地震が起きたとき住宅のガスはどうなる?私たちがすべきことと復旧まで
地震による被害は多岐にわたりますが、その中のひとつに「火災」があります。
1995年1月17日に起きた「阪神淡路大震災」では発生地震直後から火災が多発し、火災による被害は全焼6,965棟、半焼80棟にのぼりました。(出典:神戸市HP「阪神淡路大震 被害の状況 物的被害」より)
地震後の火災の原因は、電気やガス関連が大半を占めていたとされています。
そこでこの記事では「ガス」に注目し、住宅に用いられることの多い都市ガスを利用している住宅で地震が起きたときにどうなるのか、そして私たちがすべきことと復旧までの流れについてご紹介します。
・地震が起きたらまずは身の安全を確保し、揺れが収まってから行動をとることが大切です。
・震度5以上の地震の場合、ガスは自動的にストップする仕組みになっています。
・自動ストップした場合はガスのにおいや安全を確認後、自身で復旧を行います。
目次
住宅でガス機器が利用されている箇所とは?
オール電化住宅が増えつつある昨今ですが、住宅でガス機器が利用されている箇所は沢山あります。
もちろん各家庭や住宅によって導入しているものは異なりますが、家庭用で使われるガス機器には次のようなものが挙げられます。
【キッチン】
- ガスコンロ
- ガスオーブン
- ガス炊飯器
- 小型湯沸器
【リビング・居室】
- ガス温水式床暖房
- ガス暖房器具(ガスファンヒーター、ガスストーブ)
【バス・サニタリー】
- ガス給湯器
- 浴室暖房乾燥機
- ミストサウナ
- ガス衣類乾燥機
【発電】
- エネファーム
このように、意外とたくさんの場所でガス機器は利用されています。
例えばガスコンロを使うと強い火力での調理ができ、炒め物などでコンロから離した状態での調理も可能で、調理器具をほとんど選ばないといったメリットがあります。
また、ガス暖房器具は他の暖房器具と比較して点火までが早くお部屋がすぐに温まり、ガス温水式床暖房もランニングコストを抑えながら足元から体を温めてくれますね。
ガス給湯器は設置に要するスペースが小さく設置費用も比較的安価で、燃焼性が高いので効率的にお湯を出すことができるのも魅力のひとつです。
こうしたガス機器を生活に取り入れると、電気機器にはない効率性や快適さ、省エネ性能を高めることのできる場面が多々あります。
ガスは震災などの災害時に復旧が早いといわれていることもあり、万が一の場合のことを重視する方々にも人気があります。
地震が起きた場合
一方で、ガス機器を住宅に取り入れると「ガス漏れ」などの心配もでてきます。
特に地震が起きた場合、ガスをどのように扱えばよいかわからなくなることも。
ますは地震発生時のガスへの対応方法を知っておきましょう。
まずは身の安全を確保
地震が発生したら、まずは自身の安全を確保してください。
キッチンであればダイニングテーブルなどの下に身を伏せて、できればクッションや本などで頭を保護します。
地震の揺れが続いている時にガス火や調理器具の近くに近づくと、引火や熱い調理器具の落下などの可能性があり大変危険なので、揺れがおさまるまでは机やテーブルの下などで待ちましょう。
地震の揺れがおさまったら行動する
地震の揺れがおさまってから、ガス機器の火を止めます。
自動消火されている場合も、点火スイッチを切っておきます。
できる範囲でガスの器具栓や元栓も閉めます。
においの確認
火を止めたら、ガスのにおいがしないかをしっかりとチェックします。
万が一ガスのにおいがした場合、再びガス器具に火をつける、換気扇をつける、電気のスイッチにさわる、タバコやライターに火をつける、といった行動は絶対にしないでください。
速やかに窓を開けて換気し、管轄のガス会社(ガス局、ガス漏れ専用電話など)へ連絡します。
再び使う時すべきこと
地震がおさまってガスを再び使うときには、次のポイントについて安全確認します。
■ガス機器の周辺でガスのにおいがしていないか(におって確認) |
■ガス機器の接続部や接続器具に外れがないか(目で見て確認) |
■ガス機器の本体に変形や破損等の異常がないか(目で見て確認) |
■屋内外の給排気設備に異常がないか(目で見て確認) →排気筒(煙突)の外れ・穴あき・内部の詰まりがないか。 →給気口の前に物が落ちてふさがれていないか。 →壁との間にすき間ができていないか。 |
以上のポイントに異常がないことを確認できたら、元栓を開けて再びガスを使用することができます。
また、安全確認をしたのちでもガスが出ない場合があります。
その場合はガスメーター(マイコンメーター)の表示ランプを確認しましょう。
「赤ランプ」が点滅している場合はガスメーターがガスを遮断しているので、自身で復旧操作を行う必要があります。
(復旧操作の方法は次項目で記述します。)
震度5以上の大きな地震の場合
震度5相当以上の大きな地震が起きた場合は、ガス漏れや機器の破損が起きていないかなど特に心配になります。
その時ガスはどうなっているのでしょうか。
ガスはマイコン制御で自動ストップする
震度5相当以上の地震が発生した場合、ガスはガスメーター(マイコンメーター)のマイコン制御によって遮断され、自動ストップするように安全装置が内蔵されています。
ちなみにガスメーターは震度5相当以上の地震の時だけでなく、大量のガス漏れが確認された場合や長時間にわたるガス機器の使用時、ガス機器を消し忘れた時などにも作動します。
地震の後に再びガスを使う場合は、先述の安全確認をしたのちにガスメーター(マイコンメーター)の復旧作業を自身で行うことで、使用できるようになります。
このことを把握しておけば、地震の後に「ガス漏れのにおいやガス機器の破損がないのにガスが出ない!」といって慌てることはないでしょう。
前項目で触れた、地震後の安全確認後にガスが出ずガスメーターの赤ランプが点滅している場合の復旧操作も、同様の方法で行います。
復旧方法
ガスメーター(マイコンメーター)の復旧方法は次の手順で行います。
1.屋内外の全てのガス機器を止めます。使用していないガス栓も閉まっていることを確認します。 (※メーターガス栓は閉めない) |
2.復帰ボタンのキャップを左に回して外します。 |
3.復帰ボタンが止まるまで奥までしっかり押し込み、赤ランプが点灯したら手を離し、キャップを元通りに付けます。 (赤ランプは点灯後、再び点滅します) |
4.ガスを使わずに3分間待ちます。 (この3分間でガス漏れがないかを確認しているため、使わないで待ちます) |
5.3分経過後、赤ランプの点滅が消えていればガスを使用できます。 |
なお、変化がない場合は再度初めからやり直し、それでも使えない場合は管轄のガス会社へ連絡しましょう。
まとめ:地震が起きても対策を知っていれば落ち着いて行動できる
新しく住宅にガス機器を取り入れる場合や既にガス機器を利用している場合、地震の時にまずどうすべきか初動を知っておくことはとても大切です。
特に大きな地震が発生すると、誰しも驚きと恐怖心が芽生えて冷静になるのが難しいものです。
そんな時でもあらかじめ対策を知っておけば、落ち着いた行動をとることができます。
今回ご紹介したガスに関する対応方法だけでなく、地震で想定されるあらゆる被害に対して対策方法を頭に入れておくことで、被害を最小限に抑えることができるのではないでしょうか。
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