源の深さ約10㎞)
- 発生時刻:2022年6月20日14時50分
- 最大震度:4
- 地震の規模:マグニチュード4.2
【2022年6月21日に発生した地震】
- 震源地::石川県能登地方(震源の深さ約10㎞)
- 発生時刻:2022年6月21日10時42分
- 最大震度:3
- 地震の規模:マグニチュード4.2
6月19日に震度6弱もの地震が発生して以降も比較的大きな地震が連日起きており、同エリア周辺ではこのような一定期間継続して発生する活発な地震活動は今までにはなかったということです。
これら一連の地震活動の観測・解析結果を踏まえて「地震調査研究推進本部 地震調査委員会(政府の特別機関)」は、”同エリア地下に地殻変動や地震活動を発生させている原因となるものが存在していると考えられる”との見解を示していますが、現段階で具体的な原因の特定は難しいとしています。
地震による被害
報告によると、この一連の地震活動における人的被害は軽傷者が7名でした。
道路関係への被害では、亀裂による片側交互通行が1箇所、通行止めが1箇所、河川や海岸関係では護岸ブロックやコンクリートへの亀裂といった小規模な被害の発生、土砂災害警戒区域では小規模な崩落被害が3箇所確認されたと報告されています。
一般の住宅では倒壊等の大規模な被害報告はありませんでしたが、学校や福祉施設、商業施設などの建物では外壁・壁のひび割れ被害や天井の破損が多数報告されたほか、グラウンドの亀裂もありました。
また、各施設においても漏水被害の報告が多数あり、個人宅を含めると合計で231件の漏水被害があったとされています。
ひび割れなどの軽微と思われる建物への被害でも、度重なると大きな被害を引き起こすので注意が必要です。
石川県能登半島地域であった過去の地震
先述の通り地震が多いイメージはあまりない石川県ですが、過去にも大きな地震が起きていました。
続けて石川県で発生した過去の地震と被害状況を確認してみたいと思います。
過去の地震と被害
石川県能登半島地域では過去にマグニチュード5以上の大きな地震が何度か発生しています。
年代が古く最大震度が不明のものが多いですが、1993年の地震では最大震度5、2007年の地震では最大震度6強もの大きな揺れが観測されています。
記録が残っている中での被害をみると、古い年代では家屋の全壊・損壊の多さが目立っています。
また、2007年3月25日に発生した地震は「能登半島地震」と呼ばれ、観測開始以来石川県で初めて震度6強もの大きな揺れを観測し、人的被害・建物被害ともに大きな被害をもたらしています。
地震の発生年月日 | マグニチュード | 被害状況 |
1729年8月1日 | 6.6~7.0 | 死者5名、家屋全壊・損壊819棟 |
1799年6月29日 | 6.0 | 死者21名、家屋全壊990棟 |
1892年12月9日 | 6.4 | 死者1名、負傷者5名、家屋全壊2棟、家屋損壊あり(数不明) |
1896年4月2日 | 5.7 | 土蔵倒潰など |
1933年9月21日 | 6.0 | 死者3名、負傷者55名、家屋全壊2棟 |
1993年2月7日 | 6.6 | 負傷者30名 |
2007年3月25日(能登半島地震) | 6.9 | 死者1名、負傷者356名、家屋全壊686棟、家屋半壊1,740棟、家屋一部損壊26,958棟 |
2020年3月13日 | 5.5 | 軽傷者2名 |
次の図は、過去から2022年までマグニチュード5.0以上の地震が発生した際の、震央の位置を示したものです。
【2007年3月25日 能登半島地震】
- 震源地::石川県能登半島沖(震源の深さ約11㎞)
- 発生時刻:2007年3月25日9時41分
- 最大震度:6強
- 地震の規模:マグニチュード6.9
のちに2007年の能登半島地震は大陸プレート内地震(右横ずれ成分含む逆断層型)であると解析されています。
この地震によって人的被害や建物被害以外にも、電気・ガス・水道などのライフラインの寸断や道路・空路がストップしたほか、震源に近い沿岸部等で液状化現象がみられたり、エレベーター内への閉じ込め事故も相次ぎました。
まとめ:日本のいたる所で地震が起きている
今回は最近地震が多いと言われている石川県能登地方に注目し、2022年6月にあった地震の概要や被害、そして過去に起きていた同地域での大きな地震についてお伝えしました。
最近は首都直下型地震や南海トラフ地震に注目しがちですが、それだけでなく日本のいたる所で比較的規模の大きな地震が発生しています。
地震はいつどこで起きてもおかしくありません。
私たちは地震を他人事と考えるのではなく、日頃から地震への意識を高めて適切な対策を施すことが求められています。
地震に備えて住宅に対策を―「制震ダンパー」設置のすすめ
甚大な被害をもたらす巨大地震はもちろん、中規模以上の地震が繰り返されるのも地震の恐ろしいところです。
南海トラフ巨大地震では、建物の全壊・焼失が最大で約2,386,000棟と想定されており、住宅への地震対策は私たちの命を守るうえでとても重要です。
私たちが普段過ごしている住宅の地震対策は万全でしょうか?
住宅を耐震化するだけで本当に安心でしょうか?
現在は政府が主導して住宅など建物の耐震化が進み、その効果も発揮されつつあります。
しかし、耐震化だけでは地震による建物へのダメージが蓄積されてしまうため、繰り返しの地震や余震への効果は期待できないという弱点があるのです。
そこで注目されているのが、耐震化された住宅へ「制震」の技術を取り入れる方法です。
住宅へ制震技術をプラスすることで、耐震だけでは補いきれない弱点をカバーすることができます。
制震を取り入れるには、住宅に「制震ダンパー」と呼ばれる制震装置を設置する方法が最も一般的です。
制震ダンパーとは、「地震による揺れを吸収して振動伝達量を抑えるための装置」です。
<参考コラム>制震ダンパーは効果や種類を検討し最適なものを設置しよう
制震ダンパー「αダンパーExⅡ」とは
トキワシステムがおすすめする制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は特殊オイルを用いたオイルダンパーで、次のような特長があります。
- 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
- 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
- 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
- コストパフォーマンスの高さ
- さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
- 18,000棟以上にもおよぶ採用実績
次の実証実験結果をご覧ください。
耐震工法で建てられた住宅に制震装置『αダンパーExⅡ』 を設置すると、設置前に比べて大きく地震の揺れが軽減されることがわかります。
(※radとは、radian(ラジアン:層間変形角を意味する国際単位)の略で、柱の傾きを示し、分母の数字が大きくなるほど実際の傾きは少なくなります。)
このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は安心・高品質な制震装置で、小型化により施工も容易なため住宅の新築時の施工はもちろん、既存住宅への設置も可能です。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
いつ起きるかわからない地震。
恐ろしい地震から、誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。
トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」をあなたの大切な住宅へプラスして、より安心・安全な住宅を目指してみませんか?
18,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウ活かして、「αダンパーExⅡ」が住宅をしっかりとサポートします。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。