地震の世界ランキングで日本は何位?規模や頻度や被害から見てみよう
日本は地震が多い国であることは、皆さんご存知だと思います。
では世界規模でみた場合、地震の多い国はどこで、日本はどれくらいの位置にいるのでしょうか。
今回の記事では世界の地震の規模の大きさや頻度等をランキング形式でご紹介するとともに、日本は何位なのか、地震の多い日本は世界から見てどのように映っているのかについてお伝えしたいと思います。
・地震の世界ランキングが分かります。
・日本が世界で何位か、発生数や規模などからみた位置がわかります。
目次
地震の規模の世界ランキング
まずは地震の規模に関する世界のランキングを見てみましょう。
地震の規模とは震度ではなくマグニチュードのことで、マグニチュードは「地震のエネルギーの大きさ(規模)を表す数値」のことをいいます。
ちなみに震度は、その場所でどれだけの揺れが観測されたかという「地震の揺れの強さ」を表す数値です。
マグニチュードの大きさはマグニチュードが7以上の地震を大地震、マグニチュードが8以上の地震を巨大地震といった目安が定められています。
規模の大きさで日本は4位にランクインしている
アメリカ地質調査所(USGS)の調査による1900年以降に発生した地震の規模のランキングでは、世界で観測史上最大の地震はチリ地震(1960年5月22日)で、マグニチュードは9.5でした。
日本で発生した地震では、東日本大震災として知られている東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)が世界で4番目に大きい地震となっており、マグニチュードは9.0(気象庁)でした。
その他の世界の地震規模の大きさのランキングは次の通りです。
日本では過去に震災や大地震とされれる地震がいくつも起きています。
たとえば1995年1月17日に発生し、甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災と呼ばれている兵庫県南部地震は、マグニチュード7.3、2004年10月23日に発生した新潟県中越大震災と呼ばれている新潟県中越地震はマグニチュード6.8でした。
このように地震の規模を世界で比較してみると、過去に世界では日本で起きた震災よりも大きな地震がたくさん発生していることがわかると同時に、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)がランキング4位にはいるほどの規模の大きさであったことを、改めて知ることができます。
地震の発生数の世界ランキング
続いて地震の発生数を世界ランキングを見てみましょう。
国連開発計画(UNDP)の世界報告書「”災害リスクの軽減に向けて”~開発に課せられた課題」によると、1980年から2000年までの間で「マグニチュード5.5以上の地震が発生する年平均」のランキングトップは中国となっており、1位~10位までの順位は次の通りです。
発生頻度でも日本は4位にランクインしている
上記の結果によると1980~2000年の間、日本は発生頻度で世界ランキング4位ということになり、やはり世界の中でも地震大国であることがうかがい知れます。
最近の体感的には、日本でマグニチュード5.5以上の地震が発生する回数は年間平均1.14回よりも増えているように感じるのではないでしょうか。
そこで、1980~2000年までと2001~2021年までの間に起きた震度5強以上の地震の回数を調べてみました。
気象庁では「震度データベース」が公開されており、マグニチュードでは比較できませんが、指定した期間内の震度別の地震回数を検索することができます。
先述の通りマグニチュードは地震の大きさである規模を表すものであり、震度は地震の揺れの強さを表すものですので比較が難しいですが、
- マグニチュード5から中地震と表される
- 震度5弱以上が「中規模地震」とされている
- 気象庁震度階級によって震度5強の目安が「非常な恐怖を感じる。多くの人が行動に支障を感じる。」レベルとされている
以上3つの理由から、震度5強以上の地震について回数を調べました。
結果は次の通りです。
このように実際に2001年以降の日本では「中規模地震」とされている震度5以上の大きな地震の数も増えているので、今後も世界の新しいデータに注目していきたいと思います。
世界の地震の被害はどうなってるの?
では地震による人的・経済的な被害は世界ではどのようになっているのでしょうか。
1900年以降に起きた地震による死者・行方不明者の数の上位は次のようになっています。
一方で経済的損失という観点から被害状況をみると、また異なった結果となっています。
1900年以降に発生した地震の経済的な被害額のトップ3は次の通りです。
1位:東日本大震災 32.8兆円
2位:阪神淡路大震災 21.3兆円
3位:四川大地震 17.5兆円
なんと日本で起きた大きな震災が世界でもトップ2となっており、以下四川大地震(中国)、ノースリッジ地震(アメリカ 9.4兆円)と続いています。
上記項目で述べたように、日本はランキング上位に入るレベルの頻度で地震が起きています。
おなじく地震の多い中国などと比較しても国土の大きさが随分異なり、小さな国土の人口密度も高いエリアで起きる地震によって被る経済的損失は大きく、日本は地震によって人的にも経済的にも甚大な被害を受けていると言わざるを得ません。
日本の地震対策は世界からも評価されている
このように地震が多く、大地震の際の被害も大きくなりがちな地震大国の日本ですが、その地震対策は世界でも評価されています。
現に日本では、ざっと挙げただけでも次のような対策が行われています。
- 各種耐震化・不燃化(住宅、施設、ライフライン・インフラ等)
- 防災情報の共有と活用(警報、ハザードマップ、各種情報提供等)
- 津波対策(海岸の整備、津波避難計画の策定、情報伝達手段の多様化)
- 防災教育・訓練等の実施
- 地域・会社などコミュニティの防災力の向上
- 災害対応体制の強化(救助、医療、物流、ライフラインの復旧、備蓄等)
- 避難者・帰宅困難者対応(広域避難計画の策定、在宅避難者支援、要配慮者支援、一時滞在施設の確保等)
- 広域連携・支援体制の確立(各機関の応援協定、全国的な応急活動体制の構築等)
- 災害情報の収集・提供(情報収集体制の充実、協力体制の構築等 )
- 事業・業務継続性の確保
日本では過去に起きた地震災害を教訓に細やかな対策を策定・実施し、現在も更新し続けています。
避難訓練や地震速報の周知によって、地震が起きたときの行動も国民がよく理解しているといわれています。
また、建物の耐震化の促進においても、建物被害の状況などから見ても効果が得られています。
<参考コラム>海外から見た日本の地震対策
まとめ:日本は世界ランキングでも上位にあるが対策がしっかりしている
日本は地震の発生回数も多く、世界ランキングでも4位に入るほどの大きな地震も起きています。
また、経済的な被害ではトップを占めている状態です。
このような地震の被害を少しでも軽減するために、国による対策も世界的に評価されるレベルで行われており、結果も出しつつあります。
私たち一人ひとりも、平時の今こそ地震が起きたときに何をすればよいのか、そして地震が起きたときのために何ができるのかを改めて確認し、できることから取り組んでおきたいものです。
<参考コラム>9月1日は防災の日【災害に対する家庭での備えを忘れずに】
住宅の地震対策には耐震化プラス制震装置の設置を
大きな地震が来る前に、日頃から非常持ち出し品の準備や避難経路の共有など、地震への対策はしておかなければなりません。
そしていま住宅への地震対策として注目されているのが、耐震化された住宅へ「制震」の技術を取り入れる方法です。
住宅へ制震技術をプラスすることで、耐震だけでは補いきれない弱点を制震によってカバーすることができます。
制震を取り入れるには、住宅に「制震ダンパー」と呼ばれる制震装置を設置する方法が最も一般的です。
制震ダンパーとは、「地震による揺れを吸収して振動伝達量を抑えるための装置」です。
<参考コラム>
制震ダンパーとは?その種類や特徴について解説
制震ダンパーは効果や種類を検討し最適なものを設置しよう
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