古民家再生の耐震補強に「制震ダンパー」がおすすめな理由とは?
昨今の新型コロナウィルスの影響から、在宅勤務の推奨など働き方も随分変化しました。
その中で企業や若者を中心に、地方への移住者も増えています。
そして再び注目を集めているのが古民家や空き家の活用です。特に古民家は古きよき時代の魅力やあたたかさが詰まっており、人気があります。
実際に古民家や築年数がかなり古い空き家に住むとなると心配なのが耐震面ですが、耐震補強をガチガチに行うと今度は古民家の良さが失われかねません。
そこでおすすめしたいのが「制震ダンパー」の活用です。
今回は古民家に注目し、古民家のよさが残せる耐震補強や地震対策に「制震ダンパー」がおすすめな理由についてご紹介したいと思います。
コラムのポイント
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古民家の良さを残して費用を抑えた地震への対策には「制震ダンパー」がおすすめである理由がわかります。
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耐震補強と組み合わせて耐震、制震ともにアップすることができます。
目次
1.古民家に「制震ダンパー」が有効な理由
まずは古民家の耐震補強において「制震ダンパー」がなぜ有効なのか、その具体的な理由を順にみていきたいと思います。
古民家の構造は「伝統工法」が多い
木造軸組工法というカテゴリーの中でも、現在の住宅に用いられる工法が「在来工法」であるのに対し、古民家と呼ばれる住宅の構造は「伝統工法」であることが多いです。
在来工法では壁面は耐力壁の使用や筋交いを入れ、結合部はボルトなどの金物で頑丈に固定し、基礎もコンクリートと金物で固めています。
対して「伝統工法」では壁には「貫」を多用し、ボルトなどの金物は使わず「仕口」「継手」などと呼ばれる技術によって木材の柔軟性を活かして縦横に組み上げます。
基礎は「石場建て」など石の上に載せて結合していない場合がほとんどです。
これらを耐震等の地震対策の視点で見ると、「在来工法」では地震の力になるべく抗えるよういわゆる「耐震」性能を上げているのに対し、「伝統工法」では地震の力に抗わずうまく逃すような「免震」と「制震」を利用した構造になっているのです。
つまり、本来免震や制震を意識してつくられた古民家と「制震ダンパー」の相性はとてもよいといえます。
耐震補強と組み合わせて使用できる
通常、古民家へ耐震補強を施すとなれば、基礎をコンクリートや金物で補強して強固にし、壁に筋買いを入れて柱の補強や結合部分の補強をおこない、耐力壁の増設などがおこなわれるでしょう。
それらの耐震補強と組み合わせて「制震ダンパー」を取り入れることで、耐震力だけでなく制震力も向上させることが可能です。
制震ダンパーは設置に厳しい制限がなく広い空間や複雑な間取りにも対応可能なので、古民家の独特な建物形状にも合わせて使用することが可能です。
したがって、在来工法とは異なる古民家への活用もできるというわけです。
古民家の良さを最大限残せる
上記のような通常行われるであろう耐震補強を古民家に施せば、耐震性はもちろん向上します。
耐震補強や制震だけを考えるならば出来る限りの補強や対策を取り入れたほうがよいでしょう。
しかしそれらを全部おこなうと、古民家ならではのよさがどれだけ残せるでしょうか?
