木造住宅と鉄骨造住宅はどちらがおすすめ?メリットとデメリットを比較

木造と鉄骨造はどちらがおすすめ

家の新築を考えている時に、木造住宅にするか鉄骨造住宅にするかで迷う方は意外と多いものです。

木造住宅にも鉄骨造住宅にもそれぞれにメリットやデメリットがあります。

この記事では木造住宅と鉄骨造住宅のどちらにするかで悩まれている方に向けて、両者の特徴やメリットとデメリットをお伝えします。

これから新築をお考えの方はぜひ、ご参考ください。

この記事を読んだらわかること

・木造住宅は耐用年数が短いですが建築コストがかかりにくく、日本の気候に合った木の良さを活かすことができます。
・鉄骨造住宅は建築コストがかかりますが品質が安定しやすく、間取りの選択肢の多さや建物の耐久性が高いです。

木造住宅と鉄骨造住宅の特徴とは

木造住宅と鉄骨造住宅の特徴

まずはじめに、木造住宅と鉄骨造住宅にはどの様な特徴があるのかをご説明します。

木造住宅とは

木造住宅

木造住宅とは、柱や梁、壁などの主要な構造体に木材を用いている住宅のことをいいます。

使用される木材の種類はスギやヒノキが多く、新築の木造住宅では木のよい香りが漂っているのも魅力のひとつです。

こうした木材を用いた木造住宅は日本の気候や風土に合っている点、そして日本に木材が豊富にあった点などから古くより寺社仏閣で採用され、現在まで一般住宅にも広く採用されています。

令和2年1月に公表された統計によると、現在の戸建て住宅の約9割を木造住宅が占めています。

<参照リンク> 総務省統計局HP:「平成30年 住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要」

木造住宅には木造軸組(在来)工法、2×4工法(枠組壁工法)、木質パネル工法など多くの工法がありますが、その中でも木造軸組工法と2×4工法で建てられるケースが多いといわれています。

鉄骨造住宅とは

鉄骨造住宅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鉄骨造住宅とは、柱や梁など建物の主要な構造体に鉄骨を用いている住宅のことをいいます。

鉄骨造は「S造」と表記されることも多く、鋼板の厚みによって次のように分類されます。

  • 「軽量鉄骨造」住宅:厚さ6mm未満の鋼板を用いた鉄骨造住宅
  • 「重量鉄骨造」住宅:それ以上の鋼板を用いた鉄骨造住宅

一般の戸建て住宅における鉄骨造住宅は「軽量鉄骨造」の場合がほとんどで、「重量鉄骨造」はマンションやビルなどの大型建築物で採用されています。

ちなみに鉄骨造住宅とよく似たものに、コンクリートと鉄筋を一体化させたものを用いた「鉄筋コンクリート造(RC造)」や、鉄骨を支柱として周りに鉄筋を組んでコンクリートを流しいれた「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」があります。

