木造住宅の耐震対策は、10年でどう変化した?|制震ダンパーで効果をアップさせよう
2011年3月、大きな揺れとともに押し寄せた津波により、木造住宅を含めたくさん建物にも被害がおよび、尊い命が犠牲となった東日本大震災。
東日本大震災以降も、耐震性のある建物にも被害の広がった熊本地震など、大きな地震は発生しています。
10年一昔とよく言いますが、木造住宅の地震対策はどのように進んだのでしょうか。
そして地震対策は必要と感じていても、実際に自宅に施しているご家庭は、どのくらいあるのでしょうか。
現状を知ることは、我が家の地震対策に活かすことができます。
今回は「木造住宅の耐震対策は、10年でどう変化した」のかにクローズアップしてみましょう。
・なかなか知人であっても「その家の地震対策は?」と聞ける機会はめったにありません。
他の住宅では今、どのような地震対策が施されているのかを知ることができます。
・木造住宅の多い日本では、自宅以外の住まいにどの位地震対策が施されているのか。
そして木造住宅に相性の良い地震対策は何か、知ることができます。
目次
日本で建てられている住宅の種類は何が多い?
周りを見渡すといろいろな高さ、たくさんの種類の建物を確認することができます。
では実際に、私たちが日常生活している環境下では、どのような建物が多いのでしょうか。
ここでは今建てられている、建物の現状について注目してみましょう。
個人の住宅は「木造住宅」がダントツの数値に
我が国では、「住宅・土地統計調査」が5年ごとに実施され、住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯の保有する土地等の実態を把握し、その現状と推移が明らかにされています
現在は平成30年に実施された調査が、最新のデータとなります。
その平成30年に実施された「住宅・土地統計調査」では、下のような現状を知ることができます。
<住宅の構造を建て方別>
○ 一戸建は木造(防火木造を含む):2662万戸(92.5%)となっており、一戸建全体の9割以上を占めている。
<住宅の構造別割合の推移>
○ 木造の割合は、昭和53年には81.7%と8割以上を占めていたもののその後は徐々に低下し、平成30年では56.9%となっている。
この2つの数値から分かることは、都心部などを中心に共同住宅であるマンションの需要が増加しているということです。
木造住宅を含め個人の住宅は、まだ日本全国に数多く建っており「地震対策においても各自で行う必要性」があります。
いつかではなく、「購入する前」「住宅に傷みを感じた時」「リフォームを検討している」など、住まいを見直すタイミングを上手に活かし、地震対策を検討してみましょう。
<参考コラム>建物倒壊はなぜ起こる?災害から我が家を守るには
住宅密集地での恐怖 被害を拡大させる「木密」とは
木密とは、「木造住宅密集地域」のことを指しており、東京都では山手線外周部を中心に広範に分布しています。
これは決して東京都だけの問題ではなく、元々島国で住宅を建てられるエリアが限定されている日本では、一戸建ての木造住宅の多さを考えるとどの地域にも当てはまることです。
これから起こるとされている南海トラフ地震と同様に警戒されているのが、首都直下地震となります。
この首都直下地震では、木密などの環境により東京都では「火災による死者は、7割に及ぶ最大1万6000人の被害」
国の想定では、死者は最悪の場合東日本大震災を上回る2万3000人。
建物においては、全壊または焼失する建物は61万棟にのぼるとされています。
現状の建築基準法では、独自で建替のできない建物も多く存在しています。
この被害を少しでも少なくするためには、自宅の地震対策を行い「建物を倒壊させないこと」が重要となります。
ひとりひとりの対策が、今後の地震発生時に大きな影響をあたえるのです。
東日本大震災から、耐震などの地震対策は進んだのか?
