長期優良住宅であれば地震が来ても安心?耐震等級との関係性とは
昨今は様々な住宅がありますが、その中に「長期優良住宅」があります。
よく耳にはするものの、実際はどのような住宅かは意外と知られていません。
各地で地震が頻発している現在、住宅と地震の関係は切っても切り離せません。
「長期優良住宅であれば耐震対策は安心なのか?」
「長期優良住宅と耐震等級は関係あるの?」
といった疑問もうまれてくることでしょう。
これから家を建てる方はもちろん、家を提案する側に立った場合にも、お客様へ地震対策が施された安全な住宅を提供したいとお考えではないでしょうか。
そこでこの記事では新築で一戸建てを建てる場合について、「長期優良住宅」とはどういった住宅なのかを再確認したうえで、「長期優良化住宅」と「耐震等級」はどのような関係性があるのかについてご紹介します。
また、記事の後半では耐震化された住宅により安心をプラスする方法として制震ダンパーをご紹介します。
・長期優良住宅とは国の定めた「長期優良住宅認定制度」の基準をクリアした、長期間安全に使用できる優良な住宅のことで、行政によって認定されます。
・長期優良住宅に認定されるための基準のひとつに「耐震等級2以上」などが設けられています。
目次
長期優良住宅とは
長期優良住宅を一言でいうと「長きにわたって快適に住むことができる家」。
具体的には、2009年(既存住宅は2016年)より開始された「長期優良住宅認定制度」で定められた基準を満たし、行政より認定を受けている家が「長期優良住宅」 です。
わが国では良質な家に長期間住むことによって、
- 住宅の解体や除却に伴う廃棄物の排出を抑制し、環境への負荷を低減
- 建替えに係る費用の削減によって国民の住宅に対する負担を軽減
をかなえ、「より豊かで優しい暮らし」へ転換していくことを目的としてこの制度がつくられました。
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置講じられた優良な住宅です。
長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。
【引用:国土交通省HP「長期優良住宅のページ」】
長期優良住宅の主な認定基準は4つ
長期優良住宅は、新築の場合は次の4つの措置が講じられている住宅を指します。
A. 長期に使用するための構造及び設備を有していること B. 居住環境等への配慮を行っていること C. 一定面積以上の住戸面積を有していること D. 維持保全の期間、方法を定めていること |
これら全ての措置を講じたうえで、所管の行政庁に申請し認定されてはじめて長期優良住宅となります。
具体的にはどのような基準があるのでしょうか。
さらに詳しい認定基準となる項目とは
新築上記A~Eに関する認定基準として、9つの項目が定められています。
それぞれの内容と以下の通りです。
①劣化対策
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること
②耐震性
極めてまれに発生する地震に対し、継続して住むための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること
③省エネルギー性
次世代省エネルギー基準に適合するために必要な断熱性能などを確保していること
④維持管理・更新の容易性
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装や設備について、維持管理(点検・清掃・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること
⑤可変性
ライフスタイルの変化に応じて間取り変更などが可能になっていること
⑥バリアフリー性
将来のバリアフリーリ改修に対応できるよう、共用廊下等に必要なスペースが確保されていること
⑦居住環境
良好な景観の形成や、地域おける居住環境の維持・向上に配慮されていること
⑧住戸面積
良好な居住面積を確保するために必要な規模を有すること
⑨維持保全計画
定期的な点検、補修等に関する計画が策定されていること
なお、「⑤可変性」「⑥バリアフリー性」は一戸建て住宅以外の共同住宅等に対するものであるため、新築一戸建てに関しては認定基準は7つということになります。
上記からもわかるように、 長期優良住宅の認定基準には 「耐震性」が含まれています。
長期優良住宅の「耐震性」とは
では認定基準にある「耐震性」とはどういったものなのでしょうか。
項目には「極めてまれに発生する地震に対し、継続して住むための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること 」とありますが、具体的には以下のいずれかに該当することとされています。
1.耐震等級2以上(耐震等級2または3の基準に適合している)
2.限界耐力計算によって、次のいずれかの基準に適合している(木造の場合)
① 各階の安全限界変形の高さに対する割合が1/40以下
② 各階の安全限界変形の75%以下とした状態を安全変形限界と読み替えて検証
