制震ダンパーは意味ない?制震の効果と必要性を徹底検証
「制震ダンパーは意味ない」 こうした意見を見かけることがありますが本当でしょうか。
地震への耐久性を示す基準として1から3までの耐震等級が設定されていますが、その中で最も高い等級3の木造2階建てで、構造計算を元に設計されている住宅であれば、「制震ダンパーは意味ないのでは?」とも思ってしまいます。
ただ、いかに耐震性を備えた住宅であっても、制震ダンパーの有効性と必要性が様々な研究機関で実証されています。
そこで本記事では、制震ダンパーが「意味がある」理由を解説しますので、今後の家づくりの参考にしてください。
・制震ダンパーが「意味ない」とされる理由を確認できます。
・研究機関の資料やデータから、制震ダンパーが「必要」である理由を確認できます。
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。
制震ダンパーについて詳細をお知りになりたい方やご興味を持たれた方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

目次
制震ダンパーは「意味ない」とされる理由
はじめに、制震ダンパーは「意味ない」と指摘されるのはどうしてなのか、主な理由を紹介します。
次の5つの点について、制震ダンパーは批判的な評価を受けることがあります。
- 既存の住宅への後付けが難しい
- 適切に配置しなければ効果が出ない
- 経年劣化によって性能が低下する
- 定期的にメンテナンスが必要
- 耐震と比べると効果を実感しづらい
このように、既存住宅への設置や適切な施工、メンテナンス、実感しづらさといった点について、制震ダンパーは「意味ない」と指摘されます。
実は「意味ある」制震ダンパー
実は、こうした指摘は一部誤りで、設置することに対して「意味ある」要素がありますので紹介します。
- 既存住宅に後付けできる製品もある
- 間取り図などから適切な配置を検討できる
- 製品によっては長期間メンテナンスフリーの製品もある
- 研究機関のデータから効果の有無を確認
既存住宅に後付けできる製品もある
制震ダンパーは、製品によっては既存住宅に後付けできる製品もあります。
既存住宅の壁を一部切り取り、柱や梁などの必要箇所に取り付けられる、コンパクトな製品を選択すれば問題ありません。
>関連コラム:制震ダンパーを後付けしたい!その方法について解説
間取り図などから適切な配置を検討できる
>トキワシステムの設計スタッフが実施する「ダンパー配置計画」
制震ダンパーによっては、製造メーカーが配置計画を立案するケースもあります。
間取り図など必要なデータを送付することで、効果を最大限発揮できる位置、本数の提案を受けられますので、施工業者によって発揮できる性能に差異が生まれることを防げます。
製品によっては長期間メンテナンスフリーの製品もある
経年劣化によって徐々に効果が衰えることが不安になりますが、製品によっては長期間メンテナンスフリーの製品もあります。
製品の保証体制も含めて、長期間効果を発揮し続けられる製品の選択が重要です。
>関連記事:制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は120年の製品保証
研究機関のデータから効果の有無を確認
>変位量を最大55%低減する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』
制震ダンパーは地震が起きたときでなければ効果を体感できません。
本当に設置する効果があるのかを確認するためには、製品の効果についての実験データを確認することが重要です。
本記事の後半では、制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の研究データについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。
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データで見る制震(制振)対策の有効性と必要性
ここからは制震ダンパーを設置する意味について、データなどから詳しく解説します。
地震への備えの基本:耐震・制震(制振)・免震
地震への備えには、耐震、制震(制振)、免震という3つの方法があります。
この中で基本となる地震への備えは耐震です。
倒壊リスクが高い耐震性の不十分な住宅では、いくら制震対策や免震対策を行っても、その効果は十分に発揮されるとは言えません。
地震に強い家にするためには、前提として耐震性を持たせることが必要となります。
その上で地震の多い日本では、繰り返しの揺れに強い制震(制振)装置などを活用した地震対策を講じることが重要です。
>関連コラム:結局「耐震・免震・制震」のどれがいいの?効果的な組み合わせの解説と実例を紹介
データで見る制震(制振)対策の有効性と必要性
耐震が揺れに耐える方法で地震に備えることに対して、制震は揺れを吸収するという働きで地震が繰り返されても、建物が地震に耐える力を維持することが可能です。
揺れを吸収し、住宅の構造(土台・柱・梁など)を粘り強く耐える能力を付与することで建物の変形を減らし、建物が受ける被害を抑えられます。
特に制震ダンパーなどの制震効果は過去に行われた次のような性能試験によって多くの研究機関で有効性が検証・実証されています。
制震ダンパーの性能試験:『岐阜県立森林文化アカデミー』での検証結果
>参考リンク:岐阜県立森林文化アカデミー 小原勝彦博士の実証試験報告書
概要:構造用面材真壁仕様の在来工法軸組試験体に『αダンパーExⅡ』を設置し動的加力試験を実施、せん断耐力をダンパーなしと比較。
考察:構造用合板のみの場合より、ダンパーを設置することによりエネルギー吸収量が2本設置で約30%、4本設置で約60%向上しました。その効果は、微小な変形時より認められます。在来工法、ツーバイフォーの住宅への効果が実証されています。
内容:岐阜県立森林文化アカデミー木造建築スタジオ小原博士の研究チームによって行われたこの実証実験では、地震の揺れのエネルギーを吸収する量が2本で30%、4本で60%も向上することが確認されました。
震度7相当の地震の揺れを想定:『起振器』による実棟性能試験の結果
概要:在来軸組工法・2×4工法の実棟で、ダンパー設置前と設置後の変形を計測し、震度7相当時の変形量をシミュレーションしました。
考察:『αダンパーExⅡ』を設置することにより、設置前より変形を約1/2に低減することを確認しました。
在来軸組工法・2×4工法を問わず、効果が発揮できることを確認しました。
制震ダンパーを設置するメリットを再確認