これらはマンションや高層ビルなどの更に大型の建築物で採用されています。

木造住宅のメリットとデメリット

木造住宅のメリットとデメリット

木造住宅にも鉄骨造住宅にも、それぞれにメリットやデメリットがあります。

まずは木造住宅から順にみてみましょう。

木造住宅のメリット

木造住宅のメリットには次の3つが挙げられます。

●日本の気候にマッチしている

木造住宅は、木材の吸湿性や断熱性の高さが日本の気候にとても合っているというメリットがあります。

木材の持つ天然の吸湿性の高さは、湿度の高い日本の夏でも涼しく快適に過ごすことができます。

また、木材に備わっている断熱性の高さによって室内の温度を外へ逃しにくくいため、寒い冬でもお部屋を暖かく保つことができます。

● 気密性が高い

木造住宅は鉄骨造住宅と比較すると構造上の理由から壁や柱等の部材の数が多くなり、窓の大きさも制限があります。

そのため室内の気密性が高くなるというのもメリットのひとつです。

気密性が高ければ室内の温度を一定に保ちやすいため省エネにつながり、遮音性の向上も期待できます。

● 鉄骨造より建築コストを抑えることができる

木造住宅は鉄骨造住宅と比較して、一般的に材料費が安価な場合が多いです。

ただし使用する木材の種類によっては、材料費が高い場合もあるので注意が必要です。

木材の種類に関わらず、鉄骨よりも軽量なため基礎工事の手間が少なく、耐火処理などの下処理も比較的しやすいため、総合的に建築コストを抑えることができます

木造住宅のデメリット

鋼材ダンパー

一方で木造住宅には次のようなデメリットがあります。

● 間取りに制限がある

木造住宅は耐震性を確保するために必要な壁や柱等の数がどうしても多くなり、窓の大きさにも多少の制限があります。

したがって、大開口の窓や遮るもののない広大なリビング、高めの吹き抜けなどが難しい場合が多く間取りにも制限がでてしまうというデメリットがあります。

● 耐用年数が短い

「減価償却資産」が利用に耐える年数のことを「耐用年数」もしくは「法定耐用年数」といいます。

木造住宅の耐用年数は22年と定められており、軽量鉄骨造住宅の27年、重量鉄骨造住宅の34年と比較すると短いというデメリットがあります。

● 鉄骨造よりも強度が低い

木造住宅の強度は鉄骨造住宅と比較するとやはり低く、耐震性や耐久性の面で劣ると言われています。

一方で、木造住宅の性能も年々向上しており、定期的な点検やメンテナンスで耐久性を維持したり、木造住宅にしか取り入れることのできない地震対策を取り入れることでカバーすることが可能です。

<参考コラム>木造住宅と制震ダンパーの相性を解説【地震から我が家を守る】

鉄骨造住宅のメリットとデメリット

鉄骨造住宅のメリットとデメリット

続いて鉄骨造住宅のメリットとデメリットを整理してみましょう。

鉄骨造住宅のメリット

鉄骨造住宅のメリット

鉄骨造住宅のメリットとして、次の3つが挙げられます。

● 品質が安定している

鉄骨造住宅はプレハブ方式といって、工場で生産された部材を現場で規格に沿って組み立てる方式を採用している場合がほとんどです。

そのため材料の品質にばらつきが少なく、施工業者の技術による差もほとんど出ないため品質が安定しているというメリットがあります。

● 木造よりも強度が高い

先述の通り、鉄骨造は耐用年数も比較的長く材料自体の強度も高いため、木造住宅よりも耐久性や耐震性に優れているのもメリットのひとつです。

建物の使い方やメンテナンスの頻度によっても異なりますが、一般的に鉄骨造は木造よりも地震のエネルギーを吸収しやすい構造になっているため、耐震性が高く倒壊しにくいといわれています。

● 広い空間など間取りの自由度が高い

強固な部材でつくられる鉄骨造住宅では壁や柱の数を減らすことが可能なため、仕切りのない広々としたリビングや壁一面の窓などのような広く大きな空間をつくることができます。

このように間取りの自由度が高いのも鉄骨造住宅のメリットです。

<参考コラム>地震に耐える住宅の構造│最適な地震対策を施す重要性

鉄骨造住宅のデメリット

鉄骨造住宅のデメリット

鉄骨造住宅のデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。

● 建築コストが高い

鉄骨造住宅は木造住宅とくらべて坪単価が高く、材料の重量が重いため建築コストがかかるというデメリットがあります。

特に重量の重さゆえ、場合によっては地盤改良が必要になることも多くあり、まとまった金額の費用が追加となる可能性があります。

● 断熱性が低い

鉄骨造住宅のデメリットに、断熱性の低さがあります。

鉄は熱を伝えやすいといういわゆる熱伝導率が高いため、夏は暑く冬は寒くなりやすくなってしまいます。

そのため高性能な断熱材を使用したり、外断熱にするなどの断熱対策をしなければなりません。

● 固定資産税が下がりにくい

固定資産税の額は土地と建物の評価額によって決まるため、木造住宅よりも経年劣化しにくい鉄骨造住宅では評価額も下がりにくいため、固定資産税が高くなりがちです。

これは耐久性に優れ劣化しにくい鉄骨造住宅のメリットゆえのデメリットといえるでしょう。

木造住宅と鉄骨造住宅はどちらを選ぶべき?