③ 等級2・3かつ各階の安全限界変形の高さに対する割合が1/30以下
3.免震建築物である
つまり耐震性において、長期優良住宅と認定されるためには「耐震等級2以上であること」が主な基準となっています。
耐震等級とは
ここで耐震等級について確認しておきましょう。
耐震等級とは、地震に対して建物がどのくらい強いのか、「地震に対する躯体構造の強度」を知ることができる指標のひとつです。
1~3の段階に分けられており、耐震等級3>耐震等級2>耐震等級1の順に性能が高くなっています。
各等級の内容は以下の通りです。
耐震等級1 | 震度6強~7程度の数百年に一度レベルの地震ではすぐに倒壊や崩壊をしない 震度5程度の数十年に一度発生する地震ではすぐに住宅が損傷しない ※現行の建築基準法で定められた最低限の耐震性能を満たしている |
耐震等級2 | 「耐震等級1の1.25倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない |
耐震等級3 | 「耐震等級1の1.5倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない |
ちなみに耐震等級は、住宅の品質を客観的に評価する「住宅性能表示制度」の中の基準のひとつとなっています。
「住宅性能表示制度」は、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称:品確法)」によって運用されています。
まとめ:耐震等級は長期優良住宅の認定基準のひとつ
長期優良住宅と耐震等級の関連性は、
「長期優良住宅の認定基準には耐震性の項目があり、耐震等級2以上が基準のひとつとされている」
ということになります。
長期優良住宅の耐震性の基準は、先述の通り耐震等級以外にもありますが、一般的に「耐震等級2以上」を目安に捉えることが多いです。
「耐震等級2以上」という基準は、学校などの災害時に避難場所に指定されている公共施設でも設けられていることもあり、長期優良住宅の基準となっているのも頷けますね。
長期優良住宅に更なる地震対策を~制震ダンパー「αダンパーExⅡ」設置の勧め~
耐震等級2以上であることを満たしている「長期優良住宅」であれば、住宅の地震対策は万全なのでしょうか。
実は住宅の地震対策として用いられている耐震には、「弱点」があります。
耐震とは建物を頑丈にし、建物を地震の揺れから耐えられるようにすることです。
反面、 地震の揺れを逃すすべがなく建物にダメージが蓄積するため、繰り返しの地震に対しては効果を発揮しずらいといった弱点があるのです。
このような「耐震の弱点」を補う方法として、「制震ダンパー」の設置が挙げられます。
制震ダンパーは地震の力に抗わず、揺れを吸収し抑制します。
そのため倒壊防止だけでなく、繰り返しの揺れにも高い効果が期待できます。
耐震性能の高い住宅に制震ダンパーを設置することで、双方の相乗効果によってより地震への対策を講じることが可能です。
制震ダンパー「αダンパーExⅡ」
トキワシステムがおすすめする制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、特殊オイルを用いたオイルダンパーです。
- 耐震住宅の建物変形を最大55%低減させる技術力の高さ
- 圧倒的な小型化による施工効率の高さ
- 120年の耐久性と製品保証によるメンテナンス性の高さ
- コストパフォーマンスの高さ
このような点において、 数ある制震ダンパーの中でも安心・高品質な制震装置です。
圧倒的な小型化により施工も容易なため、 住宅の新築時の施工はもちろん、既存住宅への設置も可能です。
次の実証実験結果をご覧ください。
耐震工法で建てられた住宅に制震ダンパー「αダンパーExⅡ」を設置することで、柱の変位量が最大55%低減できることがわかります。
おかげさまで 中部圏を中心に「18,000棟」という東海地域でナンバーワンの供給実績を誇り、多くのお客様に満足いただいています。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
昨今は南海トラフ地震など、大きな地震の発生が危惧されています。
そのような地震からだれもが家族や住宅を守りたいと願うものです。
トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、耐震住宅の弱点を補いつつ建物の倒壊防止に効果を発揮します。
耐震性の優れた住宅に制震ダンパーをプラスして、より安心・安全な住宅を提供してみませんか?
技術力の高いトキワシステムが提供する安心・高品質な制震ダンパー 「αダンパーExⅡ」 であれば建物をしっかりとサポートし、お客様からのさまざまなご要望にもお応えします。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」製品サポート
トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」よくある質問