2011年に発生した東日本大震災から、10年以上が経過しました。
毎年この地震により被害に合った方を忍び、災害時の対策について改めて考えた方もいるでしょう。
ではこの間に耐震対策を含め地震対策は、どのように変化したのでしょうか。
木造一戸建ての現状は
東日本大震災後(平成24年)に国土交通省が実施した「国民意識調査」では、下のような結果が出ています。
- 防災意識の高まり(52.0%)
- 節電意識の高まり(43.8%)
- 家族の絆の大切さ(39.9%)
など地震に対する防災意識が高まった一方、
- 自分の家の耐震化の向上(10.9%)
- 耐震診断を実施(4.8%)
- ブロック塀を点検し、倒壊を防止(4.7%)
と、住宅に対する対策が進んでいないことが分かります。
なぜ耐震などの地震対策は進まないのか
下のデータでは、住宅に地震対策は必要!と考えていても進まない要因を見ることができます。
実際に今の建築基準法で建てられている住宅には、最低限度の耐震性能が保持されています。
しかし建物も時間が経つことにより、劣化し、新築時同様の性能が維持されているのかは不透明です。
10年という長さで変化する発信体制
気象庁では令和3年4月1日から、東北地方太平洋沖地震の余震域で発生する地震について、「余震と考えられる」という発表を取りやめました。
震災から10年という歳月が経過したことにより、今後発生する個々の地震が余震か否か明確に判断するのは難しくなってきたこと。
そして東日本大震災の余震だけではなく、今度想定されているような地震についても注意が必要であることがその理由としてあげられるでしょう。
災害はいつ発生するか誰にも予測ができません。
これから住宅購入を検討している方はもちろん、今お住まいの住宅にも万が一の際に備えて、災害に強いかどうかも忘れずに考慮していくことが重要です。
<参考コラム>日本で地震の多い場所はどこだろう
木造住宅にできる地震対策とは
上のデータでも分かるように、必要と感じていても「費用負担の問題」「誰にお願いしていいか分からない」「工法・費用・効果等が適切であるかチェックできない」など、さまざまな不安を抱えています。
ここでは地震対策を検討している方へ、ぜひ今から始められる方法をご紹介します。
ステップ1:現在の住宅の状況を確認しよう
地震対策の第一歩は、住んでいる住宅の今を知ることから始まります。
この場合、「自分で行う方法」と「専門家の力を借りる」という2つの方法に分けることができます。
それぞれのポイントをご紹介します。
自分で行う方法
自分で行う方法の場合、「住宅の現状を知る第一歩」ではありますがそれだけでは「全体を把握することは不可能」です。
前提条件として、自分で診断を行うことで「住宅への緊急度を判断するひとつ」として位置づけることが大切です。
自分で耐震性を確認する場合、国土交通省住宅局が監修した「誰でもできるわが家の耐震診断」を活用してみましょう。
自分自身でも診断を行うことで、ご自宅のどの部分が地震に対して強いのか。
また一方、どこが弱く地震に対しての不安があるのかを確認することができます。
そのため不安な箇所が見つかった場合、専門家の診断を受けることをおすすめします。
専門家の耐震診断を受ける
「専門家といっても、どこに頼んだらいいか・・・」と不安に感じる方は、お住まいの市区町村や都道府県の建築行政担当部門に問合せをすることで受けることができます。
耐震診断士の有資格者が派遣され、耐震診断を行ってくれます。
自治体によっては、耐震診断費用や耐震改修工事の補助してくれる制度などもある場合もあります。
診断の相談に合わせて、補助などのありなしも一緒に確認しておきましょう。
ステップ2:住宅の不足部分を、必要に応じた補強工事をする
耐震診断を受けて補強の必要があるという判定された場合、建物の安全性を確保するために耐震改修工事が提案されます。
耐震改修工事では、耐震診断士の診断結果を元に必要な工事を行います。
木造住宅の耐震補強工事は部分的に行うこともできますが補強や修繕が必要な箇所の数が多くなると、そのぶん工事費用は増加していきます。
しっかりとどの位の費用がかかるのかを確認し、進めていきましょう。
熊本地震では万全とされていた建物についても、大きな被害を受けた住宅も発生しました。
耐震性などの住宅の強さはもちろんですが、
○ 間取りにおける、耐震壁の配置バランスの悪さ
○ 軟弱な地盤による、揺れ幅の増加
○ 接合金物の不備
など、トータルバランスが大切です。
<参考コラム>制震ダンパーを後付けしたい!その方法について解説
まとめ:木造住宅に相性が良い「制震」を取り入れよう
木は鉄より柔らかいイメージがあるため、一般的に木造住宅より鉄骨造・鉄筋コンクリート造の住宅のほうが耐震性に優れていると思われがちです。
木には本来のしなやかさなどの良さがあり、地震の揺れを上手に逃がしやすいという特性もあります。
その特性を最大限に活かす方法として、制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の導入をおすすめします。
耐震住宅へ制震装置をプラスして
地震対策には「耐震」「免震」「制震」と大きく分けて3つに分けることができます。
その中でも「制震」とは、地震のエネルギーを制震(制振)装置により地震の揺れを抑制する技術です。
地震の揺れにより建物が変形した際、制震装置も一緒に変形することで地震のエネルギーを受け流します。
耐震で強い建物を作り、制震で建物への被害を拡大させない!「Wの効果」が期待できるのです。
トキワシステムでは、強い建物にしなやかさをプラスする「耐震補強×制震ダンパー」での地震対策をおすすめしています。
制震ダンパーを取り入れることで、耐震のデメリットである「繰り返しの地震による建物にダメージの蓄積」軽減し、より安心・安全な住まいづくりをすることができるのです。
制震ダンパー魅力:小さなボディに高い性能
トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、オイルダンパーの制震装置です。
オイルダンパーの「αダンパーExⅡ」は、小さな揺れから大きな揺れまで「あらゆる揺れに効果を発揮できる」ことが最大のメリットです。
そのため地震のみならず、台風などの強風からも大切な我が家を守ってくれます。
制震装置にはゴムダンパーや鋼材ダンパーなどがありますが、αダンパーExⅡは圧倒的に小型なのが特徴です。
我が家にも付けられる?本当に効果があるの?など採用に迷っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
<参考コラム> 制震ダンパーが選ばれる理由|αダンパーEx Ⅱ
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。
「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
18,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅にαダンパーExⅡをプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。