地震の震度とマグニチュードの違いとは?地震の基礎知識を知っておこう
日本全国各地で発生している地震。
自分達の住んでいる地域で起きていなくても、地震速報が流れるたびにどこで地震が発生したのか心配になるものです。
そんな地震速報では、各地の「震度」とともに「マグニチュード」を知らせてくれますが、両者の違いやマグニチュードについて正しく理解していない人は意外と多いのではないでしょうか。
この記事では地震の震度やマグニチュードとは何か、両者の違いとは何かについてお伝えします。
この記事を読んだらわかること
・震度とは地震の揺れの強さを表す数値です。
・マグニチュードとは地震のエネルギーの大きさ(規模)を表す数値です。
目次
1.地震の「震度」とは
地震と聞いてすぐに気になるのが「震度」ではないでしょうか。
まずは地震でもっとも身近である「震度」についてご説明します。
震度とは
震度とは、「地震の揺れの強さを表す数値」のことをいいます。
震度によって、その場所でどれだけの揺れが観測されたかを知ることができます。
ちなみに日本で耳にする「震度」とは日本独自の震度階級で、正しくは「気象庁震度階級」というものです。
震度の算出方法
気象庁が発表する震度は平成8年以降、全国各地の震度観測点に設置された「計測震度計」により、自動的に観測されたものが速報として発表されています。
計測震度の算出方法は次の通りです。
1.加速度記録にあるNS、EW、UDの3成分の加速度波形について、 フーリエ変換によってそれぞれの加速度波形の周波数を求める。
2.地震波の周期による影響を補正するフィルターを掛ける。
3.これに逆フーリエ変換を行い、フィルター補正後の加速度波形にする。
4.得られた3成分のフィルター補正後の加速度波形を、ベクトル的に合成する。
5.このベクトル波形の絶対値を、基準となる値や決められた計算方式に当てはめて計測震度を算出する。
ちなみにかつては震度をこのような計算ではなく、気象庁職員による体感や周囲の状況から決めていました。
<参考コラム>小さい地震でも注意が必要な話【大きな津波の可能性も】
震度の階級
気象庁が発表する震度の階級は、震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級が設定されています。
それぞれの階級に目安となる体感や周囲の状況が設定されています。
2.地震の「マグニチュード」とは
震度は日本独自のもので、震度計測器によって自動計測されていることがわかりました。
では続いて「マグニチュード」について詳しくみていきましょう。
マグニチュードとは
マグニチュードとは、「地震のエネルギーの大きさ(規模)を表す数値」のことをいいます。
地震自体のエネルギーの大きさを表しているため、マグニチュードが大きいほど地震の規模が大きいことを示しています。
マグニチュードの計算方法
マグニチュードは全世界で使われており種類もいくつかありますが、日本では「気象庁マグニチュード」が使われています。
「気象庁マグニチュード」は、周期5秒までの強い揺れを観測する「強震計」で記録された地震波形の、最大振幅の値を用いて計算されています。
マグニチュードの目安
マグニチュードの目安は次のように定められています。
- マグニチュード8以上 → 巨大地震
- マグニチュード7~ → 大地震
- マグニチュード5~7 → 中地震
- マグニチュード3~5 → 小地震
- マグニチュード1~3 → 微小地震
- マグニチュード1未満 → 極微小地震
一般的にマグニチュードが「1」大きくなると、地震のエネルギーが「32倍」になるといわれています。
3.震度とマグニチュードの関係
震度とマグニチュードの大きさは比例しているわけではありません。
例えばマグニチュードが「小さい」地震であっても、震源からの距離が近ければ地面の揺れは大きくなるため震度は「大きく」なります。
一方でマグニチュードが「大きい」地震であっても、震源からの距離が遠ければ地面はあまり揺れないため、震度は「小さく」なります。
地震における震度とマグニチュードの関係は、ダイニングにある電球の明るさとダイニングテーブル上の明るさとの関係に例えて考えるとわかりやすいかもしれません。
いくらワット数の大きい電球でも、ダイニングテーブルから離れた場所にある電球では卓上を明るく照らすことはできません。
しかしワット数が小さい電球でも、ダイニングテーブルの真上にあれば卓上を明るく照らすことができます。
このように、震度とマグニチュードの関係には震源地からの距離が大きく関与しています。
4.過去に発生した大地震の最大震度とマグニチュード
日本では過去に大きな地震がいくつも発生しています。
その時の最大震度とマグニチュードをみてみましょう。
【平成30年北海道胆振東部地震】
2018年9月6日 マグニチュード6.7 最大震度7
【平成28年熊本地震】
2016年4月14日 マグニチュード7.3 最大震度7
【平成23年東日本大震災】
2011年3月11日 マグニチュード9.0 最大震度7
【平成19年新潟県中越沖地震】
2007年7月16日 マグニチュード6.8 最大震度6強
先述の通り、マグニチュードの数値が大きくても震源から遠ければ震度は小さくなります。
また、被害規模は地震が発生した地域の規模や人口、状況によって必ずしも震度やマグニチュードと比例ししているわけではありません。
しかし東日本大震災では死者数19,729名、新潟県中越沖地震では死者数15名となっていることを考えると、やはりマグニチュードの大きな地震には注意しなければならないといえるでしょう。
5.まとめ:地震の震度とマグニチュードの違いとは
これまでにお伝えしたように、地震の「震度」は我々が生活をしている場所における「地震の揺れの強さ」をあらわすのに対し、「マグニチュード」は震源における「地震そのもののエネルギーの大きさ」をあらわします。
震度とマグニチュードの関係も、マグニチュードが大きくても震源地から離れた場所では震度は小さく、反対にマグニチュードが小さくても震源地に近い場所であれば震度は大きくなることを覚えておくとよいでしょう。
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