戸建て住宅のリノベーションで他社と差別化する方法とは?地震対策という視点も

戸建てリノベーションを制震で差別化

マイホームの購入の選択肢のひとつとして、「中古の住宅を購入してリノベーションする」というスタイルが定着しつつある昨今、リノベーションを手掛ける会社もたくさん増えています。

リノベーションをおこなっている工務店や建築会社等の中には、新規のお客様に選んでいただけるよう他社との差別化をご検討中の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では戸建て住宅のリノベーションに注目し、リノベーション業界で差別化を図るための一般的な方法を網羅してお伝えするとともに、地震対策という視点からみた差別化の方法についてご紹介します。

ぜひ最後までご一読ください。

この記事を読んだらわかること

・リノベーションとリフォームの違いを再確認できます。
・住宅のリフォーム業者で取り入れられる差別化の方法について知ることができます。
・地震対策という視点からみた差別化の方法について知ることができます。

リノベーションとリフォームの違いを再確認

リノベーションとリフォームの違いとは

まずはリノベーションの意味を確認するとともに、リフォームとの違いを整理したいと思います。

リノベーションとは

リノベーションとは、今ある建物に大規模な工事をおこない、住宅の価値を高めたり性能を新築時よりも向上させることをいいます。

イメージとしては「住宅に新たな価値をプラスする」

具体例としてはスケルトン状態にしてからの間取り変更、水回りの排水管の移動、機能性・デザイン性を高めた居室やスペースづくりなどが挙げられます。

リフォームとは

リフォームとは、経年劣化などによって老朽化した住宅に部分的な工事をおこない、内外装や設備を新築時のレベルまで回復させることをいいます。

イメージとしては「住宅をマイナスの状態からゼロの状態に戻す」

具体例としてはクロスや床の張り替え、お風呂・キッチン・トイレなど水まわり設備の交換、外壁の塗り替えなどが挙げられます。

賃貸物件の退居後に行われる、いわゆる原状回復工事もリフォームのひとつです。

戸建て住宅のリノベーションで他社と差別化を図る方法とは?

リノベーションのイメージ

昨今のリノベーションブームも手伝ってか、リノベーションを手掛ける会社もたくさん増えています。

特に戸建住宅のリノベーションは、中古住宅市場の活況や地方移住の増加などからも需要・供給ともに多いのではないでしょうか。

そんな中、集客において他の戸建てリノベーションをおこなっている会社と差別化を図るためには次のような方法が考えられます。

特化型にする

「水回りのリノベーション専門」「フルリノベーション専門」「ツーバイフォー住宅専門」など特定のリノベーションに特化してお客様に訴求する特化型のスタイルにすると、強みとする分野をはっきりと明確に訴求することができます。

例えばシステムキッチンの交換や周辺クロスの張り替えといったいわゆるリフォームではなく、キッチンの場所移動も含めてキッチン周りの雰囲気をワンランクアップさせたい!と希望している方にとって、水回りのリノベーションに特化した会社は心に刺さる可能性が高いといえるでしょう。

また、お客様側からすると「リノベーションなら何でもできますよ」といわれるよりも、ニーズに合致している方が選びやすくなります。

得意なコンセプトを打ち出す

特化型と少し似ていますが、リノベーションの仕上がりをデザイナーズ系、アメリカン、ナチュラル系、シンプルモダン系など得意なテイストを絞り、コンセプトとして打ち出すのも差別化につながります。

リノベーションを希望しているお客様は、あらかじめ好みのテイストがはっきりしているケースが少なくありません。

たとえば天然素材を用いたナチュラル系のリノベーションを得意としている場合、それを自社のコンセプトとして打ち出していけば、好みに合致したお客様の選択肢に早い段階であがる可能性が高くなります。

お客様側からすると自身が求めているものに合っているかどうかがわかりやすく、センスによっては「この会社で施工してもらいたい!」という位置付けにもなるかもしれません。