改めて、制震ダンパーを設置するメリットについて確認しましょう。
大地震や余震に対する備え
1つ目は、地震大国日本での家づくりに欠かせない、繰り返される地震や余震への備えです。
地震は本震に加えて、複数回余震が発生します。
1度目の地震に耐えられても、後から起こる余震で倒壊する危険性があるのです。
>参考リンク:労働安全衛生総合研究所 余震と建築物の倒壊危険性の関係について
本震、余震を含めて、年間1,500回から、多い年には6,500回もの地震が発生する日本において、恐怖を感じるほどの揺れではない地震であっても、発生するたびに住宅が目に見えないダメージを受けている恐れがあり、またダメージは蓄積していきます。
>関連コラム:震度4以下の地震の揺れが住宅に及ぼす影響とは|繰り返す揺れの恐怖
こうした小さな地震も含めて、地震によるダメージを抑えられる点は、制震ダンパーを設置する意義になります。
制震ダンパーの設置で安心感を得られる
2つ目は、制震ダンパーの設置によって精神的な安心感を得られることです。
大地震は突然発生しますし、地震後の余震もいつ発生するか予測することは困難です。
こうした場合には精神的に不安定になり、余震の発生時に落ち着いた行動を取れなくなる恐れもあります。
制震ダンパーを設置することで「自分の家は高い耐震性を備えている」という安心感を得られますので、被災後の精神的な支柱のひとつとなる点も大きなメリットです。
>関連コラム:【地震が怖くなくなる5つの方法】そもそもどうして地震が怖いのか原因から解説!
制震ダンパー利用者の声
このように、制震ダンパーの設置は、ご自宅の耐震性を高めることとともに、精神的な安定を提供する効果も期待できます。
ここで実際に制震ダンパーを利用している方の感想を確認しましょう。
>大阪北部地震に遭遇した『αダンパーExⅡ』を採用した方の声
また、制震ダンパーを施工する工務店様からも次のような評価の声を頂いています。
【朝日住宅株式会社様】耐震等級3にプラスして、標準でαダンパーExⅡを採用しています
【株式会社グラスランチハウス様 千葉県】一目で「これは使える」と思い、採用を決めました
制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は新築に加えて、既存の住宅にも取り付けられます。
取り付けに際してはトキワシステムの専門設計スタッフが制震性能の向上はもちろんの事、梁のかかり方、金物干渉の有無など、きめ細やかな配置計画を行いますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
>トキワシステムの設計スタッフが実施する「ダンパー配置計画」
まとめ
地震大国の日本では長年に渡って、地震の予測に関する研究を進めていますが、現実的には地震の予測は難しいことが実際です。
このため、一人一人が地震への備えをする以外に地震の被害を抑えることはできません。
一般的に利用されている「耐震」対策に加えて、地震の揺れ、ダメージを吸収し抑えられる制震ダンパーを利用することで、ご家族の命と財産を守りましょう。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

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