古民家の魅力のひとつに、室内の開放的な間取りはよく挙げられます。
しかし耐震のために耐力壁をたくさん入れてしまうと、古民家の開放感にあふれた屋内の雰囲気が随分変わってしまうかもしれません。
せっかく古民家に住むのであれば、やはりその魅力を残したいものです。
このような場合には、耐震診断である程度の点数が出せる最小限の耐震補強を施した古民家に「制震ダンパー」をプラスして制震性を向上させることで、例えば耐力壁の使用箇所を減らす事も可能です。
最小限安心できる耐震補強に「制震ダンパー」を追加すれば、古民家ならではのゆとりある空間や間取りの雰囲気のよさを残しながら、地震への不安も軽減することが可能です。
費用を抑えることも可能
基礎の強化、筋交いや耐力壁による壁面の補強、柱の補強などフルコースで耐震補強をおこなうと、それなりの費用も必要となってきます。
「制震ダンパー」を取り入れつつ耐震補強の工事は必要最小限にとどめることで、古民家のよさが残せるだけでなく費用も抑えることができます。
2.そもそも耐震・免震・制震の違いとは
ここでもう一度、地震への対策となる3つの工法「耐震」「免震」「制震」の、それぞれの違いや特徴を確認しておきたいと思います。
「耐震」とは
耐震とは読んで字のごとく、揺れに耐えることです。
住まいの構造材の増量や質を高くしたり、構造材の接合部分に金物を取り入れたりといった工夫を施して建物自体の強度を高め、地震の揺れに耐えて建物の倒壊を防ぎます。
建築基準法によって耐震等級1をクリアすることが義務付けられているため、現在の日本の住宅の多くで採用されている工法です。
地震の揺れだけでなく、台風などの強風による揺れにも対応しています。
一方で繰り返しの揺れに対する効果が弱い可能性もあり、建物へのダメージの蓄積には対応が難しいといった懸念もあります。
「免震」とは
免震とは、揺れを伝えないことです。
建物の基礎部分に地震の力を緩衝する装置を組み込み、ゴムなどによって建物と地盤を切り離し、地震の揺れが建物に直接伝わらないようにします。
地盤と建物とが切り離されることで地震の揺れを大きく軽減することができ、揺れによる家具家電の倒壊などの心配も軽減されるという、とても優れた工法です。
建築時に費用がかかる面や後々メンテナンスが必要であるといった面で、多くの住宅で採用されるには至っていないのが現実です。
「制震」とは
制震とは、揺れを吸収することです。
建物の構造部分に組み込んだ制震装置で地震の力を吸収し、建物の揺れを抑制します。
制震にはダンパーやテープなどいくつか方法がありますが、その効果と導入のしやすさから「制震ダンパー」の需要が高まりつつあります。
後々のメンテナンスもほぼ必要なく繰り返される地震にも効果を発揮するため、耐震だけでは補いきれない地震への対策として有効です。
3.まとめ:古民家には耐震補強と制震ダンパーを組み合わせよう
古民家の耐震補強には「制震ダンパー」も組み合わせて取り入れるのがおすすめです。
古民家は古い物であれば100年以上も前に建てられています。
制震や免震の工夫がなされた工法であるとはいえ、老朽化の波には逆らえない部分があります。
安心して住むには耐震補強は欠かせませんが、どの程度まで行うのかは施主の好みと予算によって決まってきます。
- どれくらいのレベルまで耐震補強を求めているか
- どの程度まで古民家本来のよさを残したいか
- どれくらいリフォームや耐震補強の予算があるか
これらをポイントとして、まずは施主が古民家にどんなふうに住まいたいか、予算はどれくらいかを明確にしておくとよいでしょう。
いずれにしても、耐震性能をさらに高めるためにも、古民家の魅力を最大限残すためにも、限られた予算で地震への安心を高めるためにも、古民家の耐震補強に「制震ダンパー」の活用は欠かせません。
4.「αダンパーExⅡ」は古民家にもおすすめ
弊社の製品である制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は古民家にもおすすめです。
コンパクトな造り
弊社の製品である制震ダンパー「αダンパーExⅡ」はコンパクトな造りが特徴のひとつにあります。
一般的なゴムダンパーや鋼材ダンパーと比較して圧倒的に小型であるため、施工しやすく建物の仕様にも影響を与えません。
耐震対策との相乗効果
耐震性能を備えた住宅にプラスして制震ダンパーを設置すると地震の揺れによる建物の変形を最大55%も低減することができるという効果もあり、耐震補強と組み合わせて使用することでより地震に備えた効果が期待できます。
「αダンパーExⅡ」は新築への導入はもちろんリフォームへの導入実績も多数あるので、古民家への導入もスムーズにおこなえます。
参考コラム> 【施工例】株式会社エム・ジェイ様【埼玉県】
トータルコストの削減
費用の面でも「αダンパーExⅡ」はおすすめです。
施工効率や運搬効率が高く、施工費用と合わせても低コストな導入を可能にしています。
メンテナンスフリーであるため、ランニングコストの低さもトータルの費用を抑える事に貢献しています。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。
「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
13,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!
「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅に「αダンパーExⅡ」をプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。