地域に根差した営業活動をする

戸建てのイメージ

地元など限られた地域を対象として落とし込み、その中で支持を得るための営業活動やブランディングをするのも差別化の方法のひとつです。

地域に根差したいわゆる地域密着型は、大きな組織ではなく主に中小企業が得意とする方法でもあります。

リノベーションは打ち合わせの回数も多く、何かと対応の早さも大事になってきますよね。

顧客との物理的な距離が近いからこそきめ細かいサービスを提供でき、会社にとっても移動にかかる経費や負担を減らすことができます。

また、住んでいる地域に近い会社だとやはり安心感もあり、地域での信頼を得られればエリアで確固たる地位を築くこともできるでしょう。

「住宅リフォーム事業者団体登録制度」への加入

住宅リフォーム事業者団体登録制度
出典:国土交通省HP

まず、平成26年9月1日から施行されている、国土交通省による「住宅リフォーム事業者団体登録制度」に加入するという方法があります。

住宅リフォーム事業者団体とは

 住宅リフォーム事業の健全な発達及び消費者が安心してリフォームを行うことができる環境の整備を図るために、国土交通省の告示による住宅リフォーム事業者団体登録制度を創設しました(告示公布・施行平成26年9月1日、一部改正令和2年12月23日)。
 住宅リフォーム事業者団体の登録に関し必要な事項を定め、要件を満たす住宅リフォーム事業者団体を国が登録・公表することにより、団体を通じた住宅リフォーム事業者の業務の適正な運営を確保するとともに、消費者への情報提供等を行い、消費者が住宅リフォーム事業者の選択の際の判断材料とできるなど、安心してリフォームを行うことができる市場環境の整備を図ります。

引用:国土交通省HP「住宅リフォーム事業者団体登録制度」

「2都道府県以上を事業範囲とする」など一定の要件を満たしたリフォーム事業者が対象となっており、団体に所属していることを示すロゴマークを使用することができます。

リフォームもですが、リノベーションでは自分たちの住む大事な住宅を工事してもらうことになるため、信頼できる会社に依頼したいと誰しもが思うことでしょう。

このような団体に登録することでお客様に「安心して依頼できる業者」であることが明示でき、他社との差別化にもつながります。

トップ(社長)のイメージ戦略をおこなう

トップ(社長)自身を「ブランド化」してイメージ戦略を行うのもひとつの方法です。

中小企業ではトップ(社長)のイメージがそのまま会社のイメージにつながる場合が多いため、トップ(社長)の認知度を高めそこからお客様の獲得へとつなげていきます。

道路沿いの広告で、歯科医院や様々な業種で顔写真入りの看板を見る機会はありませんか?

「どんな人がやっているのか」という顔や雰囲気が見えると、不思議と安心感が芽生えたり信用度があがるものです。

看板は一例ですが、多いのはホームページでトップ(社長)の考え方やコラムを掲載するなどの方法でトップ(社長)自身を気に入ってもらう、「この社長に任せたい」とある種のファンを獲得していく、といった方法でイメージ戦略をおこないます。

住宅機能を向上させる施工(耐震、耐熱など)を付加する

建物の耐震化

先にも述べたように、リノベーションでは住宅の価値を高めたり性能を新築時よりも向上させます。

リノベーションでは施行後にガラッと雰囲気が変わるためデザイン的な部分に目が行きがちかもしれませんが、それと同じくらい大切なのが住宅の快適性です。

そこでデザインだけでなく、

  • 耐震性の向上
  • 断熱効果の向上
  • 24時間空調の導入
  • シロアリ対策

などといった住宅機能を向上させる施工にも力を入れることで差別化を図る方法もあります。

特にリノベーションをおこなう際は、規模に差はあれど壁や床を外したりして住宅の内部を詳しく見れるため住宅の耐震性を把握しやすいので、耐震工事をおこなう絶好のタイミングといえます。