木造住宅と鉄骨造住宅はどちらを選ぶべきか

木造住宅と鉄骨造住宅のメリットとデメリットをみてきましたが、ではそれぞれに向いているのはどのような人なのでしょうか。

木造住宅に向いている人

木造住宅

次のような方は、木造住宅に向いているといえます。

 木の自然なぬくもりや香りを重視する人

 コストをできるだけ抑えたい人

 できるだけ多くの選択肢から選びたい人

木ならではの風合いや香りを求める人は、やはり木造住宅が向いているといえます。

木造住宅でも材料にこだわったり性能を高くするとその分コストはかかりますが、一般的な木造住宅であれば鉄骨造住宅よりもコストを抑えることができます。

また、先述のように日本の一般戸建て住宅の約9割が木造ということもあり、木造住宅が主流な日本では木造がメインのハウスメーカー屋工務店も多いため、より多くの選択肢から好みに合った住宅を選ぶことができます。

<参考コラム>耐震等級3で安心?制震ダンパーで耐震等級プラス制震対策がおすすめ

鉄骨造住宅に向いている人

鉄骨造住宅

次のような方は、鉄骨造住宅に向いているといえるでしょう。

 広い空間や壁一面の窓などを取り入れたい人

 コストが高くとも長く住みたい人

 家の強度や耐震性を重視する人

仕切りがなく広い空間や一面の窓などは木造住宅では一定の限界があるため、住宅に取り入れたい場合は鉄骨造住宅を選択することになるでしょう。

また、建築コストが高くても耐用年数の長さや耐久性の高さを求める場合や、家そのものの強度や耐震性を重視する場合も、鉄骨造住宅が向いているといえます。

まとめ:どちらがよいかは建てる人の希望や理想による

建てる人の希望や理想

結局、木造住宅と鉄骨造住宅はどちらがよいのか?という疑問に対する答えは、「建てる人の希望や理想に合致した方がよい」ということになります。

まずは自分達がどのような家に住みたいのか、どのような生活スタイルなのか、コストはどれくらいかけられるかなどを希望や理想を整理しておくことをおすすめします。

そのうえで木造住宅と鉄骨造住宅のメリットとデメリットを理解し、より希望や理想に合った方を選択するとよいでしょう。

木造住宅なら地震対策の選択肢が増えることも知っておこう

木造住宅にしたいけれど、耐震性や地震対策の面で迷われている方もおられるでしょう。

木造住宅であれば、地震対策として制震ダンパーなどの「制震装置」を設置することが可能なのはご存知でしょうか。

「制震装置」の設置によって地震のエネルギーを吸収して揺れを小さくし、建物の倒壊を防ぐことができます。

最近の木造住宅は建築基準法によってある程度の耐震性は確保されています。

耐震等級の高い住宅であれば耐震性もより高くなります。

そのような耐震工法で建てられた住宅に「制震装置」を設置すれば、耐震だけでは補いきれない「繰り返しの揺れへの対策」などをカバーし、建物の倒壊リスクをより低くしてくれます

地震対策におすすめの制震装置「αダンパーExⅡ」

制震装置「αダンパーExⅡ」

トキワシステムがおすすめする制震装置αダンパーExⅡ」は、特殊オイルを利用した制震ダンパーです。

耐震工法の建物に設置することで、より高い効果を発揮します。

制震装置「αダンパーExⅡ」を設置した建物が、地震の揺れをよく吸収するシミュレーション結果をご覧ください。

このように、設置によって地震の揺れが大幅に軽減されていることがわかります。

トキワシステムの制震装置 「αダンパーExⅡ」 は、圧倒的な小型化によって設置が容易であり、既存の住宅への設置でも新築住宅への設置でも間取り等の制約を受けることがありません。

もちろん高信頼性・高品質のメンテナンスフリーで、120年間の製品保証が付いています。

「αダンパーExⅡ」は、お陰さまで中部圏を中心に15,000棟、東海地域ではナンバーワンの実績があり、多くのお客様に満足いただいています。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」製品紹介

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」製品サポート

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」よくある質問

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

地震の多い日本において、住まいへの地震対策はとても大切です。

耐震だけではカバーしきれない弱点を補ってくれる「制震装置」を取り入れて、あなたの大切な建物と家族を守る住まいにしませんか?

間取りなどの制約が少なく導入しやすいトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」であれば、建物をしっかりとサポートしてくれます。

さらなる建物の安心を目指して、住宅に「αダンパーExⅡ」を プラスしてみてはいかがでしょうか。

技術力の高いトキワシステムが提供する安心・高品質な制震ダンパー 「αダンパーExⅡ」 は、お施主様からのさまざまなご要望にもお応えします。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021