このように住宅性能を上げる施工も付加して、見た目だけでなく中身も優れている住宅にするという点を強調し、他社に差をつけて差別化を図る方法もあります。

リノベーション+耐震+「制震」でさらに差別化を

耐震化をはじめ住宅の地震対策に対する人々の意識はますます高くなっており、住宅のリノベーションと同時に耐震性を上げたいと希望する人も増加しています。

そして今、住宅への地震対策として耐震化された住宅へ「制震」の技術を取り入れる方法が注目されています。

制震とは

耐震免震制震

制震とは、地震の揺れによるエネルギーを吸収し、建物の揺れを低減する技術のことをいいます。

それによって建物の損傷軽減につながり、大規模な地震や繰り返し起きる地震に対して特に効果を発揮します。

【制震の特徴】

  • 建物の揺れと損傷を軽減
  • 建物自体の揺れを吸収するため、建物の変形を大きく低減
  • 繰り返しの地震にも効果を発揮
  • 免震と比較して施工効率が高く、低コストでの設置が可能

建物の地震対策には「耐震」「免震」「制震」の3つがあり、現在の日本において、住宅など建物の地震対策で最も用いられているのが「耐震」です。

しかし耐震には「繰り返しの揺れに弱い」といった弱点があります。

そこを補ってくれるのが「制震」です。

制震は耐震が不得意とする繰り返しの揺れに対して効果を発揮するため、耐震化された住宅との相性がとてもよいです。

また、免震よりも施工が比較的容易であり、コスト面も免震より大きく抑えることができます。

<参考コラム>耐震・制震(制振)・免震の違いとは?コストやメリット・デメリットについて解説

住宅に制震を取り入れるには

住宅に制震の技術を取り入れるには、制震ダンパーと呼ばれる制震装置を設置する方法が最も一般的です。

制震ダンパーとは、地震による揺れを吸収して振動伝達量を抑えるための装置です。

制震ダンパーにはゴム・鋼材(金属)・オイル(油圧)・摩擦・バネ・テープなどいくつか種類がありますが、住宅では主にゴム、鋼材(金属)、オイル(油圧)の3つが主に使用されています。

製品にもよりますが、基本的に新築時だけでなく既存の住宅へも設置できるため、住宅のリノベーションの際に同時施工が可能です。

耐震化が当たり前となってきている昨今、耐震に制震をプラスすることでより地震に強いリノベーションをご提案し、他社との差別化を図ってみてはいかがでしょうか。

<参考コラム>

制震装置の種類は主に3つ!それぞれの基本的な特徴を比べてみた

制震ダンパーとは?その種類や特徴について解説

制震装置「αダンパーExⅡ」の製品紹介

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

リノベーションと同時に制震を取り入れるなら、制震装置はどれにするかきっとお悩みのことでしょう。

制震装置にはトキワシステムがおすすめする制震装置「αダンパーExⅡ」を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

「αダンパーExⅡ」は特殊オイルを用いたオイルダンパーで、次のような特長があります。

  • 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
  • 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
  • 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
  • コストパフォーマンスの高さ
  • さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
  • 18,000棟以上にもおよぶ採用実績

「αダンパーExⅡ」は基本的に普及しているゴムダンパーや鋼材ダンパーと比較して圧倒的にコンパクトかつ高性能で、建物の仕様に大きな影響を与えることもなく、付帯費用の上乗せがありません。

施工も比較的容易なため人員が少なくて済むため施工費用も低コストを実現し、圧倒的な小型化により施工も容易なため、リノベーション工事と同時の施工も可能です。

制震ダンパーの施工
施工の様子

次のシミュレーション結果をご覧ください。

このように耐震工法で建てられた住宅に制震装置「αダンパーExⅡ」 を設置すると、設置前に比べて大きく地震の揺れが軽減されることがわかります。

数々の実証実験でも証明された高い効果が期待できます。

<参考>制震装置「αダンパーExⅡ」の実験結果はこちらでご覧になれます

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

いつ起きるかわからない地震。

恐ろしい地震から、誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、耐震化された住宅の弱点を補いつつ、建物の倒壊防止に効果を発揮します。

耐震性の優れた住宅に制震ダンパーをプラスして、より安心・安全な住宅を目指してみませんか?

技術力の高いトキワシステムが提供する安心・高品質な制震ダンパー 「αダンパーExⅡ」 であれば、住宅をしっかりとサポートします。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021